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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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冥界合宿のヘルキャット
  いざ、冥界へ!

ーーーーーーアザゼル

旅立ちの日、俺達が向かったのは最寄りの駅だった。皆の服装は、駒王学園の制服だった。冥界入りするなら、あれが一番の正装何だと。電車に乗る時の駅だが、何でもここのエレベーターに悪魔専用のがあるらしい。

疑問で沢山だった二人であるが、ボイスレコーダーというより盗聴器を俺の服に付けといた。一ちゃんからの頼みで、グレモリー眷属が今どういう風なのか興味があるそうだ。駅に設置されたエレベーターに向かうと、そのエレベーターは五人から六人しか乗れないエレベーターである。

まずリアスと朱乃とゼノヴィアにアーシアがエレベーターに乗ったが、降りると言った事で怪訝に思った二人だった。普通に言うとこの駅は、上階にしか行けないはずだからな。リアス達は慣れている様子であったが、新人悪魔組は互いに顔を見合わせていた。

「慣れている祐斗達は、あとからアザゼルと一緒に来てちょうだいね」

そう言ってリアスと朱乃とゼノヴィアとアーシアはエレベーターに乗って行った。普段は上がるはずだが、下がってる音が聞こえた。恐らく降りているのだろうが、ここに悪魔専用ルートがある。これなら一ちゃんと一緒に行けばよかったか?と思ったら今度は俺らの番となった。

エレベーターに乗ると木場はポケットからカードを取り出して、電子パネルにタッチしたら反応したと共に本当に降りて行った。この駅の地下に、秘密の階層があるんだが悪魔専用のルートであり、普通の人間は一生辿り着けない空間だ。

駒王町は、悪魔専用の領域が隠れているそうなのだと。俺達が到着すると広い人工的な空間だったが、まるで地下の大空洞ってな感じだった。多少模様や造りが人間界にあるものと差異があるが、駅のホームらしきモノがあって線路があるって事は列車で行くのか。まあ俺は、正規の悪魔ルートでは行った事がない。

「全員揃った所で、三番ホームまで歩くわよ」

リアスと朱乃の先導の元、俺達は歩き出した。しかし広い空間だな、一ちゃんの人間界本家くらいあるんじゃないかと思う程の広さだった。俺ら以外人気を感じないし、空間を照らす壁の灯りは魔力的な輝きを放っていた。しばらく歩くと列車が見えてきたが、人間界のよりもフォルムが違うな。

鋭角で悪魔を表す紋様が沢山刻まれているし、それもグレモリーやサーゼクスの紋様があるな。グレモリー家所有の列車か、驚いている間列車のドアが自動で開いた事で俺達は列車の中へと足を踏み入れていた。発車の汽笛が鳴らされて、列車は動き出すが車両にも細かい仕来りがあるそうだ。リアスは列車の一番前で、眷属は中央から後ろの車両なんだと。

『聞こえているか?アザゼル』

『おうよ。これが通信機により、俺でも念話が出来る機器を持っている何てな。これでリアスに気付かれないように、密談しているようだぜ』

『そうか。そっちは発車したのか?』

『まあな。対面席に、アーシアとゼノヴィアと朱乃が座っている。隣には子猫とギャスパーと木場が座っているぜ。俺は端っことなる。走り出して数分経過して、動力は冥界にある独特の燃料だと言っていた』

『なるほど、そちらは一時間程で到着らしいな。その列車は次元の壁を正式な方法で通過して、冥界に辿り着ける方法とかだったか。魔法陣でジャンプのはずが、新人悪魔が正式なルートで一度入国しないと違法入国となるらしいな』

『正式な入国手続きを済ませないといけないのか、だったらトレミーはどうなんだ?』

『トレミーは既に入国手続きを済ませてあるから問題ないが、婚約会場での転移魔法陣で行った時は裏技だと聞いた。特例らしいし、婚約会場でミカエルとアザゼルを来させたがあれも特例だそうだ』

『考えればそうだな。あれは特例だし、一ちゃんの力で来たようなもんだ。俺はそろそろ眠くなってきたから寝させてもらう』

一方俺達トレミー組は、物資を運んだりと忙しいトレミークルー達であった。クルーはいないと言った事があるが、整備班は元ソレスタルビーイングのイアン達とその部下達が動いている。記憶共有者で元国連軍ブラック・シャーク隊が、戦艦動かした事がある者達だからとても助かっている。

俺はトレミー3番艦の艦長なので、暇潰しにアザゼルの念話を楽しみながらヴァーリ達を鍛錬してた。今の内に、俺の鍛錬メニューをやってろってな。楽々と熟すはずだったらしいが、意外に呆気なく倒れたので、駈け出して回復魔法を当ててから立ち上がったヴァーリ。

