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IS~夢を追い求める者~

作者:かやちゃ
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第2章:異分子の排除
  第29話「交流」

 
前書き
一夏と箒を出せない...。ぐぬぬ...。
まぁ、ラウラが来たので少しは絡ませやすくなるはずです。(ラウラから絡むので)
 

 




       =秋十side=





  実践訓練が終わり、ロッカーで制服に着替える。
  織斑は今度は遅れないように既にそそくさと着替えて行ってしまった。

「お疲れ。どうだ?いきなり実践訓練...しかも教える側だったけど。」

「教えるのって初めてだったけど...まぁ、いい経験だったと思うよ。...いきなり連れられて初めての授業が実践訓練なのは驚いたけど。」

「あー、悪い...。」

  連れまわしたのは俺達の都合だからな。
  ...と言っても、悠長な事やってたら遅れるから仕方ないんだが。

「んー...でも多分、今日中に俺達男子同士で交流ってのは難しいぞ?」

「え?どうして?」

「そりゃあ、転校してきたんだし、昼休みも放課後もいろんな女子に迫られるだろうしな。さすがに全てを俺達で対処するのは無理だし。」

  いくら既に三人いたからって、男子の転校生は珍しいからな。
  どう考えても引っ張りだこだろう。

「.....?」

「...自覚ないのか?さっきだって大量の女子に押し寄せられただろう?それが昼休みや放課後にも来るって事だ。」

「....あ、ああっ、そ、そうだよね...。」

  ...うーん、なんか違和感が...。
  こうなる事が分かりきってるはずなのに、ここまで自覚がないなんて...。

「(...気のせいか?)」

  多分、天然な所でもあるのだろう。

「さすがに明日の昼になればある程度落ち着くだろうし、その時に交流しようぜ。」

「うーん...機会がないならしょうがないね。そうするよ。」

「なら、せっかくだし皆も集めて交流しようぜ。ラウラも転校してきたんだし。」

  ...と、いきなり桜さんが会話に入ってきた。
  まぁ、今まで喋らずに会話を聞いてただけなんだけど。

「そういえば彼女と知り合いなの?」

「...まぁ、以前にちょっと会う機会があってな。」

  さすがにテロ紛いな事をしたとか言える訳がないので、無難な答えを返す。

「じゃあ、明日は弁当だな。」

「久しぶりに腕を振えますね。」

「だな。」

  自分で言うのもなんだけど、料理には自信がある。
  桜さんも無駄に女子力の高い料理ができるからな。

「...と、時間もやばいし、もう行くぞ。」

「あ、うん。」

  とりあえず、放課後辺りにラウラやマドカ達も誘わなきゃな。







「お、ラウラ。」

「む、兄様か。」

  また“兄様”...。もう、別にいいか。

「どうしてラウラがここに?」

  ちなみに、今俺がいる場所はアリーナだ。しかも放課後の。
  他にも桜さんや四組の皆もいる。後、同じようにアリーナを使ってる人もいるな。

「IS学園がどういう場所か実際に見て回りたくてな。ついでにアリーナを使わせてもらおうと思ってここまで来た訳だ。」

「なるほど。」

