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オズのアン王女

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第九幕その二

 そうしたものの中から苺を食べてです、まずはナターシャが言いました。
「どのお野菜や果物も」
「美味しいわね」
 恵梨香がナターシャに応えました、恵梨香は西瓜を食べています。
「外の世界のものと一緒で」
「そうね」
「川にあったから水草みたいなものかな」
 カルロスは川から採れたパイナップルを食べています。
「このパイナップルは」
「この林檎はお野菜かな」
 神宝は林檎を食べながら考えています。
「畑で採れたから」
「じゃあ無花果は鉱産物?」
 ジョージはそれを食べています。
「この無花果は」
「そうなるわね」
 ドロシーは五人の言葉を否定しませんでした。
「言われてみれば」
「林檎がお野菜で」
「そして苺やパイナップルが水草」
「果物の西瓜もあって」
「無花果が資源」
「本当に不思議ですね」
「その不思議が起こる国だから」
 オズの国はというのです。
「だからね」
「こうしたものもあって」
「普通に食べられて、ですか」
「しかも美味しい」
「そうなんですね」
「こうして実際に」
「そうなの、だからね」
 そうだというのでした。
「こうしたものもあるってことは覚えておいてね」
「オズの国だからね」
 トトも言います、彼はドロシーのすぐ傍で無花果や苺を食べています。
「こうしたこともあるんだ」
「お水に沈む木の葉があってね」
 こんなことも言うドロシーでした。
「浮かぶ石もあるのよ」
「あべこべですね」 
 ジョージはドロシーの今の言葉を聞いて言いました。
「まさに」
「そうよ、オズの国ではね」
「そうしたことも起こる」
「そうした国ということよ」
「そうですか」
「他にも色々とあったでしょ」
「はい、これまで」
 ジョージはこれまでの冒険のことを思い出しました、言われてみると本当に色々な不思議なことがありました。
「オズの国のあちこちで」
「私はこの国のあちこちを巡ったけれど」
 それでもというのです。
「絶対にね、まだ見ていない不思議があるわ」
「そうですか」
「次から次に不思議が出て来るから」
 まさにそれがというのです。
「だからね」
「それで、ですか」
「冒険の度に楽しんでるわ」
「わかりました、それじゃあ」
「皆も楽しんでね」
「これからどんどん出て来る不思議をですね」
「オズの国のね」
 こうお話するのでした、そのうえで。
 皆で一緒にでした、そうしたお野菜や果物、水草に資源を食べていきました。そうして食べ終わってほっとしていますと。 
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