| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

目が覚めたらカロス地方

作者:焼きそば
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三歩『新たな仲間達』

俺達はハクダンの森、そして3番道路を抜けて
『ハクダンシティ』へとたどり着いた

「綺麗なところですねぇ」

「そうね、あれはロゼリアかしら」

俺達はハクダンシティを軽く見回ったあと、
ポケモンセンターに入った

現在時刻は午後6時、日も沈みかけていた

ポケモンセンターに入ると、
シロナさんはなにやら受付の人と話をしてた

俺は暇だったので、先程捕まえた
ピカチュウをモンスターボールから取り出した

「よっ、さっきぶりだなピカチュウ」

「ピカ」

「捕まえておいてあれだけど、
お前は俺に着いてきてくれるか?」

「ピカ?」

「あー…そっか、流石に会話は出来ないよなぁ
…イエローとか、ポケスペの登場人物って
ここにいるのかな」

というか此処は『ゲーム』のカロス地方なのか?
それともアニメ?うーん…分からないなぁ、
ぶっちゃけアニメあんまり見てないからなぁ…

「そう言えばピカチュウ」

「ピ?」

「お前、名前とか欲しいか?な・ま・え」

「ピッカ!」

うお、元気良く返事してくれたよ
名前かぁ…名前は…

「『バレーノ』…うん、お前は今日から
バレーノだ、よろしくな バレーノ」

「ピカッ♪」

ピカチュウ改めバレーノは俺の頭に飛び乗ってきた
ちなみにバレーノとは、イタリア語で稲妻
という意味だったりする

「あら、新しいお友達の名前?」

「あ、シロナさん ええ、
バレーノっていうんですよ」

「ふふ、可愛らしいけど勇ましいポケモンね
いい名前だと思うわ」

「ありがとうございます」

「そして、迷惑でなければなのだけど
この子も受け取ってくれないかしら?」

「この子?」

シロナさんがそう言うと、シロナさんの
後ろから『クチート』が現れた
だが、どうやら通常のクチートととは
決定的に違うところがある

そう、色違いなのだ。このクチートは

通常はクチートは全体的に黒色だが、
このクチートは紫色なのだ

「この子、カロス地方にくる途中で
見つけたのだけれど、どうやら
群れとはぐれちゃったみたいなの」

そこでシロナさんは、小声で俺の耳元で
クチート達に聞こえない様に話し出した

「多分、この子色違いだから…
群れから追い出されちゃったみたい、
私としてもなんとかしてあげたいのだけれど…
今は事情があってできないのよ、
お願いできるかしら」

「了解ですよ、シロナさん」

俺はシロナさんから少し離れ、クチート
の傍まで近づき、しゃがみこんで
クチートに話しかける

「俺はルーク、そしてこいつらが…」

俺は後ろにいたバレーノと、モンスターボールから
シオを取り出した

「こっちがシオ、そしてこっちはバレーノだ」

「ブイッ♪」

「ピカ♪」

「クチィ…」

クチートは怯えた様子でこちらを伺う
それだけで、シロナさんと出会うまでに
なにがあったのか、それが分からないほど
俺は馬鹿ではない

俺はクチートに手を差し出した

そして、

「 ッ…」

クチートは反射的に俺の手を噛んだ

「クチッ…!?」

クチートも自分がしたことに驚いているのか、
しゃがみこんで震え出してしまった

俺はそのままクチートを抱きしめた

「クチート、怒ってない。
怒ってないよ、俺は」

その小さな体を、壊れてしまいそうな
小さい体を、優しく包み込んだ

「今までお疲れ様、なぁクチート」

クチートの瞳を、俺はジッと見つめた

「俺の仲間になってくれないか?」

俺がそう言った瞬間、
クチートは泣き出してしまった

でもそれが、哀しみの涙ではないことを、
俺は知っていた

場所は変わりここは民宿、俺とシロナさんは
今晩ここで泊まることになった
もちろんシロナさんとは別室である

あれからクチートはすっかり俺に懐いてくれ、
今では俺の膝の上にいる

バレーノはオボンのみを齧りながらゴロゴロ
と床を転がっている、楽しいのかな?

シオはそんなバレーノを見てため息を
ついてうずくまって眠ってしまった
結構クールなんだな、シオ

「…なぁ、クチート」

「?」

「クチートって種族名じゃ味気ないから、
お前に名前をつけてもいいか?」

「!…クチッ♪」

「そっか、良かった…それじゃあ」

「『ニンフェ』ニンフェはどうだ?」

「クチッ♪」

どうやら気に入ってくれたようだ
ニンフェ、ギリシャ語で妖精という意味だ

「それじゃあ、明日も早いし
そろそろ寝ようか。みんな」

俺がそういうと、眠っていたシオ以外が
返事をする

…新しい仲間のバレーノ、そしてニンフェ

この2匹が俺の新しい仲間であり家族だ




「…前の世界じゃあ、考えられなかったな」
 
 

 
後書き
ここでちょこっとルークの手持ちのポケモンのご紹介

シオ(イーブイ)

性別(♀)

覚えている技

『みきり』『たいあたり』
『しっぽをふる』『ひっかく』

とくせい『てきおうりょく』

性格『ひかえめ』

バレーノ(ピカチュウ)

性別(♂)

覚えている技

『でんこうせっか』『10万ボルト』
『こうそくいどう』『ほっぺすりすり』

とくせい『ひらいしん』

性格『むじゃき』

ニンフェ(クチート)

性別(♀)

覚えている技

『アイアンヘッド』『ようせいのかぜ』
『かみつく』『ちょうはつ』

性格『いじっぱり』

とくせい『いかく』



といったところです
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