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MS Operative Theory

作者:ユリス
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MS戦術解説
  人間による起動兵器との戦闘法①

 
前書き
あいかわらずリアルが忙しいですハイ
…あ、でもエタる気はさらさら無いんで大丈夫だと思いますハイ
……多分(えっ 

 
——度胸と戦略がモノをいう、人間の対MS戦闘——

 ミノフスキー物理学が生み出した史上最強の兵器「MS」。ジオン公国軍が戦力化したMSに対抗するために、地球連邦軍もMSを開発したように最高の対MS兵器はMSというのが宇宙世紀における常識である。さらにサブ・フライト・システムの普及やMS自体の高性能化によって、MSの優位性はより一層強固なものとなっている。しかし、場合によっては味方部隊にMSどころか、AFVや航空機が無い状態で、敵MSと対峙する事になる。実際、MSが配備される以前の地球連邦軍地上部隊では、「対MS特技兵分隊」と呼ばれるMSハンター部隊が編制されていた。また、極東方面軍第一機械化混成大隊では対MS歩兵中隊1個が常設されており、苦肉の策ではあったがその必要性は認められていたのである。

 第一次世界大戦時に誕生し、第二次世界大戦以後、陸戦の王者として君臨した戦車も歩兵に撃破されることがあった。戦車も正面以外の装甲はそれほど厚くなかったほか、履帯を破壊されると機動性が失われるため、バズーカなどの携行式対戦車兵器による攻撃で大ダメージを受けるケースも見られた。このように、生身の人間でも陸戦最強を謳われた戦車を撃破できたように、戦い方によってはMSを無力化に追い込むことも不可能ではない。主力戦車を上回る装甲を持つMSであっても、スラスターや間接部、センサーなどは脆弱で、コックピットハッチに大口径火器を直撃させることで内部を破壊、パイロットを殺傷させると言う手段も採られる。また、ロケット・ランチャーや対MSミサイル、対MS地雷などを用いなくとも、ワイヤートラップでMSを転倒させれば機体を奪取する事も可能である。

 このように生身の人間が、MSを無力化することは不可能ではない。しかし、MSには対人センサーが備えられているために接近は困難で、仮に接近できたとしても対人兵器や多目的火器で反撃される可能性も高い。宇宙空間では人間に命中する可能性の低いビーム・ライフルも、地上では兵士が隠れている周辺を焼き払うことで対人兵器として充分な戦力を発揮する。地球連邦軍系MSが牽制用として装備するバルカン砲も、人間にとっては大きな脅威となる。しかし、これらのMS用火器を避け、遠距離から攻撃する場回避される可能性も高くなる(実際、サイド7遭遇戦時、ザクⅡ葉有線ミサイルをかわしている)。このため、対MS戦を行う人間はMSに肉薄する必要がある。障害物や塹壕を利用すれば、MSへの接近は比較的容易だが、発見される可能性が高く、さらに撃破出来なければ、反撃を受ける。生身の人間による対MS戦闘は、高度な戦術が必要となるだけでなく、最終的にはMSからの反撃に臆さずにそれを実行する度胸がモノをいうのである。




補足事項

——MSの弱点——

 無反動砲や誘導弾は、人間用としては最大級の火力を持つ火器だが、MSの装甲を破壊することは不可能である。そのため、股関節やスラスターと言った比較的装甲が脆弱な箇所に命中させなくてはならない。さらに、股関節への攻撃を命中させるにはMSの真下に入り込むほど接近する必要があり、スラスターもノズル以外はカウルで覆われているため、ノズル内部を攻撃しなければならない。センサーやコックピット周辺に攻撃を加え、内部にダメージを与えることも効果的な攻撃方法である。

■MSの非装甲部位

①頭部

 カメラやセンサーなど、精密機器が搭載されているため、衝撃などに対し、比較的弱い。勿論、衝撃対策も講じられているが、ロケット・ランチャーなどの直撃では破壊されることもある。

②ランドセル

 特にノズルの内部が構造的に脆弱である。個々に直撃を受けた場合、ノズルが破壊されるだけでなく、ランドセルを含め、機体が損害を受けることもある。

③関節部

 非装甲部位の中でも最も狙われやすい箇所の一つ。ランドセルなどに比べ、機体全体が被害を受けることは少ないが、武装が使用不能になるなど運用性が大幅に低下する。

④脚部

 重力下仕様MSの場合、ここを破壊されると移動できなくなる。ひざ関節や股間セルを狙うことが一般的だが、MSの真下からの攻撃が必要など、攻撃側にも制約が多い。


——対MS用兵装とMSの対人兵器——

■対MS用兵装

 人間が携行可能な対MS火器となると、大口径かつ帝反動のロケット・ランチャーや誘導弾、バズーカなどが大半である。地球連邦軍の対MS特技兵が運用した対重MS狙撃銃M-101A3(リジーナ)もこの系列の火器である。ジオン公国軍は人間用の対MS狙撃銃を開発していたとされるが、MSの装甲を貫通するような火力は無く、非装甲部が目標だった。

●グレネード・ランチャー

 筒型ランチャーから発射される地球連邦軍のグレネード・ランチャー。直撃であれば、MSの関節を破壊可能だった。

●旧世紀の大型火器

 旧世紀のRPGシリーズの流れを汲むロケット・ランチャー。正規軍の装備の入手が困難なゲリラが装備していた。

●時限爆弾

 ジオン公国軍の時限爆弾。装甲表面やガラス面に装着可能で、数個でMSを破壊する威力を持っていた。

■MSの対人兵器

 起動兵器用兵装は極めて大型であるため、APSFDSやAPのような弾種を使わない限り、多目的兵器として利用でき、対人用としても有効と言える。これは広範囲を焼き払うビーム兵器も同じである。中にはザク・シリーズのように、対人榴弾を発射する接近防御兵器も存在するなど、MS用対人兵器も少なからず存在している。

●接近防御兵器

 ザク系MSの各部に固定装備された対人榴弾発射機。散弾を散布するタイプで、一度に広範囲の人間を攻撃できる。

●MS用実体弾式兵装用多目的弾/榴弾

 MS用マシンガンやライフルの弾には、砲弾片を撒き散らす多目的弾や榴弾も存在。対人用としても効果が高い。

●対人センサー

 火砲ではないがMSには人間を採知、識別するセンサーも装備されている。RGM-79Q(ジム・クゥエル)は高度なモデルを装備した。
 
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