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ドリトル先生北海道に行く

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第十幕その五

「だからね」
「鮭もだね」
「有り得るんだね」
「クッシーさんの正体は大きな鮭」
「その可能性もあるんだ」
「あの湖は生きものが少ないですが」
 シホレさんもそのお話をします、生まれた頃からこの辺りに住んでいるのでよく知っているのです。
「それでもです」
「鮭はですか」
「いますので」
「だから大きな鮭ですか」
「私はそう思いました」
「そうですか」
「はい」
 こう先生にも答えるのでした。
「そうだとです」
「そうですか」
「恐竜と思いもしましたが」
 それでもというのです。
「私はそちらだと思いました」
「鮭だとね」
「確かに恐竜よりも有り得るね」
「そうだよね」 
 動物の皆も言います。
「ここ寒いしね」
「恐竜だと辛いかな」
「恐竜は爬虫類だしね」
「多分だけれどね」
「それじゃあね」
「冬なんかここにいたら」
 その場合を考えるとでした。
「ないね」
「どうもね」
「それはね」
「ないかな」
「ネス湖も寒いね」
 先生もまた言いました。
「そうだね」
「そうそう、スコットランドはね」
「イングランドよりも北にあるし」
「山も多いし」
「そう考えたらね」
「ネス湖もいないかな」
 そのネッシーはというのです。
「寒い場所に恐竜がいるか」
「そう思うとね」
「やっぱりね」
「いないかな」
「だから恐竜よりも」
 先生も腕を組んで考えるお顔で言いました。
「昔鯨とかアザラシとかね」
「そうした生きものの方がだね」
「有り得るんだ」
「蛸とかにしても」
「まだなんだ」
「恐竜がいた時代は地球全体が暖かったんだ」
 実はそうだったのです。
「ジュラ紀や白亜紀はね」
「そうだったんだね」
「だから恐竜も元気に生きられた」
「そうだったんだね」
「爬虫類はどうしても寒い場所が苦手なんだ」 
 それが何故かもお話した先生でした。
「恒温動物はね」
「ああ、体温を調整出来ないから」
「自分の身体で」
「それで寒い場所での活動は苦手なんだよね」
「爬虫類や両生類は」
「そうだよ、鳥類や哺乳類は変温動物でね」
 先生は自分達のお話もしました。 
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