  ...と言っても、軍人のラウラには生温いとしか思えないけどなぁ...。

「ラウラさん、お久しぶりです。」

「む、ユーリか。やはりこの学園にいたか。」

「はい。私は四組ですけど。」

  ユーリも久しぶりに会ったラウラに挨拶をする。

「ユーリちゃん、四組代表なの言い忘れてるよ。」

「あっ、そ、そうでした...。」

「ほう...代表か...。」

「お、お恥ずかしながら...。」

  顔を赤くしながらユーリはそう言う。...まだ恥ずかしいのか。

「....ねね、秋兄、彼女は...。」

「あ、マドカは知らないんだっけな。」

  そういえばマドカはドイツの時、同行していなかったのを思い出す。

「ん?お前は....。」

「紹介するよ。こいつは俺の妹のマドカ。で、以前ドイツに行った時に、知り合ったラウラだ。」

「あー、あの時の。」

  あの時は会社でやる事があったからマドカは来れなかったからな。

「ふむ...ほう...。」

「...へぇ...。」

  対峙するように向き合い、二人はそんな声を漏らす。
  ...なんだ?一体、なんのやり取りを...。

「...なかなかやるな。」

「そっちこそ。さすが軍人だね。」

  そう言って二人は握手した。

「...なんですか?今のやり取りは...。」

「いやぁ、秋兄の事を“兄様”って呼んでたから、どんな人物かなって...。」

「眼をよく見ればどういう人物かはよく分かる。」

  早速意気投合しているみたいで、ユーリの質問にそう答える。
  ...なるほど、さっきので互いの事を理解したんだな。...なんだそりゃ。

「まぁ、それを抜きにしてもマドカは強い。どういう経験を積んだかは知らんが、兄様とはまた違う強さを持っているな。」

「何気に私だとマドカさんに勝てたことないほどですから...。」

  マドカは亡国機業にいたからな。
  一応、両親が鍛えておいたから大丈夫だったらしいけど、結構修羅場もあったらしい。

「...っと、そうだ。ラウラ、よかった明日の昼、皆で昼食を食べないか?」

「...?別にいいが...食堂でか?」

「いや、弁当だ。」

  どうやら一緒に食べる事には乗り気らしい。

「ふむ...弁当とやらを作った事がないのだが...。」

「それなら俺達でラウラの分も作っておくさ。」

「そうなのか?...なら、それで頼む。」

「ああ。」

  ラウラなら普通の弁当ぐらい作れそうなんだけどな...。軍人だから機会がないのか?
  ただ単に“弁当”が作れないだけで飯は作れるだろうけど。

「しかし、なぜ一緒に?嬉しいが...。」

「いや、結構大所帯になるからな。できればその時に交流してもらいたいと思ってな。」

「なるほど。確かに、交流を持つことはいいな。」

  決まりだな。そういう訳で、ラウラも参加する事に決定した。

「...ところで師匠は...。」

「え...?あれ!?いつの間に!?」

「桜さんなら冬姉に連れて行かれたよー。」

  いつの間にか消えていた桜さん。
  どうやら、マドカ曰く千冬姉に連れて行かれたらしいけど...。

「...まぁ、桜さんならどうとでもなるか。」

「そうだね。」

「...二人共、なかなか言うな。同感だが。」

  だって、桜さんだし。
  ...そういえば、簪は全然会話に入り込めてなかったな。人見知りか?

