| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

揺るがぬ生き様

作者:刀の道
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

bleach
  虚 1

 
前書き
投稿忘れてました 

 
  空座町side


 「どうしましょうか…夜一さん」

 そこは空座町、浦原商店
 二人は今、今後について話ていた。
 現在、尸魂界は愛染の対処に追われている。というのも愛染が崩玉を使い破面を作り出し、その存在が強大であるからだ。
 浦原は事前に夜一から別の世界の『神』と呼ばれる高次元存在と盟約を交わし。別の世界で一個の個体として暮らしている事を聞かされていた。

 「うむ、喜助の言う通り今の戦力では心もとないの…
 じゃが一応呼べると言っても一度だけじゃ、それを今回使うのか?」

 夜一が今回思い出したのは危機的状況になるというトリガーが発動したため。盟約により一回かぎりだが助力を請うために呼べる。

 「背に腹は代えられません、よろしくお願いします~夜一さん」
 扇子で口は隠すが目は鋭く前を見据えていた。


 「ならば地下にゆくぞ」

 喜助、夜一そして鉄裁が地下に降りる。
 そこで急激な霊圧上昇を抑える結界を鉄裁が張る。

 「では、夜一さんおねがいします…」

 緊張した面持ちの喜助と鉄裁。
 二人は夜一と違い話しか聞いていない。どんな人物かわからないが用心に越したことはない。
 夜一が結界の中央に巻物を開き、自身の血を巻物に捧げる。すると

 「「!!」」

 (な、なんすかあの鈍く光る青穴は!!半端じゃない威圧感っすよ…)

 そう、まるで半端な物は入れば戻れない黄泉沼の気配を放つ孔が発生していた。
 そしてその孔に向かい霊子が渦巻いていく。
 凄まじい威圧感を放つ中、孔から刀が射出された。刀が巻物の中央に刺さると地面まで喜助達には理解できない文字と陣が発生。
 巨大な火柱と見紛う霊圧と神秘の奔流が流れ出し、急速に圧縮され人型が構築された。

 姿は総隊長程ではないものの老人だと思われる白銀の髭と髪、一部赤と黄色だったと思われる色痕があるものの基本的に色味が抜けている。
 右目は爪で引っかかれた跡のような傷痕と眼帯。しかし老人だと思ってもあふれる生気が老いを感じさせない。
 夜一は普通に見ているが喜助と鉄裁はそうはいかない。

 背後には数多の猛獣の顔の様な物が一つの生命のように相手の背におりこちらを見ていたからだ。

 (な…なんて人っすか……僕たちとは確実に次元の違う人だ)

 (夜一殿は何故あんなに涼しい顔を出来るのか?!)

 事実、夜一と呼び出した人物は親しげに話していた。
 どうやら話が終わった様で、こちらに来る途中に背後に見えた物は消えていた。
 喜助と鉄裁は冷や汗を流しつつ心を落ち着かせ目の前の人物との会話に向けて意識を高めていった。


 場所は移動し商店の仲の茶室…そこで4人は集まっていた。


 「まずは自己紹介でもしようか、俺は劔 山陽 知ってるとおり別の世界の物だ。…それで大凡今のこの世界の現状は聞いた。俺に何を求めてんだ?」

 眼光鋭く山陽は喜助を見る。夜一から愛染や破面等のことは聞いたが、何故呼ばれたのかは聞いていなかった。
 そして劔はただ愛染を倒してほしいと言われただけでは協力する気はなかった。
 自身の力を借り事態を解決しても意味はない。
 その点雁夜はよかったと言える。自身の力を向上させ尚且つ現状に満足しない。それは力を求める物に必要不可欠だと思っているし
 自分の力だけを借りて天狗にならないためでもある。


 「ええ、ご説明させていただきます。あたしたちは今のままでは愛染達との闘いが厳しくなると思ってます。」
 「ですから、」
 ここで一旦言葉を喜助は切った。
 そして扇子を広げ口を隠し、劔に頼んだ。

 『現在の護廷十三隊を見て鍛えるか否かを見てきてください』と、そして『手段は問いません』とも言った。
 危険だがやるしかない。自身が感じている物をどれだけ共有できているか…喜助は喜色の笑みを浮かべながら了承した劔が消えた空を見ながら
 向こうの事を思った。

 「一応、総隊長にだけは伝えときましょうか…」
 不安な気持ちは尋常じゃなかった。


 ――――――――――――――――――――――

 尸魂界へ向かう途中劔は仲間たちと会話していた。

 「それで今回の祭り参加するのは誰だっけ?」

 (おう!此度の戦に余は参加だぞ) イスカンダルは好きだからなこういうの

 (呵々!!力比べならば儂も参じるのみじゃ)

