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星河の覇皇

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第六十二部第二章 苦戦の中でその十二

「それは」
「その通りです」
 スタッフもこう答える。
「エウロパは中央政府の権限が強く」
「国家元首である総統もな」
「権限が強いです」
 それでなのだ。
「ですから」
「どうしてもだな」
「はい、総統は多忙になります」
「権限がある、即ちだ」
「仕事があるということですので」
 これはどの世界でも同じだ、ただし国家元首は象徴であってもサインすることが多くまた歴訪もある他めそうはいかないのだが。
「総統になりますと」
「象徴でないだけにな」
「象徴でも国家元首ともなりますと仕事がありますが」
「実務も担うからな」
「必然的に多忙になります」
「そういうことだな」
「ですから」
「どうしてもだな」
「そうです、エウロパ総統は多忙になります」
 そうだというのだ。
「ですから」
「夜はだな」
「中々寝られません」
「徹夜も普通だな」
「一日平均として」
 どれだけの時間の睡眠になるかというのだ。エウロパ総統ともなれば。
「四時間です」
「その程度か」
「これまでの総統になられた方は」
「どなたもだな」
「四時間です」
 それ位しか、というのだ。
「寝ていません、しかし徹夜は」
「しないに限るな」
「徹夜程身体に悪いものはありませんので」
「寝なければ駄目だな」
「酸素カプセルがありますので」
 その中でだというのだ。
「休まれることになります」
「そういうことだな」
「酸素カプセルは本当に便利です」
「文明の利器の一つだ」
「jはい、全く以て」
「確かに普通に寝るに越したことはないが」
 しかしそうはいかない時もある、人間に睡眠は必要だがそれでも多忙故に充分に寝られることが出来ない時もあるからだ。
 だからだ、モンサルヴァートもなのだ。
「そうはいかない時もあるからな」
「だからこそ」
「酸素カプセルを使っても」
「完全な徹夜はです」
 それだけはというのだ。
「よくありませんので」
「その通りだな」
「歴代総統の方々も」
「徹夜はしてもか」
「一時間でもです」 
 それだけ時間があればというのだ。 
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