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オズのポリクローム

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第九幕その一

                 第九幕  大きな鳥
 お昼の焼きそばとたこ焼き、それにコーラやサイダーを楽しんでからでした。神宝はお空を見ながら皆にお話しました。
「鵬って鳥は知ってるかな」
「あっ、聞いたことがあるよ」
 すぐにです、ジョージが応えました。
「チャイナタウンのお年寄りからね」
「そうなんだ」
「うん、中国にいるっていう物凄く大きな鳥だよね」
「そうなんだ、その大きさはね」
 とにかくというのです。
「物凄くて。下にいたら急にお空が暗くなる位にね」
「姿が大きいから日光を遮って」
「そう言われてるんだ」
「具体的にはどれ位の大きさかな」
 カルロスは神宝にその鵬の具体的な大きさを尋ねました。
「一体」
「ううん、九千里とかいうけれど」
「九千里っていうとどれ位?」
「昔の中国の一里が四百メートルだから」
「ええと、それだと」
「何か凄い大きさだよね」
「うん、そんな大きい鳥は有り得ないよ」
 カルロスはその大きさを聞いて具体的に想像出来ないのでこう言いました。
「どれだけ大きいのかな」
「そこまで大きいと」
 それこそとです、ジョージも言います。
「オズの国より大きいんじゃないかな」
「そうだよね」
「地球より大きいのかな」
「幾ら何でもそこまで大きくないよ」
 神宝も地球よりはというのです、
「幾ら何でも」
「そうだよね、流石に」
「うん、けれどね」
「それでもなんだね」
「物凄く大きい鳥なんだ」
「その鵬は」
「そうした鳥もいるけれど」 
 神宝は考えつつお話します。
「オズの国にはいるかな」
「その鵬も」
「オズの国には四霊獣がいるけれど」
 青龍、白虎、朱雀、玄武がです。
「この生きものはどうかな」
「ああ、鵬ならね」
 ドロシーが神宝に答えました。
「いるわよ」
「いるんですか」
「ええ、黒くてとても大きい鳥よね」
「オズの国にもいるんですか」
「いるわ、ただ九千里も大きいかというと」
 それは、といいますと。
「流石にね」
「そこまではですか」
「いかないわ」
 流石にというのです。
「幾ら何でもね」
「そうですか」
「ええ、九千里とかはね」
 それこそというのです。
「ないわよ」
「そうなんですね」
「具体的な大きさはね」
 ドロシーは神宝にオズの国にいる鵬の大きさについてお話しました。
「五十メートル位かしら」
「朱雀さん位ですか」
「朱雀さんよりかは小さいかもね」
 そこまで大きくはないというのです。
「朱雀さんがオズの国で一番大きな鳥さんよ」
「そうなんですね」
「ええ、だから鵬さんもね」
「その朱雀さんよりはですか」
「小さいわ。それでいつもお空を飛んでるの」
 そうしているというのです。 
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