「おいおい、大丈夫かよ。今やってるのは初級であり初歩だぞ?」

「楽勝かと思ったが、こんなにキツイとは思わなかった。あっ、アーサー達も倒れたから行ってくれ。俺はもう大丈夫だ」

「無理するなよ、これが初級みたいな感じだからな。アグニとの鍛錬は、死ぬ寸前の修業だと思え」

アーサーやルフェイの所に向かった。空中では、ドライグとアルビオンが優雅に空を飛んだり鍛錬していた。俺の眷属となった後に肉体を創造したのでな、その時のアルビオンは歓喜してた。が、ドライグを見るなり喧嘩口調になったので、鋼鉄製のハリセンで叩いたら二~三日気絶してた。その後は仲良くなってくれたみたいだ。

「アーサーにルフェイも大丈夫か?今、回復魔法与えるから横になれ」

「すみませんねえ。ヴァーリより体力あると思ったのですが」

「こ、これ程辛いメニューとは、私も無理ですよー」

「これくらい扱ってくれないと、アグニの扱きが待ってるから初級を熟してくれよ」

念話でアザゼルだったが、もう少しで冥界に到着するとの事。なのでヴァーリ達の鍛錬をやめて、シャワーに入ってもらう事数十分後に発進可能となった。ちょうどヴァーリ達も出たので俺達は出発したが、付いて行くメイドは桜花と結衣とアリエルの3人。

3人共料理出来るし、俺達の世話係でもある。俺はもちろんブリッジににいるが、何故かヴァーリ達もここにいた。何でも興味津々だそうだ、主にルフェイと美猴が。その間、アザゼルに付けてあった盗聴器に新たな声が聞こえてきたので聞いていた。

『リアス姫。例の手続きはよろしいですかな?』

第三者の声が現れた事で、アザゼルを起こして何者だ?と聞いたら初老の男性で、車掌姿をしている。視覚同調により、アザゼルが見ている事が俺の頭にも入って来た。

『初めまして、姫の新たな眷属悪魔の皆さん。私はこのグレモリー家専用列車の車掌をしているレイナルドと申します。以後お見知り置きを』

丁寧な挨拶をして来た事で、新人悪魔である二人も立ち上がり一礼した。リアスはいつの間にか来てたようだが、眷属とのフレンドシップなのか。挨拶を済ませた後、車掌は特殊な機器を取り出して何やら操作していたのでアザゼルに指示を出していた。

『車掌さんよ、その機器は何かな?』

『おや、堕天使総督様もこの機器に興味があるのですか。これは眷属悪魔を確認と照合する悪魔世界のであります。この列車は正式に冥界へ入国する重要かつ厳重を要する移動手段となっております。偽りがあると、大変な事になりますモノです。今のご時世、列車占拠されてしまうと大変だからです』

『なるほどな。その機器で本物かどうかの確認作業という事か、眷属悪魔となったと同時に登録されていて、転生した時冥界にデータとして記載されたからか。その機械で照合されるという訳か』

俺も納得したが、軽快な音が鳴り響くので照合は終わった。アザゼルも無事に入国手続きを終えたらしいので、質問も終えた事で再び寝る事にしたアザゼル。

『姫、これで照合と同時にニューフェイスの皆さんの入国手続きも済みました。あとは到着予定の駅までごゆるりとお休み出来ますぞ。寝台車両やお食事を取れる所もありますので目的地までご利用下さいな』

お礼を言った後、この間まで敵対していた種族の移動列車に乗っていたがすぐに寝ていた。その間俺らは、盗聴されている事とは知らずに聞いていた。そろそろ俺らの番となったので、俺らも向うとしようかな。

「ここがあの戦艦のブリッジなのですね」

「そうだ。俺はここに座って指揮を取っている。トレミー発進後、ゲートに向かう。すぐに冥界だ」

「ゲートとは?」

「あれだよヴァーリ」

トレミー前にゲートが現れた、紋様はライオンを正面に向いた形になっている。それが開くとトレミー3番艦は、低速しながらゲートを通ると冥界に到着した。

「凄い!一瞬で冥界に着いたぜ。魔法陣の応用版か?」

「そうだ。今いるのはグレモリー領の森林辺りだ、もう少ししたらグレモリー家から迎えが来る頃だ」

その時グレモリー家の迎えの者から通信が来たが、何でもリアス達はあと三十分後に到着するらしいとの事だった。俺達はこれでも遅めに来たのだが早かったらしい。どうしようか?と思ったらルフェイがグレモリー領はどういう所か見てみたいと言ったので、トレミー3番艦で見学となった。