「では、私も兄様たちに少し付き合うとしよう。」

「おう、いいぞ。」

  桜さんは桜さんで置いておいて、俺達はラウラとISの特訓に励んだ。







       =桜side=



「...で、聞きたい事は大体察してるが...。」

「ああ。ラウラの事だ。」

  千冬にいきなり連れてかれた俺は、人気のない所でそう問われる。

「ちょっと束の頼みに付き合った時に遭遇してな。千冬も知ってるだろ?ラウラの出自。」

「...ああ。」

「そのラウラと同じような存在が、うちにもいたから束が気に掛けてな。それでなんかISに仕込まれていたVTシステムを破壊すると同時に、交流もしたって訳だ。」

「VTシステムだと...!?」

  違法のシステムがラウラのISに組み込まれていた事に、千冬は驚く。

「...いや、それよりも、ラウラにはあの時の私の影響を受けていたはずだが...。」

「まぁ、そこは秋十君が解決したさ。俺が援護したとはいえ、VTシステムで再現された“暮桜”に勝ったんだぜ?」

「...そうか...。」

  一先ず安心と言った表情をする千冬。

「話はそれだけか?」

「ああ。なぜ知り合いなのか少し聞きたかっただけだからな。」

  そう言って去っていく千冬。

「...もうしばらくしたら秋十君に負けるかもな!」

「...ふ、その時は私もまた強くなっている。まだまだ負ける気はせん。」

  ...あー、確かに。この感じじゃ、まだまだ先かな。
  ...まぁでも、秋十君はそれでも追い付いてくるだろう。









「....これまた、大所帯だな...。」

  翌日の昼。予定通り皆で昼食を屋上で食べる事になったんだが...。

「...ちっ。」

「だ、ダメだったかな...?」

  なんか舌打ちしている織斑と、申し訳なさそうなデュノア。

「いや、いいんだけどな。」

  デュノアはデュノアで、ルームメイトになった織斑を誘っていたようだ。
  織斑も篠ノ之を誘っていたし、俺達もいくらか呼んでいる。

「...何気に代表候補生が何人も集まってるわね...。」

「イギリス、中国、フランス、日本、ドイツ...ある意味国際交流ですわ...。」

  鈴とセシリアがそう言う。...確かに、代表候補生が多いな。

「あー、ロシアもいるぞ?」

「えっ?」

  簪が聞き返すような声を無視して、物陰に行き、あるモノを掴む。

「あ、ちょっと!ねぇ!」

「お、お姉ちゃん....。」

「コソコソ見ずに混ざればいいだろ...。」

  そう、物陰にいたのは生徒会長。なんで隠れてたのかは知らんが。

「せ、先輩にこの扱いはひどくない!?」

「年齢なら俺の方が上だ。それと、なんか敬う気にならん。」

「ひどい!?」

  生徒会長の登場と俺のやり取りに、デュノアや織斑、篠ノ之が呆然とする。
  ラウラはラウラで、生徒会長に対してどんな人物か探っていた。

「こいつは二年のロシア国家代表でな。生徒会長もしている。今の会話の通り、簪ちゃんの姉だ。」

「先輩だったのか。それも国家代表...。」

  “やはり第一印象では実力は分からんな”と言っているラウラ。
  ...こう見えて、生徒でもトップクラスのISの実力者なんだよな。

「とりあえず、改めて自己紹介でもするか?あ、でもラウラとデュノアは転校時に自己紹介したっけな。」

「ちょ、ちょっと、それは一組だけで、あたし達は聞いてないわよ?」

「っと、そうだったな。じゃあ、二回目だが頼む。」

  と言う訳で、一組以外の皆に、ラウラとデュノアが自己紹介する。

「じゃ、次はあたしね。あたしは鳳鈴音。中国代表候補生で、二組の代表でもあるわ。皆は“鈴”って呼ぶし、二人もそう呼んでもらえるといいわ。」

「中国...確か不可視の砲撃を開発していたな。」

「ええ。今度、試してみる?」

  ラウラが“龍砲”の事を言い、鈴が模擬戦でもするかと聞く。

「...いや、今度のトーナメントに取っておこう。」

「そう。」

  どうせなら初見で戦ってみたいのだろう。
  そういう訳で、次に移る。

「ラウラさんとは既に知り合いなんですけど...ユーリ・エーベルヴァインです。」

「私は篠咲マドカ。名前から分かる通り、秋兄の妹だよ。」

  次に、ラウラとは知り合いだけど、デュノアは知らないため、ユーリちゃんとマドカちゃんが自己紹介をする。

「更識簪...日本代表候補生で、目標はお姉ちゃんを超える事。」

「あら?大きく出たじゃない?」

  次に簪ちゃんが自己紹介。ついでに目標も言った。
  その目標に嬉しそうにする生徒会長。

「そういえば、あの時にもいたな。」

「あれ?既に会ってたの?」

