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マゾヒズム

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7部分:第七章


第七章

 今は夫に覆い被されている。その中でだ。彼に言ったのである。
「雛ちゃんの恥ずかしい姿見せてね」
「私も見せたい・・・・・・」
 無意識のうちにだ。雛子も熱い言葉を漏らしていた。
「お母さんに。そして見られたいの」
「じゃあ」
「あの時みたいに」
 こう言ってだった。雛子もだ。母と同じ様に宴に入った。その娘を見てだ。
 美也子は恍惚としてだ。夫に言うのだった。
「見て、今の雛ちゃん」
「ああ、奇麗だな」
「娘がいじめられて犯される姿を見せられて」
 このことからもだ。欲情を感じて言う美也子だった。
「私、もう」
「気持ちいいんだな」
「頭の中が。心も」
 そのだ。心までもがだというのだ。
「溶けそうよ。本当にね」
「そうか。そこまでいいんだな」
「あんなに奇麗な雛ちゃん見たのはじめてよ」
 娘を見ながらだ。そして言う言葉だった。
「だから。またね」
「ああ、またな」
「こうしたいわ」
 こう言ってなのだった。美也子は宴を楽しむのだった。その次の日にだ。
 美也子は朝、貴弘は自分の家に帰り省吾も出社した。雛子も登校する。
 その前の朝食の場でだ。娘に対して言ったのだった。
「お母さんね。結婚してすぐに気付いたのよ」
「昨日みたいなことに?」
「そう。ああされるのが好きなことにね」
 そのことにだ。気付いたというのだ。
「お父さんと一緒にいるうちにね。ふとね」
「それでだったの」
「そう。それでずっとああしてるの」
 そうだったというのだ。そしてだ。
 朝食のトーストを食べながらだ。美也子は雛子にこのことも問うた。
「それでだけれど」
「どうして私があのお部屋を知っていたかよね」
「それはどうしてなの?」
 今度はゆで卵を食べながら問うたのだった。
「あのお部屋のことは。ずっと秘密にしてたのに」
「実は。この前」
「この前?」
「ふと気付いたの。隠し扉の場所だけ何かが違うって」
「それで気付いたのね」
「そうなの、それで」
 そうしてだというのだ。
「夜に。たまたま入ったら」
「お母さん達を見たのね」
「御免なさい、見るつもりはなかったの」
 このことにだ。謝罪もする雛子だった。頭を下げて母に謝る。
 そしてそのうえでだ。雛子は母に言った。
「それでも。見てしまって」
「驚いたわよね」
「とてもね。言葉出なかったから」
 両親のその姿、それを見た時にだというのだ。
「信じられなかったわ。それでもね」
「お母さんのその時の姿を見てだったのね」
「正直に言ってね。興奮して」
 そしてだというのだ。
「身体が熱くなって。我慢できなくなるのを感じたの」
「それで雛ちゃん達もだったのね」
「お母さん達のいない時に。こっそりと」
 貴弘と共に入ってだ。母と同じことをしたというのだ。
 
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