周辺は、グレモリー家の従者が飛んでいて案内をしてくれた。絶賛と言われる温泉とかあったので、あとで入ってみるかと思った俺であった。地上からは、空飛ぶ船が来たと騒いでいた記者共が飛んで来たが、従者達が排除してくれた。別に写真撮られる事でもないと思った。

三十分後、リアス達が到着したとの事で俺達は駅に向かった。発車から四十分が過ぎた頃、トランプなどをしていたがアナウンスが聞こえたと同時に盗聴器から聞こえてきた。次元の壁を突破したという事だった。次元のトンネルは、人間界と冥界と繋がる穴らしい。

「グレモリーの領土はどのくらいあるんだ?」

「アザゼルが乗っている列車が走っている線路を含めて、日本で言うなら本州丸々だったか?ゼロ」

『その通りでございます。グレモリー家の領土には、領民も住んでおられます』

「ゼロの言う通りでな、冥界は人間界と言うより地球と同程度の面積があるんだ。人間界程人口は少ないから、悪魔と堕天使とそれ以外の種族を含めてもそれ程多くない。とケルディムから聞いた」

「ほう。俺っちも初めて来たが、海もないからかなり土地がありそうだな。本州と言ってもほとんどが手付かずで森林やら山ばかりなのではないのか」

「新人悪魔となったアーシアとゼノヴィアは、領土の一部を与える事が出来る。次期当主の眷属悪魔なのだから、グレモリー眷属として領土に住む事が許可されている。ゼロ、グレモリー領にある地図データを出してくれ」

スクリーンからは地図を出現させたが、朱乃や祐斗に子猫、ギャスパーも自分の敷地を領土内に持っている。赤い所は既に手が入っている土地だから、それ以外はOK何だとさ。好きな土地を指で差せば貰えるんだとよ。俺らが会話をしていたら、やっと来たらしいな。

『俺はこのままグレモリー領を抜けて、魔王領の方へ行く予定だ。サーゼクス達と会談があるからな』

『所謂お呼ばれか。終わったら、ケルディムがいるグレモリー本邸に来い』

『分かったぜ』

念話を終わらせると真下には、グレモリー家の送迎がきていてラッパが吹くと同時に沢山のメイドがいた。

『リアスお嬢様、お帰りなさいませっ!』

怒号のような声が聞こえたので、俺らはモニターを真下に向けた。盗聴器は回収済みだから、ブリッジから直接音は流れないようにしている。どうやらグレイフィアが持っていた通信機からだった。花火が上がり、兵隊達が銃を空に向けて放つと俺らトレミーに当たったのだった。兵隊達はヤバイという顔をしていたが、俺らは問題ないと言ってグレイフィアから言わせた。

楽隊の者が、一斉に音を奏で始めて上空に謎の生物に跨る兵士達が飛んでいた。こちらは問題ないので大丈夫であるが、旗を振っていた。執事やメイドが多いが、リアスに近付くと一斉に頭を下げていた。

『リアスお嬢様、お帰りなさいませ』

『ありがとう、皆。ただいま帰ってきたわ』

それを見た執事やメイドらは、笑みを浮かべていたが兵隊達もメイドと執事達も上を向いたので、リアス達も見上げたら巨大戦艦が浮かんでいた事に驚愕していた。何せあちらは列車で、こちらは戦艦だからな。すると通信が来たので、出たのだった。

「こちらトレミー3番艦だ。何か用かグレイフィア?」

『何でも「何で一誠は戦艦で来てるのよ?しかも不法侵入だわ!」と申されておりますが』

「何だその事か。ちゃんとサーゼクスに許可貰ってるし、ゲートで来たと言っておけ。説明は面倒だ」

『承知しました。私達はあとから参りますので先に行って下さい』

「了解した。先に行ってるぜ」

通信を切って、グレモリー家に向かった。従者達も飛びながら方向を教えてくれたが、グレモリー家の城が見えてきた。グレモリー眷属は、先程いた所から馬車でこちらに来るそうだ。奥に秘密ドッグがあり、ステルス機能を解除させて姿を現した。

着艦後、俺とヴァーリ達は荷物を運びながらドッグからグレモリー家である巨大な城の玄関に到着。俺らはドアを開けたらメイドが迎え入れてくれたが、中央にはヴェネラナがいた。

「一誠さんいらっしゃい。何年振りかしらここに来るのは」

「俺の記憶だと来た事ないぞ?いつも人間界の家で会ってたもんな。紹介するよ、俺のメイドとヴァーリ達だ」

「初めまして。私の名はヴェネラナ・グレモリー。よろしくね。さあ、皆さんを部屋に案内しなさい」

『承知しました奥方様』

俺らのトランクケースを持ち、各部屋に案内してくれた。俺だけはヴェネラナが案内してくれた。

「さあどうぞ。ここが一誠さんの部屋よ。それにしても見た目も年齢もあの時と全然変わらないわね」

「豪華すぎではないのか?俺の部屋より広いような気がするが、まあそうだな。悪魔は、歳を経れば魔力で見た目を自由に出来ると聞いているが、江戸時代から変わらないよな。初めて会った時から、リアスみたいな年格好な姿で過ごしていたよな~。それよりケルディムはどうした?」

