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MS Operative Theory

作者:ユリス
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MS戦術解説
  MSの格闘戦②

 
前書き
いや~やっぱりコタツは良いですよね~12月といったらこれですよね~

え?クリスマス?………ハハッワロス(白目) 

 
——ビーム・サーベルなどの格闘兵装による斬撃、刺突——

 ビーム・サーベルやヒート・ホークなどを用いた格闘。格闘戦の中では最も一般的な方法といえる。通常のビーム・サーベルは10m程度の間合いを持つ。格闘兵装を縦横に振るう「斬撃」は攻撃範囲が広く、格闘兵装を突き出す「刺突」は予備動作が少ないという特徴を持つ。ビーム刃の展開動作と攻撃を合わせた「居合い」的な攻撃も可能である。

■ビーム・サーベルによる斬撃

 U.C.0079,09,18、史上初のMS戦において、RX-78-2(ガンダム)はビーム・サーベルでMS-06F(ザクⅡF型)の胴体を両断。格闘攻撃の威力と近接戦闘の危険性を実証した。

■ビーム・サーベルによる刺突

 U.C.0079,09,18、サイド7内の戦闘において、ガンダムはビーム・サーベルでザクⅡのコックピットを刺突。誘爆させずに戦闘能力を奪い、特定部位の破壊がもたらす効果を証明した。


——マニピュレーターやAMBAC肢を用いたパンチ、キック——

 ビーム・サーベルの展開が間に合わない場合や、敵機と超近距離戦闘を行う場合は、腕部や脚部によるパンチ、キックも用いられる。パンチやキックは攻撃力が低いため、バイタルエリアの破壊は難しいが、充分な加速が得られている場合、頭部などの粉砕が可能となる。また、敵機をノックバックさせて間合いを調整できるというメリットもある。

■パンチによる格闘戦

 U.C.0093,03,12、武装を失ったRX-93(νガンダム)とMSN-04(サザビー)がパンチによる格闘戦を行い、サザビーが撃墜された。パンチによる敵MSの撃破は珍しい。

■キックによる格闘戦

 U.C.0153,06、LM314V21(V2ガンダム)がアインラッドに搭乗するZM-S24G(ゲドラフ)を後方からキック。大型兵器を携行している場合、キックは即応性の高い攻撃方法となる。


——敵機を捕縛する組み付き——

 「組み付き」とは、直接攻撃するのではなく、マニピュレーターやクロー・アームなどで敵機を抱え込み、行動力を奪う攻撃方法である。敵機の撃破が目的ではない場合や、超近距離での戦闘で敵機を「握り潰す」場合に選択されることが多い。クロー・アームを装備する可変機や大型MAなどでは、特に有用な攻撃方法と考えられる。

■ビーム・サーベルを併用した組み付き

 U.C.0079,12、ガンダムは二本のビーム・サーベルを展開した状態でYMS-15(ギャン)に組み付き、そのまま破壊した。組み付きを直接攻撃に転用した珍しいケースである。

■敵MSを完全に無力化する「羽交い絞め」

 U.C.0153,05,04、LM312V04+SD-VB03A(Vダッシュ・ガンダム)がZM-S19S(シャイターン)を羽交い絞めにして、敵部隊に撤退を迫った。


——格闘兵装やシールドによる「受け」——

 格闘攻撃に対する最も一般的な防御方法は、格闘兵装やシールドによるパリィ、つまり「受け」である。ビーム・サーベルやビーム・シールドは、Iフィールド同士の斥力で、通常のシールドも耐ビーム・コーティングや装甲厚によって敵機のビーム・サーベルなどの格闘兵器を防御できる。ただし、ビームの出力にっては防げないこともある。

■ビーム・サーベルによる「受け」

 MS-14J(リゲルグ)のビーム・サーベルを、MSZ-01(ZZガンダム)がハイパー・ビーム・サーベルで防御。これはビーム刃を形成するIフィールド同士の干渉によるものである。

■シールドによる防御

 U.C.0087,08,17、MSZ-006(Zガンダム)のロング・ビーム・サーベルを、ORX-005(ギャプラン)がムーバブル・シールドで防御した。耐ビーム・コーティングと装甲厚によるものと思われる。


——機体を挙動させての「避け」——

 「受け」と並んで格闘攻撃に対する一般的な防御方法が、格闘攻撃の有効範囲外に機体を移動させる「スウェー=避け」である。受けと比べて動作が大きくなるが、間合いを取りたい場合や、受けが可能な兵装を準備していない場合には有利な方法だといえる。また、刺突攻撃など、受けにくい攻撃に対しても「避け」が選択されるケースが多い。

