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IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女

作者:伊10
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第8話 私、食べ物に逃げます。

翌日

「二組に転校生?」

教室に向かう廊下を歩きつつ、セシリアと話していると、セシリアがそんな事を言った。

「ええ、何でも中国の代表候補生だとか。ようやく私を警戒して送り込んできた、そんな所でしょう。」

「うーん、違うんじゃない?えーと、ちょっと待っててね。」

そう言って私は玉鋼を部分展開し、外部ネットワークに接続する。

「……あったあった。中国国家代表候補生、IS学園編入予定。名前は………」

「鳳鈴音よ。」

「そうそう、鳳鈴音………ってあなた誰?」

突如話に割り込んで来た別の生徒。大きいツインテールが特徴的なアジア系の少女だ。

「今あんた達が話してた人よ。」

「て、ことは……?」

「そ、あたしが中国の代表候補生、鳳鈴音よ。鈴でいいわ。で、あんた達は?」

「へ?」

「あんた達の名前よ!特にそっちの日本人!部分展開してたってことは専用機持ちでしょ?」

「ああ、そーゆーこと。私は神宮寺楓、日本の候補生よ。よろしくね、鈴。」

「わたくしはイギリスの代表候補生、セシリア・オルコットですわ。」

「ふーん、楓にセシリアね……。覚えたわ。まあ仲良くやりましょう。一番強いのはあたしだろうけど。」

「……ちょっとそれは、」

「……聞き捨てなりませんわね。」

私と、目下最大のライバルであるセシリア。私達二人よりも強いですって?大した自信じゃないの。

「まあそれは置いといて。」

「……うやむやにはさせないわよ?」

「ええ、いかがです?こんど是非一手お願いしたいのですが。」

「望むところよ!ってそうじゃなくて………。」

そこで鈴は、声を一オクターブ下げて続けた。

「あんた達、一夏のナニ?と、いうかぶっちゃげどういう関係?」

途端に肩を落とす私とセシリア。ああ、そっち方面の関係者か………。

「別に、単なるコーチよ。」

「ええ、そっち方面の感情は一切無いですわ。」

「良かった~~!別にあんた達はライバルでも何でもない訳ね!」

「……まあ、人の恋路を邪魔するつもりもないし。」

「よし!そしたらあのポニーテールの巨乳女も違うのね!」

その言葉にまず顔を見合せ、同時に溜め息を吐いた私とセシリア。だって……篠ノ之さんって………絶対アレに恋してんじゃん。

「その反応……まさか!?」

「お察しの通りですわ、鈴さん。彼女は恐らく、というか100%間違いなく……。」

「っ~~~!!?一夏め……あたしという人がいながらに……………。」

なんかよく分からないが、深く立ち入らない方が良さそうだ。

「む、一夏!ちょっと行ってくるわね。」

そう言って廊下を走る鈴。……まあアレだ、ガンバ。

「お前達、何をしている?」

走り去る鈴を見送っていると、後ろから織斑先生が出現。うう……相変わらずなんの気配も感じ取れなかったわ。

「いえ、今二組に来たっていう転校生と話してて……。」

「鳳のことか……あいつも一夏関連でうるさいからな。お前らは大丈夫だろうが巻き込まれないよう気を付けろ?」

「は…はい。」

「気を付けますわ…。」

「フッ。さて、そろそろHRがはじまるぞ?教室に入れ。」

「「はい!」」

………因みに鈴は何やら織斑と篠ノ之さんと揉めてたようだが、織斑先生の圧力により一目散に逃げ出していた。





昼休み

「う~む。なんでこの学園のご飯ってこんなに美味しいんだろう?」

「ええ、本当ですわね。日本食だけでなく洋食や中華、ジャンクフードまで完璧とは……。負けてられませんね。どうです楓さん?今夜は二人で自炊しませんか?」

「……セシリア、私を殺す気?」

はっきり言ってセシリアのアレは手料理の名前を借りた生物兵器だ。しかも、見た目だけは完璧だからなお悪い。この前うっかり食べて死にかけた。な、何故だ………何故BLTサンドにカスタードクリームが入っている……。

「隣、いい?」

話し掛けて来たのは鈴だ。別に隣に来るのは構わないんだけど……。

「いいの?行かなくて。」

「どーせ向こうから来るでしょ。一夏はそういう奴よ。」

案の定織斑はやって来た。おお、恋心ってスゴい。

「……一夏、テーブルを変えよう。」

「いいだろ箒?楓もセシリアも居るんだから。」

篠ノ之さんが何とか変えようとするが唐変木の前にあえなく撃沈。渋々テーブルについた。

さて、巻き込まれるのは厄介だな。ここは自分の世界に逃げ込んでやり過ごそう。ああ、このキムチは絶品だ。

鈴と篠ノ之さんが互いの関係について説明を求めてるけどまあ我関せずで通そう。む、このカレー、いいスパイス使ってるわね。

鈴が約束がどうのこうの言ってるな。気にしない気にしない。おお!なんという旨いケバブだ!!これぞトルコ料理の真髄か!!?……言いすぎだね。

さーて、お腹一杯。ん?何だ?

「ねぇ、楓ってば!?」

「何?どうしたの、鈴。」

「どうしたもこうしたも無いわよ!どう思う!あーゆー男!!」

「……ごめん、何も聞いてなかった。」

何故か私が怒られた……。解せぬ。 
 

 
後書き
楓は大食漢です一度に三人前は食べます。 
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