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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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冥界合宿のヘルキャット
  夏休みの宿題

アザゼルが帰った後、改めてヴァーリチームの歓迎会を開いた。次々と料理が運ばれていっては、空の皿を運ぶメイド達。次の日は終業式だった、明日から夏休みだが宿題は早めに終わらせてからヴァーリ達の修業をしようと考えていたらノック音が聞こえた。俺達は、既に人間界本家に戻っていて俺は宿題の真っ最中だったがこんなのは簡単だな。

「入るなら勝手に入ってくれ。俺は今宿題をしているのでな」

「なら勝手に入らせてもらうよ」

「ヴァーリか。分からない問題とかあったのか?」

「今後の事を考えていたのさ。悪魔側は冥界に帰って修業するらしいが、俺達はどうするんだ?」

「夏休みの宿題が終わらせ次第、冥界へ行くつもりだ。サーゼクスから招待状を貰った。若手悪魔の会合があるから、ぜひ出席してほしいと書いてあった。それも大御所である俺と黒神眷属をな」

「それは違いないな、一誠は始まりの神とも言われた創造神黒鐵だからな。今後の強者と言う若手悪魔と会える事か」

「そうだ。何なら一緒に宿題終わらせるか?リビングでクーラー効いた部屋でやろうぜ」

宿題と筆記用具を持ってリビングへ向かったが、俺がやってると途中からヴァーリも来たので宿題を再開した。途中分からない所もあったが、そこはメイドに聞いたりしていた。俺は大学に行けるぐらいの頭脳を持っているが、やはり他人から見て合ってるかどうか見て欲しい。ヴァーリも分からない所があったから、俺が教えたりして答え合わせをメイドにしてもらった。

「桜花、これはこれで合ってるのか?」

「見せて下さいご主人様、んーと、こことここが違いますね。正しくはこうですよ」

「結衣、これは何て読むんだ?」

「見せて下さいヴァーリ様。これはこう読むんですよ」

桜花と結衣が、主に俺達の宿題を手伝ってくれていた。何でも今日は非番らしく、暇だった所を俺達を見つけては手伝うようになってた。ちなみにヴァーリの事は様付で呼んでたが、仲間であり家族だからかもしれない。そう思ったら、アーサーとルフェイがこちらに来た。格好は普段着じゃなく、鍛錬着で手にはエクスカリバーを持っていた。ちなみに鞘に収めている。

「おやおや一誠さん、宿題ですか?」

「ああ、いくら始まりの神でも今は学生であり人間だからな。だからこうして、夏休みの宿題を終わらせてから冥界に行こうと思っている。ちなみにヴァーリもやってるよ」

「ヴァーリもちゃんと出来ているようですね」

「バカにするなアーサー。結衣に手伝ってもらっているんだからな」

「一誠さん。エクスカリバーを魔法の杖にしてやってみたら、上手くいきました。いつも使ってる杖よりも倍使いやすいし手に馴染みます」

「偉いぞルフェイ。その調子でもっと使ってくれ、汗だくだろう?シャワー浴びてこいよ」

「そのつもりです。ではヴァーリまたあとで」

アーサーとルフェイは、アリエルに先導されて行ってしまった。あの様子だと、俺の鍛錬メニューを熟してるようだからもう少しレベルあげるか。思いながら宿題をやっていて、気が付いたら夜になっていた。ちなみに宿題は終わらせた。ヴァーリの方も何とか終わらせていたようだった。

本来ならこの時間は、メイド達女性陣が風呂に入る時間だが今日は先に入らせてもらった。宿題をやっている時の集中力が半端が無い程だったのか、終わった頃には手が黒くなっていた。シャーペンで書いていたのか、それとも左利きなのか黒い鉛筆が付いたような黒さだった。それとどうやら俺とヴァーリが気付かない内に、客が来ていたようだったがアザゼルだった。ついでに一緒に入る事になった。

「ようアザゼル。俺とヴァーリが、宿題やってた時に来てたのか?」

「ああ。その様子だと終わらせたらしいな、一ちゃんの邪魔をしたくないからな。アーサーとルフェイに鍛錬相手をしていたが、アイツらのエクスカリバーを持っていたからなのか中々強い。何か秘密がありそうだな、と思って考えたが結局の所分からなかった」

