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ドリトル先生と沖縄の蛇達

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第三幕その二

 その人が先生の前で頭を下げて先生も応えるとです、笑顔で言ってきました。
「ドリトル先生ですね」
「はい」
 帽子を取って一礼した先生は笑顔で応えました。
「そうです」
「はじめまして、安座間友美といいます」
「安座間さんですか」
「このセンターで勤務している研究員です」
「そうですか」
「生まれも育ちも沖縄です」
 先生にこうも言うのでした。
「今回の学会では全体の事務を受け持つ一人ですが」
「僕の、ですか」
「アシスタントも担当しています」
「学者さん達のですね」
「そうです、先生もです」 
 こうお話するのでした。
「あと先生に案内させてもらう場所もあります」
「観光ではないですね」
「観光のお話は別の方です」
 安座間さんではないというのです。
「そちらの方にお願いします」
「それじゃあ」
「観光も学問ですからね」
「はい、そうです」
 その通りと答えた先生でした。
「遊びとはです」
「先生はお考えではないですね」
「楽しむものですが」 
 それでもというのです。
「それはです」
「遊びではないですね」
「そう考えています」
 先生は安座間さんに答えました。
「僕は」
「そうですね、ではです」
「それならですね」
「今からですね」
「学会の場に行きましょう」
「センターのホールで、ですね」
 センターの中は白い床と緑の壁で落ち着いて清潔な感じです、機能的でしかも中の案内もしっかりと書かれています。
「これから」
「はい、論文の発表等を行います」
「それでは」
「先生の論文は今日ではないですが」
 今日の発表ではないというのです。
「宜しくお願いします」
「それでは」
「それとなのですが」 
 ここで安座間さんの表情が変わりました、真剣なものになり先生にお話しました。
「お願いすることがあります」
「僕にですか」
「学会の後でお時間がありますね」
「はい、沖縄に留まる予定です」
「実はこちらからお願いしまして」
「センターからですね」
「大学の方に」
 八条大学にというのです、先生が勤務している。
「是非先生にとです」
「といいますと医学のことで」
「環境、生きもののことになりますね」
「そちらのことですか」
「はい」
 まさにというのです。 
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