■自機の位置を大きく変えない「避け」

 U.C.0079,12、ガンダムがYMS-14(ゲルググ)(ギャンとも言われる)の連続刺突攻撃を、上半身の動きだけで回避した。その場で次の攻撃に移行したい場合、有効な方法である。

■「受け」が不可能な状態での「避け」

 U.C.0087,05,11、大気圏突入中のRX-178(ガンダムMk-Ⅱ)が、RMS-108(マラサイ)の格闘攻撃を回避。フライング・アーマー搭乗中で「受け」が可能な兵装を準備していなかった。


——無防御/回避と、機体損傷を覚悟した防御——

 重装甲機やIフィールド・ジェネレーターを搭載した機体など、極端に防御能力が高いMSや、バイタルエリアに命中しないと判断された場合、格闘攻撃を防御しないことがある。また、腕部や脚部など致命傷になりにくい部位で「受け」を行うケースもあるが、これらは相打ちにも繋がりやすい危険な防御方法のため、多用されることはない。

■非バイタルエリアでの「受け」

 U.C.0083,11,10、RX-78GP02A(ガンダム試作2号機)の格闘攻撃に対し、RX-78GP01Fb(ガンダム試作1号機・フルバーニアン)が爪先部分で「受け」を行った。

■反撃を意図した無防御策

 U.C.0089,01,17、ZZガンダムとAMX-004(キュベレイ)が行った格闘戦では、両者ともに回避と防御を行わずに切りあった。この結果、キュベレイは大破、ZZガンダムも中破した。


——攻防一体の格闘技術——

 敵機の攻撃を「受け」、または「回避」しながら、格闘攻撃を行う「クロスカウンター」的戦技は、一部の超エース級パイロットのみが体得している。代表的な人物が、ビーム・サーベルの二刀流を駆使した一年戦争時のアムロ・レイで、片方で「受け」ながら、もう一方で反撃するという戦技を身に着けていた。


——攻防一体に適した装備やギミック——

 攻防一体の戦技は格闘専用のアプリケーションだけでの実現が難しいため、装備やギミックを使用することで攻防一体を達成しようとしていた例もある。敵の格闘攻撃を受けた瞬間、自動的にビーム刃が延びるビーム・メイスや、合体分離機能で攻防一体の戦いが可能なVシリーズなどがそれに相当する。




補足事項


——特殊な格闘兵装を用いた格闘——

 一般的な汎用MSが行う格闘戦は、上述の三つに分類されるものが殆どである。しかし、水陸両用MSや可変機、格闘戦を主体に設計された格闘戦用MSの中には、バイス・クローや電撃兵器など、特殊な格闘兵装を装備した期待も存在する。特殊兵装を用いた格闘戦は、変則的な攻撃パターンを持つものが多く、付随被害を与えるものが多い。

■クローによる格闘

 クローは、「手」による汎用性を放棄した水陸両用MSやMA、グリプス戦役期には一部の可変機に装備された。「手」の代わりにクローを装備しているため、クローによる攻撃はパンチの発展形となっているが、十分な運動エネルギーさえ得ていればMSの胴体すら貫通する。

■特殊兵装による格闘

 ヒート・ロッドやビーム・ストリングスなどの電撃兵器は、複雑な軌道を描くために防御が難しく、接触しただけで高圧電流による攻撃が成立するという特性を持つ。高圧電流でパイロットや電子機器にダメージを与えることを目的とするが、耐電装備で無効化されるという欠点もある。


——高度な対格闘防御方法——

 格闘戦は一撃で大きなダメージを受ける可能性の高い戦闘方法のため、格闘専用装備やシールドの展開が間に合わないケースを警戒して、緊急防御用の装備を持つ機体が存在する。また、高度な防御技術を持つパイロットはそうした装備を使わなくとも敵の攻撃を防御、もしくは回避し、反撃を行うことが可能である。

■緊急防御が可能な装備

 大型兵装の携行時や、サブ・フライト・システムに搭乗している場合などは、格闘攻撃を受けることが困難となる。この状況を打開するため、射撃兵装と格闘兵装を融合させた武器や、「隠し腕」などの装備を持つ機体が開発された。

■高度な防御テクニック

 「受け」を行わずに、交戦距離を縮めたい場合や、味方機を格闘攻撃から守るためには、高度な防御技術が必要となる。この場合、敵機の格闘兵装ではなく、攻撃の動作そのものを停止させるという手段が用いられる。しかし、こうした技術を体得しているのは一部のエース級パイロットだけである。
 
 

 
後書き
次回 高高度迎撃と高空からの攻撃 
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