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『小さな街の、大きな闇。』

作者:零那
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『記憶障害』



ふと永斗からメールが入る。

『久しぶり♪元気しよる?当分会ってないなぁみんなに。会いたいわぁ♪』

皆で会う事になった。
違和感を抱いた。
今迄の知ってる永斗では無かった。
異様に明るい。
何故...?

怜が切り出す。

『永斗、もしかして海斗見つかったんか?だったら海斗が今何処で何しよんか教えてや!!』

皆、永斗を見つめる。

『えっ!!何?誰それ?
皆、顔メッチャ怖いってー♪』

零那は過去に何回か記憶障害を願った事があった。
永斗が怜を通報した時、既に記憶障害は起きてた可能性も高い。
何かがきっかけで海斗以外の皆を、たまたま思い出してくれただけなんかもしれん。

『怜、海斗の事は多分、永斗の記憶には無い。そう考えるのが自然や...』

『...嘘だろっ!!おいっ!!永斗っ!!双子だろっ!!
忘れたんなよっ!!逃げんなよっ!!オマエだけはあかんっ!!
絶対にあかんやん...っ!!』

怜が取り乱す。
永斗の胸ぐらを掴み、必死に...
涙を流しながら訴えかける...

つらい...
いたい...

『え、だから何のこと?
双子って俺?違うよ。俺、施設出てから1人暮らしやし』

皆、泣くしかなかった。
ただただ泣くしか...

キョトンとする永斗が尚更痛々しくて...
もぉどうすることもできんの?
零那が馬鹿でアホやから?
頭足らんから?
なんで?
なんでなん?
なんでこんなんばっか...っ!!!


 
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