「そりゃそうだろうな、黒の駒を入れてあるから強くなったのは当たり前だぞ。それより冥界に行くんだろう?俺達も行く事になっている。サーゼクスから誘われた。若手悪魔の会合にも、出席してくれと書かれていた」

「黒の駒か。興味あるが、今は今のを話そう。俺も行く事になっているが、俺はアイツらの先生だからな。冥界のスケジュールは、リアスの里帰りと現当主に眷属悪魔の紹介。それと例の新鋭若手悪魔達の会合に修業。修業関連について、一ちゃんはパスな。コカビエルやヴァーリを瞬殺する力を持ってる。アイツらがグレモリー家にいる間、俺はサーゼクス達と会合だ。面倒だとは思うがしょうがない」

黒の駒は俺達が開発した駒だから、いくらアザゼルでも渡さないさ。グレモリー眷属の連中も、長期旅行並みに準備をするとの事だ。リアスの眷属で下僕悪魔だからか、主に同伴するのは当然。一緒にリアスの故郷へ行くが、アーシアとゼノヴィアは初めてだろうな。

「そういえば新人悪魔であるあの二人が、生きて冥府に行くと言ったらどういうリアクションだったんだ?」

「俺と一ちゃんは冥界に行くのは慣れっこだが、元信徒にとっては新鮮なリアクションだった。それに関して、ボイスレコーダーを俺の服に仕込んでおいて正解だったぜ。風呂に入っているが、折角だから今聞くか?『当たり前だ、これをリアスらに聞かせたら怒られるわ』そりゃそうだな、じゃあ流すぞ」

そう言ったアザゼルは、一度脱衣所に行ってからボイスレコーダーを持ってきた。風呂場は音が響くので、ここはまさに聞きやすい環境でもある。防水にしてから、流したが正直言って新鮮なリアクションだなと思った。

『は、はい!生きているのに冥府に行く何て緊張します!し、死んだつもりで行きたいと思います!』

『うん。冥界・・・・地獄には前から興味があったんだ。でも、私は天国に行く為、主に仕えていた訳なのだけれど。悪魔になった以上は天国に行けるはずもなく・・・・。天罰として地獄に送った者達と同じ世界に足を踏み入れるとは、皮肉を感じるよ。ふふふ、地獄か。悪魔になった元信者にはお似合いだね』

との事だったが、何か予想通りだったがまあいいとしよう。アーシアは意味が分からんが、ゼノヴィアは訳の分からない悩みで沈んでいたようだ。

「なかなか新鮮なリアクションというか、予想通りだったな」

「だろう?八月二十日過ぎまで残りの夏休みを冥界で過ごすそうだ、人間界に帰るのは八月の終わりになりそうだぜ。アイツらの修業やそれら諸々の行事も冥界で行うとの事だが、一ちゃんら黒神眷属はどうするんだ?」

「まだあちらで過ごすというスケジュールに関して、まだ空いたままとなっている。ヴァーリとアザゼルは、冥界堕天使領になら行った事あるんだろ?悪魔領は初めてか?」

「まあな。俺もだけど、ヴァーリチーム発足してからはしばらく冥界に行っていない。覚えているのは空が紫色な事と死者の魂が辿り着く場所でもあり、管理する領域くらいしか知らんよ」

まあそういう訳で、俺らも行くがどうやらアザゼルがいるという気配すらなく聞いていたのか。声が聞こえた時は、とても驚いていたらしいな。冥界にプールは無いが、温泉やら湖もある。席の一角にアザゼルが座っていた事だが、全員がアザゼルの突然の登場に面を食らっていたそうだ。

「なるほど、グレモリー眷属は旧校舎で集まってから冥界行きの事を話してたらしいな。気配消して聞いていたのに、いきなり声出すとそりゃ驚くって」

「悪魔と敵対していた堕天使組織の頭である俺が登場した事でもあるし、三大勢力会談に出席をし俺だけは駒王学園に残った。まあサーゼクスが理事長という事は知っていたが、教師という役職もなかなか楽しい事だ。一ちゃんが学生生活を満喫している気持ちが、理解出来たかに思えた。オカルト研究部の顧問でもあるが、リアスや木場でも気付かなかった気配を消していた」

