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ドリトル先生北海道に行く

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第三幕その五

「産地の土壌や降水量、収穫時期なんかでね」
「わかるんですね」
「そうだよ、そうしたこと全てを頭に入れてね」
 そしてというのです。
「調べないといけないんだ」
「そうなんですね」
「そうだよ、だから簡単にそう言う人はね」
 先生の口調は穏やかですが咎めるものです。
「農業について知らない人だよ」
「そうなんですね」
「文明についても知らない人かな」
「何かそう言うとね」
「そうだよね」
 ここで動物の皆も言います。
「そうした人って野蛮だよね」
「野蛮人だよね」
「先生やトミーと違って」
「そうなるね」
「野蛮も悪ではないよ」
 先生は皆にもこう言いました。
「文明もそうだよ、けれどね」
「問題はそういうのじゃなくて」
「間違ったことを言うこと」
「そのことだね」
「しっかりと調べてね」
 つまり学んでというのです。
「それから言わないと駄目なんだ」
「ううん、じゃああの料理漫画は」
「僕もあの漫画は知っているけれど」
「先生もですか」
「間違いが凄く多いよ」
「そうなんですね」
「肝心の食べものの知識もそうだけれど」
 それだけでなく、というのです。
「日本の歴史についての知識もね」
「ないんですね」
「うん、僕はそう思うよ」
 日本の歴史に詳しい先生から見た目です。
「いい漫画じゃないね」
「そういえば何かあの漫画は」
 トミーはその漫画のあることに気付きました、その気付いたことはといいますと、。
「ちょっとしたことですぐに物凄く怒る人ばかり出ますね」
「そうだね、あの漫画は」
「お店で化学調味料使ってるってお店の中で怒鳴り散らしたり」
「いい行為じゃないね」
「下品ですよね」
「そうしたことは絶対にしたらいけないよ」
 先生が絶対にしないことです。
「間違ってもね」
「人としてですね」
「そんな下品なことはね」
 到底というのです、先生も。
「するものじゃないよ」
「何があってもですね」
「そうだよ、そんなことをしたら」
 それこそというのです。
「他のお客さんにも迷惑だね」
「そしてお店の人にも」
「営業妨害だよ」
「幾らそのお店の料理が気に入らなくても」
「していいことと悪いことがあるよ」
「そうしたことをする人は」
「人として間違っているよ」
 もうその時点で問題だというのです。
「紳士のする行いじゃないよ」
「そうですよね」
「というかよ」 
 ガブガブがここで言うことはといいますと。
「そんな漫画読んだら駄目よ」
「読んだら頭が悪くなるね」 
 トートーはガブガブよりも辛辣でした。
「間違った知識に下品な人ばかり出る漫画なんて」
「そんな漫画作ってる人ってどんな人なのかしら」
 ポリネシアはこのことに首を傾げさせます。
「相当人間としておかしい人じゃないの?」
「少なくとも先生みたいな人じゃないね」
 ジップはこのことはすぐにわかりました。 
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