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ドリトル先生と沖縄の蛇達

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第五幕その十二

「食堂で調理に使うお魚の目がね」
「片方だけない」
「そうしたことが起こってるんだね」
「あの学園でも」
「そうだったんだ」
「僕も実際にそうしたお魚を食べたことがあるよ」
 その八条学園の食堂で、です。
「秋刀魚の塩焼き定食を食べたらね」
「先生秋刀魚も好きだしね」
「鯵も鯖もね」
「鰯も食べるし」
「青魚も好きになったわね」
「御飯と合うからね、それでその秋刀魚がね」
 先生が食べたまさにその秋刀魚がというのです。
「右目がなかったんだ」
「ってことはやっぱり」
「キジムナーが食べたの」
「その右目がなかったんだ」
「そうだったの」
「そうだったんだ、それでそれを見てね」 
 先生はというのです。
「キジムナーだって思ったよ」
「そうなのね」
「それじゃあね」
「キジムナーはいるんだ」
「沖縄だけじゃなくてあの学校にも」
「ガジュマルの木があるから」
「そうだと思うよ、そう考えるとね」 
 先生は皆に楽しくお話をするのでした、一緒に沖縄の青い空の下にある道を進んでいきながら。
「面白いよね」
「そうだよね」
「お魚の片目だけ食べることもそうだけれど」
「キジムナーが本当にいて」
「沖縄だけじゃなくてあの学校にもいる」
「そのことがね」
「地球に、この世界にいるのは人間だけじゃないんだ」 
 先生は皆に笑顔でこうもお話しました。
「動物の皆もいて」
「神様も妖怪もいる」
「そうなんだね」
「妖怪を妖精と言ってもいいね」 
 先生は皆に言い換えもしました。
「同じ様な存在だから」
「イギリスじゃ妖精と言って」
「日本じゃ妖怪だね」
「そしてその妖怪もいる」
「それが世の中なんだね」
「人間だけじゃないからね」
 また言った先生でした。
「楽しいんだよ」
「それじゃあね」
「その妖怪達を見て」
「そしてその世の中を楽しむ」
「そうするんだね」
「そうだよ、この沖縄でも沢山の妖怪達がいるから」
 だからというのでした。
「そちらも学ぶと楽しいよ」
「沖縄は楽しい学問の宝庫なんだね」
「気候も文化も生きものもそうなんだね」
「とにかく楽しいものの宝庫」
「それが沖縄なんだね」
「そうだよ、じゃあ晩御飯はね」
 先生は皆にさらに言いました。
「お魚を食べようか」
「そうだね」
「皆でね」
「沖縄のお魚食べようね」
「そうしようね」
 皆も先生に笑顔で応えました、そのうえで沖縄の道を楽しく進んでいくのでした。 
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