「俺ならすぐに気付くが、そうかアイツらはアザゼルの気配を感じずに話を進んでいた訳か。気配を消してそのまま話を聞く事が出来るのは、余りいないだろう」

『ど、どこから入って来たの?』

『うん?普通に旧校舎のドアからだぜ?』

『・・・・気配すら感じませんでした』

『そりゃ修業不足だ。俺は普通に来たが、それより冥界に帰るんだろう?なら俺も行くぜ。俺はお前らの「先生」だからな』

という会話までボイスレコーダーに入っていたが、俺も恐らく普通に入ってアザゼルのようにしていただろうな。長風呂は悪いから、風呂から出た俺らは頭と体を洗っていた。体を洗ってる時、アザゼルが俺の背中を洗ってくれた。今度は俺がアザゼルの背中を洗おうとしたが、翼が邪魔で洗えなかった。

「おいアザゼル。翼をしまえ!これでは洗えないぞ!」

「いけね。悪いな一ちゃん。翼しまうからさ、そのハリセンしまってくれないか」

翼をしまったアザゼルだったが、渋々背中を洗ってあげた。さっき持ってたハリセンは、防水加工してるハリセンだから。アザゼルは豊富な神器知識から、今後の戦闘スタイルまで教えるんだとよ。今は少しだけだが、眷属内の神器所有者は何かを掴んでいる様子だ。

「そういえばそちらのスケジュールは面倒だと聞いたが、アザゼルの部下はとても支持率が凄いと聞いているぞ」

「まあな。頭をやっていると自然にそうなるものさ、時々名も知らない堕天使が俺に会いに来る事がよくあったな」

『秘書にして下さい!』

『人間界にいる間、身の回りの世話を!』

『身辺警護は絶対に必要です!』

と訪問して来る訳らしいが、アザゼルが駒王町にいる事が心配で訪問してきた堕天使の中には、上位の者までいたらしい。だが本来なら総督であるアザゼルが言うはずだったが、その時来ていた俺の一言により送り返した。

『とっとと帰れ、俺が一緒にいるからお前らだとアザゼルの邪魔になる。それとも何か?俺とアザゼルの楽しみを奪うと言うのであれば、これで追い払うが?』

『一ちゃんのハリセンは、最早畏怖だ。いいか堕天使共、俺が人間界にいても同じ事を言うから帰れ。これは命令だ』

俺とアザゼルの一言で、送り返しているが、元々俺とアザゼルの関係については熟知している堕天使共である。

「で、出発はいつなんだ?」

「ヴァーリ、聞いてどうするんだ?」

「俺達も行くからな、あいつらと合せて行きたいと思ってね」

「そういえばそうだな。出発は明日だ。明日の昼頃に、冥界行きの列車に乗って行くそうだ。俺はいつも堕天使側ルートで冥界へ行くが、今回は悪魔側ルートで行くつもりだ。一ちゃんは何で行くんだ?」

「もちろんトレミー3番艦で行くつもりだ」

頭を洗って洗い流した所で言ったが、俺達はゆっくり半身浴で浸かっていた。冥界に行くのは魔法陣で行くとされているが、初めて行く奴やアザゼルも行くからな。冥界悪魔領と堕天使領で両断されていたが、今は和平により交流を始めたらしいな。

「トレミー3番艦という事は、戦艦で来る事なのか?」

「勿論ここにあるからな。冥界に到着した時は教えてくれ、こっちはいつでも準備完了だからな」

分かったと言って、しばらく浸かっている。風呂は気持ちいいぜ。出た後アザゼルは、夕食も食べてから帰った。トレミーに、物資を運んでから明日冥界に行こうではないか。トレミーが着艦場所は、グレモリー家のドッグにて着艦予定。ドッグは普段結界で隠してるから問題なく使える。明日が楽しみだ。 
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