| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

デュエル・マスターズ~龍を使役する少年の物語~

作者:ガタック
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第1話:憧れの少年との出会い

 
前書き
 第一話です!どうぞ! 

 



 あれから3年の年月が経った。

 現在時刻4時00分。

「はぁー…」

 少年『日伍(ひご) 勝(しょう)』は今学校の屋上で右手に《ボルシャック・NEX》を前に掲げてため息を吐いていた。
 理由は去年のデュエマ大会、紅蓮モルトのライバル『黒炎(こくえん) 龍牙(りゅうが)』が紅蓮モルトに勝ったからだ。
 それをテレビで見ていた勝はショックだった。
 理由は憧れの決闘者(デュエリスト)がライバルに全力で負けたからではない。

 あの日、紅蓮モルトはライバルとの真剣勝負を放棄していた。
 勿論大会には参加してライバルとデュエマした……。
 そこまでは良かった……。
 ただ、あの日、テレビの映像で紅蓮モルトのシールドが捲られた時、そのシールドがシールド・トリガーだった。
 だが、紅蓮モルトはそのシールド・トリガーを〝使わなかった〟。
 最初は何かの作戦かと思ったが実態は違った。

 紅蓮モルトは自身の友人『白井(しらい) アイラ』が何者かによって誘拐されたからだ。

 この話は大会が終わった数日後に告白された。
 その紅蓮モルトの友人、白井アイラは無事だったが、代わりに紅蓮モルトは大会に優勝できなくなった。
 同時にこの事件は紅蓮モルトのライバル、黒炎龍牙も関係していた。
 理由は黒炎龍牙も紅蓮モルトと同じで自身の友人『如月(きさらぎ) ステラ』が人質にされたからだ。

 それを知った勝は許せなかった。

 決闘者(デュエリスト)として二人に憧れ、尊敬してきた二人の想いを、魂を、プライドを、その全てを奪った〝彼ら〟に……。

「やめよう……」

 そこまで考えた勝は考えるの止めて体を勢いよく起こして《ボルシャック・NEX》をデッキケースに入れて帰ることにした。















 次の日。いつものように教室に入ると勝のクラスメイトの何人かが騒いでいた。

 それを見た勝はどうしたんだろう?っと頭の中で疑問に思うもとりあえず自分の席に座った。

「おはよう、勝」
「おはよう、拓真」

 直後勝に声を掛ける少年『神原(かんばら) 拓真(たくま)』が勝に挨拶しそれを聞いた勝は拓真に返事を返す。

「拓真、この騒ぎ何?」
「ん?あぁ、誰だか知らないがこのクラスに転校生が来るんだとよ」
「転校生?こんな時期にか?」
「確かにこんな時期に転校生が来るなんて変な話だよな」

 こんな時期。それは6月の中旬。今のこの時期は中間テストと学校行事の二つが終わりもうすぐ期末テストが始まる中、このタイミングで転校生が来るなど非常識である。

「ま、こんな時期に転校生が来るなんて、そいつは草々苦労してんだろうな」
「………」

 拓真の他人事のようなその言葉に勝はフッと〝あの事件〟を思い出した。
 〝あの事件〟―――紅蓮モルトと黒炎龍牙の二人が悲惨なデュエルをしたあの日の大会。
 あの日の大会も確か6月の中旬だった、と勝は言葉に出さず心の中で思い出した。

「は~い♪皆さん、席に着いて下さ~い♪」

 そんなことを考えているとこのクラスの担任の女教師『神城(かみしろ) 幸(みゆき)』が教室に入ってきて先程まで騒いでいた生徒達が一斉に席に着いた。
 教卓に着いた幸は一度ゴホン、とわざとらしく咳払いをし、口を開く。

「今日は、皆さんに良い知らせがあります!なんと!このクラスに新しいお友達が来ます!しかも、三人!その内、男子二人、女子一人がこのクラスに来ます!」

『よっしゃぁぁぁぁぁ!』

 幸のその言葉に勝と拓真を除いた男女が一斉に叫び始めた。

「俺の時代がキタァァァァァッ!」
「ついにこのクラスに美少女が!」
「楽しみだ!そして、その美少女を我が嫁になることを祈りたい!」

「ついに私にも春がやって来るのね!」
「イケメンかな?イケメンかな?」
「カッコいい人が来ると良いねぇ~」

 その後に男子と女子、それぞれのグループがこれから来るであろう転校生に期待を高まっていた。

((何だ?この状況は?))

 そんな中、勝と拓真の二人は目の前の出来事に若手引いていた。

「静粛に!」

 ダンッ!と幸は自身の教卓を両手で叩きそれを聞いた生徒達は先程までの騒ぎが嘘のように静まり返った。

((何だ?この無駄に早い団結力と行動力の早さは?))

 それを見た勝と拓真の二人は心の中で自分達のクラスの行動力の早さに突っ込みを入れる。

「…それでは今日から新しいクラスになる、転校生の紅蓮君、黒炎君、白井さん、どうぞ!」

「え…?」

 幸のその言葉に勝は一瞬間抜けな声を漏らすもそれを知らずか扉が開きそこから二人の少年と一人の少女が入ってきた。

 その中には勝の憧れの少年―――紅蓮モルトと、そのライバル―――黒炎龍牙、そして紅蓮モルトの友人―――白井アイラが勝達のクラスに転校してきた。


 
 

 
後書き
 感想待ってます! 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