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ドリトル先生と沖縄の蛇達

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第六幕その十

「僕もそう考えて」
「そしてだね」
「差別やいじめについて考えているんだ」
「自分がされたらどうか」
「そう想像してみて」
「そう考えるとね」
 先生はなのです。
「差別やいじめはしないに限るよ」
「したら駄目だね」
「自分がされて嫌だと思ったらしない」
「それが人として正しい姿だね」
「どうしてもね」
「そう思うよ、差別やいじめをする人は日本にもいるけれど」
 こうした人は何処にもいます、先生はそうした人達については悲しい気持ちを感じながらそのうえで思うのです。
「人として褒められたことじゃないから」
「そんなことする人はね」
「絶対に立派な人じゃないね」
「先生とは正反対の」
「よくない人達だね」
「僕は自分を立派な人間だとは思わないよ」 
 こうした考えは本当にない先生です。
「けれど自分がされて嫌なことは他の人にはしない」
「差別もいじめも」
「そういうことだね」
「だから先生は差別もいじめも絶対にしない」
「そうなんだね」
「小さい頃は太っていて運動が出来ないことを言われたよ」
 子供の頃のこともです、先生は思い出しました。
「それからだね」
「そうした考えになったんだね」
「自分がされて嫌なことはしない」
「小さい頃の嫌な経験も生きるんだね」
「他の人に嫌なことをしないから」
「そうかもね、じゃあ今はね」
 ここまでお話してでした、先生は皆に言うのでした。
「お昼を食べに行こうね」
「丁度いい時間だしね」
「食べに行こうね」
「今日のお昼も楽しもう」
「美味しいものを食べて」
「そして楽しもうね」
「そちらもね、沖縄にいると」
 それこそというのでした。
「美味しいものが多過ぎて困る位だよ」
「何を食べようか」
「そう考えてだね」
「選ぶのに困る」
「そういうことだよね」
「日本にいるとよくそうなるけれど」
 美味しいものがあまりにも多いからです。
「何しろ食べる量は限られているから」
「そこで何を食べるか」
「そう考えるとね」
「どうしても困るわね」
「まさに食いだおれ」
「そうなるね」
「そうだね、そうした意味だとね」 
 食いだおれという大阪の言葉にです、先生は反応しました。
「そうなるね」
「日本自体が食いだおれ」
「そうした国だね」
「美味しいものが多過ぎる」
「そうだね」
「そうなんだよね、愛媛そうだったし沖縄もね」
 先生はこれまで日本を巡ってきたことを思い出しました。
「北海道も京都もそうだったし」
「奈良もよかったね」
「大阪なんて特にね」
「神戸にいてもそうだし」
「何かと美味しいもの多いから」
「だから困るんだよね」 
 先生は少し困った感じの笑顔になっています、そのうえでの言葉です。 
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