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デュエル・マスターズ~龍を使役する少年の物語~

作者:ガタック
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第6話:3vs3

 
前書き
 タイトル通り、勝チームVSモルトチームの3対3のチーム戦です。
 と言っても、彼らのデュエマシーンは次回。
 それでは第6話どうぞ! 

 



 拓真の意外な言葉に勝達はその場に固まっていた。

「今、何て言った?」
「勝とデュエマして、勝ったら俺達の部活に入れてやる」
「ちょっと、拓真!何言っt―――――」
「その話、本当何だな!」

 勝の言葉を遮るかのようにモルトは拓斗の誘いに嬉しい反面本当かどうか拓真に問い掛ける。

「あぁ、本当だ。約束する」
「よっしゃぁぁぁっ!」

 拓真のその言葉にモルトは喜び叫び声を上げる。

「ただし、条件がある!」
「条件?」

 喜んでいるモルトを見て拓真は龍牙に声を掛ける。

「一、公式大会適用のデッキを使うこと。
 二、勝つことよりも楽しむこと。
 三、黒炎さん、白井さんもこの条件を守って俺達とデュエマすること。
 この三つです」
「成る程な。一つ、質問良いか?」
「…どうぞ」

 拓真の説明を聞いて納得しながらも龍牙は拓真に問い掛ける。

「一はまだしも、二と三の意味は?それよりも、俺はまだ、部活に入るとは言っていない」
「あぁ、それについては……」

 龍牙の問い掛けに拓真は龍牙の耳元に小声でこう言った。

「……勝を楽しませる為だ」
「ん?どういうことだ?」

 拓真の簡単な説明に龍牙は疑問に思い問い掛ける。

「最近勝、デュエマを楽しめてなくてな。これを気にデュエマの楽しさを思い出してもらいたいんだ」
「つまり、ギブアンドテイクって訳だな…」
「そう言うこと」

 拓真の説明を聞いて納得する龍牙。

「それで、その……去年の優勝者の黒炎さんに頼むのはアレ何ですが…」
「……協力する」
「えっ!?マジっ!?」
「…あぁ……」

 龍牙の意外な返事に拓真は驚きながらも心の中で感謝していた。

「ありがとうございますっ!」
「礼なら良い。それより、いつデュエマする?」
「明日の放課後。場所は近くのカードショップです」
「そうか。それなら急いで、デッキの調整に入るか。アイラ、モルトを連れてきてくれ」
了解(ラジャー)!」

