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オズのアン王女

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第六幕その三

「私が洗ってあげるけれど」
「ううん、どうしたものかな」
「貴方がジョージ達と、というならいいけれど」
「そこはどうしようかな」
「トトが選ぶ?」
「そうしていい?」
「ええ、貴方のことだから」
 それ故にというのです。
「貴方が選ぶことになるわ」
「それじゃあね」
「ええ、それならね」
「今日はジョージ達と一緒に入るよ」
 これがトトのこの場での選択でした。
「そうさせてもらうよ」
「それじゃあね」
「今から一緒に入ろう」
「そして奇麗になろうね」 
 こうしたお話をしてでした、まずは男の子達が川に入ってボディーソープやシャンプーも使って身体を奇麗にしました。
 そして女の子達も入ってでした、ドロシーは身体を奇麗にしてから髪の毛をバスタオルで拭きつつもう奇麗になっているトトのところに来て彼に尋ねました。
「随分奇麗になったわね」
「僕が洗ってです」
「僕が拭きました」
 ジョージと神宝がドロシーに言います。
「そしてその間はです」
「カルロスがずっとサポートしてくれていました」
「ここは三人でしようとお話しまして」
 そのカルロスの言葉です。
「それでなんです」
「そうなのね、一人でやるよりもね」
「三人ですよね」
「皆でしますと」
「それだけ速く確実に出来ますね」
「三人に奇麗にしてもらったから」
 トトも奇麗になった毛並みで言うのでした、シャンプーの香りがかぐわしいです。
「この通りだよ」
「有り難う」
 ドロシーは三人にこりと笑ってお礼を言いました。
「お陰でトトが奇麗になったわ」
「いや、本当にエリカを奇麗にするよりもです」
 ジョージはここでまたドロシーに彼女の名前を出しました。
「やりやすかったです」
「あの娘は何処を洗え、何をするなとかね」
「凄く五月蝿いですから」
「それがないからよね」
「はい、やりやすかったです」
 そうだったというのです。
「本当に」
「それは何よりだったわね」
「はい、それじゃあ皆も奇麗になりました」
「私も全身に油を塗って磨いて」
 大尉の身体は夜の中でもピカピカとしています、そこまで奇麗になっています。
「関節に油も差して」
「完璧ですね」
「そうなりましたよ」
「私もーーです」
 チクタクの身体もピカピカです、大尉と同じく。
「奇麗にーーなりました」
「そうだね、チクタクもね」
「今夜はーーこの奇麗なーーままで」
「起きてるだね」
「大尉とーー一緒に」
「では今夜は朝までお話しましょう」 
 大尉はチクタクににこりと笑って提案しました。
「オズの国のあらゆることを」
「是非ーー共」
「そうしようね」
「それーーでは」
「じゃあ寝ましょう」
 アンも身体を奇麗に洗ってです、シャンプーやボディーソープの香りがします。 
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