「うん。でも、ちょっと会話に入れなかったから...。」

  ラウラを誘う時にいた事を、ラウラが思い出し、簪がデュノアの言葉に答えるように補足する。
  あー、蚊帳の外にしちゃってたか。

「次は私ね。私は更識楯無。ロシア国家代表で、生徒会長もしているわ。それと、簪ちゃんの姉でもあるわ。...まぁ、さっき言われた通りね。」

「ついでに言えば、簪ちゃんに対してだけコミュ障になるヘタレでもある。」

「ちょっと!?」

  俺が補足を加えると、生徒会長は見事な突っ込みを放ってきた。もちろん避ける。

「事実だろー?」

「うぐっ....。」

「否定しないんですか!?」

  まさか否定しない事にデュノアが驚く。
  ...自覚はあったんだな。

「...ところで、他の皆は既に知り合ってるかもしれないけど、一組の人達については僕もまだ知らないんだけど...。」

「あ、悪い。そうだったな。俺達だけが一方的に知っててもな...。」

  デュノアの一言に俺がそう言う。
  そうだよな。なんで皆気づかなかったんだろうな。

「じゃ、改めて...篠咲桜だ。マドカちゃんと秋十君の兄でもある。ちなみに、女にしか見えない容姿と名前だが、れっきとした男だからな?」

「篠咲秋十だ。さっき桜さんが言った通り、マドカの兄で、桜さんの弟だ。」

  俺と秋十君が自己紹介をする。

「...ちなみに似てない事から大体察せるが、義理の兄弟だからな?」

「あ、そ、そうなんだ。」

  どこか疑問に思っていたデュノアにそう言っておく。

「次は私ですわね。私はイギリス代表候補生セシリア・オルコット。よろしくお願いいたしますわ。」

「こちらこそ。」

  次に淑女らしくセシリアが挨拶をする。
  男に対する偏見がなくなったからか、貴族らしい雰囲気が出せるようになってるな。

「...シャルルにはもう自己紹介してるが...織斑一夏だ。」

「っ!」

  織斑の自己紹介に、突然立ち上がるラウラ。

「...そうか...貴様が...。」

「ラウラ?なにを....。」

     ―――パァアン!!

  秋十君が聞こうとした瞬間、ラウラが思いっきり織斑を引っぱたく。
  相当力を込めたみたいで、織斑は吹き飛ばされるように倒れこむ。

「貴様が...教官と兄様の人生を狂わせた元凶か...!!」

「ぐ...!な、なんだよ...!」

  文句を言おうとした織斑だが、ラウラに胸倉を掴まれる。

「貴様!一夏に何をする!!」

「ええい!邪魔をするな!」

  織斑を殴られたからか憤り掴みかかる篠ノ之だが、軍人でもあるラウラに受け流される。

「落ち着け!」

「ぐっ...!?」

  さすがにこの場で色々やられると困るので、俺が首を叩いて気絶させる。

「.......。」

「な、なんだよ!」

「...自業自得だからな?」

  織斑を見下ろ形で一瞥し、一言そう言ってからラウラを寝かせる。

「い、一体なんで突然...。」

「...ちょっとした事情があるんだ。」

  デュノアにとっては戸惑う出来事だっただろう。
  簪ちゃんとセシリアも驚いているが、他の皆は大体事情が分かっていた。

「事情...。」

「...知りたかったら俺の部屋に来なよ。その時はお互いに腹を割って話そう。」

  さすがに踏み込んだ事だから、そう釘を刺しておく。
  それでも聞きに来た場合は...まぁ、その時だな。

「さて、肝心の昼食がまだだからな。さっさと食うぞ。時間もないし。」

「う、うん。でも...。」

  皆気絶しているラウラが気になるようだ。
  ...仕方ない。

「そいっ!」

「っ、はっ!?」

  ちょっとした気つけを行い、ラウラを起こす。

「わ、私は...。」

「まぁ、暴走したくなるのは分かるが、少しは落ち着け。」

  ゆっくりと起き上がるラウラに俺はそう言う。

「だが...!」

「...俺達に任せろ。いいな?」

「っ..!....分かった...。」

  少し凄んで言うと、ラウラは大人しくなった。

「さ、急がないと時間がなくなる。さっさと食うぞ。」

「あ、ああ。」

  俺がそう言えば、ラウラはいそいそと弁当を出す。もちろん、俺達も出す。
  ちなみに、ラウラは以前の時に弁当とかの作り方を教えてある。

「あの、さすがにこの空気で昼食の流れに持っていくのは...。」

「こういうのは無理矢理にでも持っていかなきゃならんぞ。...というか、昼にしっかり食べておかないと午後の授業に耐え切れないぞ?」

  セシリアが気まずそうにしていたので、俺がそう言っておく。
  普通の学校なら我慢すれば大丈夫だが、IS学園は実践する授業とかあるからな。
  しっかりエネルギーは摂っておかないと倒れてしまう。

