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IS〜もしもの世界

作者:にゃーす
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26話




「作戦完了ーと言いたいところだが、お前達は独自行動により重大な違反を犯した。帰ったらすぐ反省文の提出と懲罰用の特別トレーニングを用意してやるから、そのつもりでいろ」


「・・・はい」


「だが枢木、お前は反省文だけでいい」



「え?」


「いくら傷が治っていたとしてもまだ疲労は残っているだろう?」


「いや〜、まあ、そうですね。ありがたく・・・」


「もちろん、休んだ分の遅れは私との訓練ですぐに取り戻してやるからな」


「ええ?それってトレーニングよりきついんj「いいな?」・・・はい」



凄む先生に反論することも出来ず、泣く俺。ちなみに俺以外はみんな正座で、俺は車いすに座っている。まあ、帰ってきたら貧血やらなんやらであまり激しい運動を控えさせられているからである。



「あ、あの、織斑先生。もうそろそろそのへんで・・・けが人もいますし、ね?」


「ふん」


今回の再度の福音襲撃はどうやら先生に許可を取らず出たせいなんだろう。そのおかげで(俺の出撃もあって)織斑先生は心配からの怒りでこうなっている。
まあ、山田先生の宥めもあってなんとか許してもらえた俺たち。


「それじゃあ一度休憩してから診断をしましょう。ちゃんと服を服を脱いで全身みせてくださいね。ーあっ!だ、男女別ですよ!分かってますか、織斑君⁉︎」


「・・・分かってますってば。てか、泰人は良いんですか!」


「俺はそんな一夏みたいに節操がないわけじゃないからな」


「いやおれもあるよ⁉︎みんなが誤解するだろ!」


「そんなこといって実は覗こうと思ってたんだろ?あっ。もうしてたか。あっちゃー」


「頼むからやめてくれ!痛い!みんなからの視線が痛い!」


と冗談を交わしていたら、険悪ムードもなくなっていたのですっかり織斑先生も毒気が抜かれたように微笑んでいた。


「それじゃまずは水分補給をしてください」


と、それぞれスポーツドリンクを受け取る。


「っ!まだ回復したばっかからかな・・・」


と、腕を見ると火傷の痕が残っていた。幸い顔は火傷を負っていなかったのだが、胸と腕は攻撃の際、集中的に狙われていたので雷神の謎の回復力でも残ってしまったらしい。正直あのまま死ぬかと思っていたほどなので、生きているだけありがたい。

「・・・・・・・」

「・・・なんです?」



と、腕を見てると不意に織斑先生やらみんながおれを見てきたので流石に気がついた。


「俺はその気はないぞ。」


ずっと見てくるので一応言っておいた。視姦されても嬉しくはないので、俺はまくっていた袖を戻し部屋を離れることにする。


「ほら、行くぞ一夏」

「あ、ああ」











「・・・・なあ」

「ん?」

「俺たちは・・・守れたのかな?」

「仲間を、か?」


お互い顔を合わせず、独り言のように呟く。


「俺は、また、守れなかった。守るって決めたのに、箒達や泰人を・・・」


「っクク。っははは。」


「な、なんで笑うんだよ」


「いやあ、まだ一年も経ってない俺たちが守る。なんて言えるわけがないと思ってな」


「っ!」


「まあ、一夏のその守りたい、って想いは持ってていいと思うけどな、」


「・・・・・」


「でも俺たちはまだ弱い。このままじゃ誰も守れない。だから、俺たちは学園で力をつけるんだろう?そんなに考えすぎなくていいんだよ」


「・・・でも!」


「お前、福音の時におれが居なかったら、自分が盾になってただろ」

「!それだったら泰人もそうだろ!」

「俺は別にいいんだよ、強いから」

「そのせいで!そのせいで泰人がー!」

「まあまて、とにかく仲間を守りたいならまず、自分を守る力を身につけろ。いいな?」

「・・・納得は出来ないけど、理解はした」

「なら、いいんだ。すまんな説教じみて」




と言っていると山田先生の声が聞こえたので入ることにする。


「さていくか〜」


「あ、ああ」





















ー翌朝ー





「あっついなぁーまったく、」


「あ、ああ・・・そう・・・だな・・・」


と座席に座る俺たち。一夏は窓側で俺はその隣、だが昨日旅館近くの海で泳いでいたのがばれたらしく織斑先生に大目玉を喰らい、しかも箒と一緒にいるところがシャルたちに見つかりみんなツンの状態、俺はまた検査やらでほとんど動かず暇でした。

「だ、誰かお茶かなにか、飲み物は持ってないか?」


「唾でも飲んでろ」

「知りませんわ」

「あるけどあげない」



「・・・oh」


と思わず口に出してしまうほど、驚いた。恋する乙女って怖い。


「フ◯ンタ・・・飲むか?」

「おお!やっぱり最後に持つのはやはり友だ・・・!」


と渡そうとした瞬間、



「ねえ、枢木泰人くんと、織斑一夏くんって入るかしら?」



「「はい?」」


と俺たちがそろって返事をしながら前を向くと、二十歳くらいの女性がいた。



「君たちがそうなんだ、へえ」


と、座っている俺たちを見つめるように見てきたので立つようにする。最近はなにかと見られることが多い気がする。


「えーっと、あなたは?」


「私はナターシャ・ファイルス。銀の福音の操縦者よ。あなたが枢木泰人くん?」



「ええ、まあ」


と顔を近づけるのですっと避ける。


「あれ?こんなお礼はイヤ?」


「いや。日本ではあまりない習慣ですので、代わりに一夏にしておいて下さい」


「あら、そうね」


と一夏に近づき、頰にキスをする。ナターシャさん。すると、周りから殺気がブワッて上がったが、面白いので無視をする。



「じゃあ、またね。バーイ」


「ええ、さようなら」

「は、はぁ・・・・・」


と俺は普通にてを振ったが、一夏はぼーっとしたまま、手を振っている。




もちろん帰ったあと、一夏はボッコボコーにされました。










 
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