 場所と時間を聞いた龍牙はアイラにモルトを連れてくるよう頼み、三人はこの場を後にした。

「それじゃ、俺達も帰るか。拓斗」
「そうっすね!兄貴!」

 それを見た拓真は弟の拓斗を連れて、この場を後にした。

「あの、僕の意見はガンスルーですか…?」

 一人、その場に残された勝は小さくそう呟いた。















 その日の夜。

 とある荒廃ビルの中。

 そこで中学生位の少年が大学生位の青年とデュエマをしていた。

 少年のバトルゾーンにはタップ状態の《凶戦士 ブレイズ・クロー》とアンタップ状態の《一撃奪取 トップギア》の2体。手札は2枚。マナも2枚。シールドは無傷の5枚。

 対する青年のバトルゾーンは何もなし。手札は6枚。マナは2枚。シールドは前のターンにブレイズ・クローの攻撃で1枚減らされ、4枚。

「俺のターン」

 少年の3ターン目。
 少年は山札からカードを引きマナに1枚貯めて3枚にし、その3枚をタップ。

「トップギアの効果でコストを1軽減して《轟速 ザ・レッド》を召喚」

 現れたのは赤いバイクに乗った戦士《轟速 ザ・レッド》。
 その能力は“スピード・アタッカー”と言う召喚酔いがなくなる能力。

「ブレイズ・クローでシールドをブレイク」
「チッ!」

 少年の指示にブレイズ・クローは青年のシールドを1枚ブレイクし、それを見た青年は舌打ちするもブレイクされたシールドを見て表情を変える。

「断念だったな!これはS・トリガーだ!」

 青年はそう言いブレイクされたカードを少年に見せる。

「S・トリガー!呪文、《ヘブンズ・ゲート》っ!その能力で手札から光のブロッカーを2体、ただで場に出せる!」

 そこまで言うと、青年は手札から光のブロッカーを2体バトルゾーンに出す。
 現れたのは巨大な戦艦の先端部分から、人の上半身がでているような男性の姿をした機械的な天使《白騎士の精霊アルドラ》が2体バトルゾーンに現れた。

「ハハハッ!これでお前は攻撃できまいッ!」

 勝ち誇ったかのように青年は笑いながらそう言う。
 何故ならバトルゾーンに現れたクリーチャーのパワーは15500のブロッカー。それが2体もいるのだ。
 普通に考えれば、少年はこのターン、もう攻撃できない―――

「ザ・レッドで攻撃ッ!」
「何ッ!?」

 ―――筈だった。
 少年の意外な行動に青年は驚いてしまった。

「――――――――――」
「なッ…!」

 ―――だが、次の瞬間、青年は絶叫してしまった。
 何故なら、少年の叫びと同時に攻撃してきたザ・レッドが別のクリーチャーに変化……否、“進化”したからだ。
 同時に2体のアルドラが一瞬にして破壊された。更には3枚のシールドが一気にブレイクされた。

 何が起こった?誰もがそう思う中、少年は静かにトップギアをタップする。

「トップギアで、ダイレクトアタック」
「ぐあぁぁぁぁぁッ…!」

 少年の指示にトップギアは右手に持つボウガンの矢を青年に向けて放ち、青年は雄叫びを上げて吹っ飛んだ。
 それを見た少年は先程のデュエマで青年が使用していた2枚の《白騎士の精霊アルドラ》を持ってどこかに去っていった。















 翌日。

 とあるカードショップ。

 そこでモルト、龍牙、アイラ、勝、拓真、拓斗の六人はそこに集まっていた。

「それじゃ、対戦前にルールを説明します!」

 すると六人の間にこの店の関係者のスタッフが前に出てルールを説明し始める。

「勝負は3対3のチーム戦。先に2勝した方が勝ちとなります。なお、デッキは最近殿堂レギュレーション対応の公式戦。時間無制限の1本勝負です!
 それでは第一試合、黒炎 龍牙選手、神原 拓真選手、前へ」
「「はい!」」

 説明を終えるとスタッフは龍牙と拓真の二人を呼んだ。
 呼ばれた二人は返事を返し前に出てお互いにデッキを取り出し交換。
 その後、お互いにデッキをシャッフルとカットを交互に繰り返して持ち主に手渡し、シールド、手札の順にそれぞれ5枚ずつ準備をする。

「ジャンケン…」
「ポン!」

 準備を終えた二人は先攻後攻を決める為、ジャンケンを開始。
 結果は龍牙はチョキ、拓真はパーであった。
 よって、先攻は龍牙から始まる。

「それじゃ、行くぜ!」

「「デュエマ・スタート!!」」


 
 

 
後書き
 次回の話に繋げる為、今回は短めです。
 さて、荒廃ビルの中でデュエマをしていた少年と青年。
 結果は少年の3ターンキルで勝利!
 少年に負けた青年は無惨にアルドラ2枚を奪われ、その少年はどこに…?
 深まる謎の中、モルト達は勝達の部活に入る為、チーム戦で勝達にデュエマを挑む!
 第一試合は拓真対龍牙。
 果たして龍牙は拓真に勝てるのか?
 対する拓真はどんなデュエマをするのか?
 そして、拓真の実力は?

次回「拓真vs龍牙」(仮)

拓真「お楽しみは…俺からだッ!」

 毎度、誤字脱字、ご意見、ご感想、表現のミス等よろしくお願いします! 
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