 (儂もじゃな) スカサハと李もか…まぁ手加減はするようだ。

 他には守鶴が出る様だ。ジャンヌ達は動物の世話と農作業
 ギルはゲームに忙しいらしい。まぁあんま皆で行ってもひどい事になるだけだしな…

 行く面子が決まった所で到着した。


 「さぁおっぱじめるぜぇえええ!!」

 俺は時空結界を張り霊圧を解放した。


 ―――――――――――――――――


 護廷side


 その襲撃は突然やって来た。
 莫大な霊圧を放ち、愛染とは異なるその圧力にみな一様に警戒感を強めた。
 そして山本総隊長の声の元迎撃に向かう隊士たち……だが

 「木遁 樹海降誕!!!」

 白銀の人物が何らかの術を使い大量の樹を発生させ相手に近づけなくなっていた。
 いち早くついた【七番隊隊長 狛村】は、迫りくる樹林を切り伏せながらたどり着いた目の前の人物に問う。

 「貴公の名は聞かぬ、だが何用で参ったかだけ聞こう」

 その言葉に劔は首を音を鳴らしながら捻り
 笑みを浮かべながら胸を親指で差す。

 「成程…聞きたければ力を見せろと言う事か……ならば」

 「卍解 黒縄天譴明王!!」

 狛村は斬魄刀を一閃する…が刀は弾かれ前は煙で見えない。だが何かいる。


 「シャッハアアアア!!暴れるぜぇ!!!」

 目の前には大きい狸がいた。
 そして莫大な砂を発生させ周りの隊士はみなほとんど砂に飲み込まれていた。
 砂の波は広範囲を巻き込み砂に変えていた。
 狛村は先ほどの男がいないのに気が付くが…
(追うにも目の前のコノ物を倒すほかない…)

 「貴公を倒す!」

 「やってみろぉおおワンコロオオォオ!!」


 守鶴を出した劔は先へ進む。
 そこには【六・十番隊隊長】 白哉と阿散井 日番谷・松本がいた。

 4名の始解が劔を襲うがかすりもしない。
 そして劔は宙に立ち4人を見る。

 「解せぬな、何故貴様は刀を抜かぬ」

 「あん?どうした抜いてほしいのか?」

 「てめぇはさっきあの莫迦デカイ狸を出しやがった。ってことはまだ何かあるんだろ」

 日番谷は目の前の男を見ながら言う。

 「それを言うなら君たちも卍解を出していないだろ?
  それに…」

 目の前の男が視界から消える。
 また目の前からは莫大な砂が押し寄せ白哉達を襲う。

 (どういうことだ…狛村はどうした)

 「どこ見てやがる」

 「「!!」」 阿散井と日番谷が背後を見ると既に倒された松本と男がいた。

 「残ったお前たちには名乗る価値があると思って教えよう
 俺の名前は劔 山陽だ。意識を飛ばしたくなかったら神経を研ぎ澄ませとけよォオォオオ!!」

 「「卍解!!」」

 二人は卍解するが日番谷は一刀のもと意識を刈り取られ、阿散井はノッキングで吹っ飛び起き上がれなくなった。
 狛村は既に砂で拘束され、残り隊長は5名

 「シャッハアア!!てめぇの攻撃は軽いなぁああ」

 「っく…嘗めるな…!!」


 「しゃぁねえ、スカサハ、李、イスカンダル好きにやっていいぞ」

 声をかけると同時に呼ばれた三名は思い思いにやりだす。
 砕蜂は背後から襲おうとしたが李に連行されていく。
 イスカンダルは神威の車輪で高笑いしながら進んでいく。

 スカサハは…卍解を見に行ったようだ。


 「ったく、こんなものかよ。心配する気持ちもわかるぜ」
 道中でも味方がやられ、敵から目線を切る奴が何人もいた。あれでは襲ってくださいと言っているものだ。

 そんな事を思いつつ目的地の一番隊に近づくと爆炎を迸らせ老人が目の前にやってきた。
 一言も交わさずただ一度のみ切り結んだ。
 そして目の前の老人 一番隊隊長 山本元柳斎重國は

 「成長したの山陽よ…まさかこの世で会うとはの」
 劔を褒め、そしてこの世界に来たことに驚いているようだった。

 「まぁ、呼ばれましたから。では主だった物は集めといてください」

 「相、わかった…元に戻すのであろう…」

 「ヘヘっ…そういう事です」
 劔は笑いながら足の先端で地面を叩く。すると結界は解除され建物などの被害は元に戻る。
 守鶴によって埋められたもの達も戻しておいた。
 仲間もそれぞれある程度の強者とやりあってきたらしい。

 まぁ隊長格等の傷は少し戻すだけにしたが…

 さて夜一と喜助に連絡しなければ。
 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