「そ、それもそうですわね...。」

「そういう訳で...っと。」

  鞄から取り出した弁当箱を開ける。

「...あんた、随分と女子っぽい弁当ね...。」

  そんな俺の弁当の中身を見ていたのか、鈴がそう突っ込んでくる。
  ちなみに、俺の弁当はよく女子とかが持ってくる可愛らしい感じの奴だ。

「いや、だって見た目に合わないだろ?」

「そんな事言ったら口調も合ってないわよ!?」

  む、確かにそうだな...なら。

「...だからって口調変えないでくださいよ?」

「これで...って、読まれてた!?」

  口調を変えようとしたら秋十君に止められた。

「というか、その弁当もネタで作ってきましたよね?」

「ばれたか...。」

「そりゃ、いつも一緒にいますし。」

  まぁ、元々ばれるとは思ってたけどな。

「...それにしても、これって自分で...?」

「ああそうだぞ?」

  デュノアが聞いてきたので、俺は肯定する。

「...負けたわ...。」

「ははは、伊達に年は食ってないさ。女子にだって料理は負けんぞ?」

  まぁ、10年以上俺は眠ってたがな!
  ...あれ?それってつまり、経験は鈴とかの方が上?...どうでもいいか。

「あ、あの、桜さん、よかったらこれを...。」

「ん?...サンドイッチ?」

  徐にセシリアが差し出したのは、サンドイッチが入ったバスケットだった。

「...何分、料理は初めてでして、簡単な物で自信もないのですが...。」

「そうなのか?まぁ、アドバイスがあれば言うわ。」

  そう言って、一つ手に取って食べる。
  っ!?これは....!?

「...あー、材料間違えたな。これは。」

「そんな!?....っ、甘い...ですわ...。」

「マヨネーズと間違えて何か...これは生クリームだな。ま、それ以外は問題なしだな。」

  何故間違えたかは問わないでおこう。

「も、申し訳ありませんわ!これは、責任もって私が...。」

「いや、別に食ったら体壊すって訳でもないし、俺が食ってしまうさ。」

「で、ですが!」

  恥ずかしさや後悔で俺を引き留めようとするセシリアだが、構わず俺は食べる。

「...私の時もそうでしたよね...。」

「そりゃあ、誰だって最初から料理が作れる訳じゃないからな。それなのに辛辣に扱うなんてする訳ないだろ?」

  ユーリちゃんの言葉にそう答える。...というか...。

「...俺、失敗料理の頂点を知ってるからさ...。」

「...一体どんなのなんですか....。」

  あまりに深刻そうな顔をしていたのか、呆れながらも秋十君が聞いてくる。

「...そうだな。言い表すとしたら、混ぜるな危険を混ぜた化学薬品...って所か。」

「例えが食べ物ですらない...。」

  あれは死ぬかと思った。まだ小学生ですらなかったからな。
  ...ちなみに作ったのは束だ。千冬なら少なくとも食べ物だった。

「そ、それ、食べて大丈夫だったの...?」

「....確か、気絶して...綺麗な花畑?いや、川だったか?それが見えた気がするな。」

「ちょ、それって...。」

「...思い返せば、どう考えても三途の川だな。」

  良く生きてたなぁ...。
  ちなみに、それ以降は束もテキトーに作るのはやめたらしい。
  まぁ、“既存のレシピで作りたくない!”って言った結果がアレだったしな。

「結局、その料理はどうしたんですか?」

「確か、俺は気絶してたから分からんが、業者を呼んで処分してもらったらしい。なんでも、こぼれた料理がテーブルを溶かし始めたからな。」

「...それ、ホントに料理だったの?」

  ....ん?なにか、兎の気配が...。

「...と、この話はもう終わりだ。そろそろ当事者が何かしてきそうで怖いからな。」

「当事者....って、まさか...。」

  遠くを見据える俺に気付いた秋十君が、戦慄する。
  ...それにしても、束の奴聞いていたな...?悪寒がしたぞ?

「(...って、こんな所に盗聴器が...。)」

  俺でも気づきづらい所に盗聴器が付けられていた。

「さ、そろそろ急いで食べないと時間もないぞ?」

「って、そうだったわ!」

  俺の言葉でハッとした皆が急いで食べて行く。
  ちなみに、セシリアには失敗料理の代わりに俺のを分けて置いた。

  ....そういや、織斑と篠ノ之、蚊帳の外だったな。







   ―――...さて、そろそろ動くか。







 
 

 
後書き
この頃は勢いで書いてます。(その勢いすら衰えてますが)
VTシステムの件は既に解決してるので、どうやって進めていくか...。
まぁ、タグ通り無理矢理な展開になります。(今更) 
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