「そうよね。娘の婚約パーティーにもいたけど、一誠さんも神様でありながら不老不死なのだからかしらね。あの頃も懐かしいけど、今と変わってないわよね。ケルディムは出かけているけど、そろそろリアス達も到着してる頃だから一緒に行きましょうか」

俺とヴェネラナは向かうと既に到着していた。ん?あの子は誰だとヴェネラナに言ったらサーゼクスとグレイフィアの子らしい。という事は、リアスの次の次期当主って訳か。リアスは俺を発見すると何やら文句があるらしい。

「一誠、色々言いたい事はあるけれど何故お母様と腕を組んでいるのかしら?」

「別にいいだろう。俺とヴェネラナは昔からの親友だ、それがどうした?」

「ならいいわ。もう一つは、どうやって冥界に来たかという事よ」

「リアス。一誠さんの代わりに説明すると魔法陣の応用として人間界と冥界のゲートを開けただけよ」

「お母様は黙っていて下さい。私は私の一誠と・・・・」

「私の一誠ですって?それはどういう事かしら?一誠さんは、黒神眷属の『王』であって既に婚約してるのですよ。リアスのモノではないですよ」

「まあまあ、ヴェネラナもリアスも落ち着け。新人悪魔さんがビビってるぞ?それと言っておくがリアス。俺は誰の物ではないから、婚約者もいるし息子もいる。お前との関係は、ただの部長と部員の関係だけ何でな、そこだけは覚えておけ」

いつの間にか、殺気を出してたのか全員臨戦態勢になっていた。グレイフィアもだけど。なので殺気を解除して落ち着いた所で、ミリキャスが俺に挨拶してきたので俺も挨拶した。俺の事は何故かお兄様と呼ばれていたが、その事はあとでケルディムに聞いておこう。

ヴァーリ達が何事か?と来たのでもう解決したと言ってここのグラウンドに行った。行く前に、鍛錬メニュー初級コースを夕食の前にやろうとした。行こうとしたらリアスに止められた。

「一誠、どこに行くの?」

「ここのグラウンドさ、ヴァーリ達に俺達黒神眷属流の鍛錬初級をやる事にしてあるからな。ヴァーリ達は、鍛錬用ジャージを着てるだろう?」

「その鍛錬ってのを見せてもらっても構わないかしら?」

「別にいいけど、ヴェネラナいいか?」

「私も構いませんわ。それにどんな鍛錬してるのか、私も興味ありましてよ」

俺達はグラウンドに行って、リアス達は勝手についてきたけどまあいいか。ヴェネラナは俺の近くにいてもらって、リアス達は端っこで見ていた。

「よし。ヴァーリ、美猴、アーサー、ルフェイ全員で、ヴァーリチームとしてはまず体力作りという事でさっきの続きをしてもらうぞ。いいよな?」

『はい!/おうよ!』

「いい返事だ。では早速この辺りの重力を変える、ヴェネラナは俺の近くにいてくれ。リアス達もそうだがまあいいか。よし修業開始!」

開始と言ったら重力を変化させて、ヴァーリ達の体重が増したのか地面が凹んでいた。その状態で、ランニングをする事だけだが、ヴェネラナは最初訳分からなそうだったけどヴァーリ達の様子を見て納得した。

「この周りの重力を変えたのですね」

「そうだ。だからリアス達もこっちへ来いと言おうとしたが、良い修業になるかと思って呼ばなかったが呼んだ方がよかったか?」

「いえ先程の罰だと思えばいいのですわ。ちなみに重力変化はどこまで?」

「このグラウンドだけだから問題ない。ちゃんと結界も張ってあるし、大丈夫だろう」

ヴァーリ達は、走っていたがリアス達は倒れていた。というより地面にキスをするように、体全体が凹んでいたけど慣れれば問題ない。休憩は三十分後に1回だったが、重力は変化したままだった。段々慣れてきたようだったので、もう少しレベルを上げてみた。

夕食になりそうだったので、鍛錬を終わらせてヴェネラナにシャワー室を借りてから浴びにいった。重力は元に戻してあるが、リアス達はまだ倒れていたのでグレモリー家のメイドに介護されていた。気絶してたらしいが、おいおい、これぐらいで気絶って。これでも初級何だけれどな。 
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