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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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旧校舎のディアボロス
  いつもの放課後×シスターとの出会いからのはぐれ討伐

ある日の放課後、俺はいつも通り授業を終わらせてから顔出しをするかと思い旧校舎へと向かう。チラシ配りもいいが、本来アレは使い魔がやっていたと聞いた。それも昼夜問わずのようで、リアス達の使い魔はコウモリやらネコやら使役しているそうだが俺にも使い魔がいるにはいる。だが俺の場合は二体いる。

『使い魔とは俺の事か?』

『ある意味使い魔だが、ペルセフォネが一体目だからな。お前の場合、魂のみとなったドラゴンに肉体という器を創ったようなもんだ』

『確かにそうだが、歴代赤龍帝も歴代白龍皇もこういう事はなかった。多分現白龍皇と会ったら、ぜひ創ってくれと言われるんじゃないのか?』

『その可能性は高いな。アルビオンだったか、白龍皇の光翼として魂を封印された二天龍の片割れ。ま、封印された理由がしょうもない理由だったからな』

『あの時は俺とアルビオンだけしか眼中になかったな・・・・だが封印されたお陰なのか数々の相棒と出会ったが今代が最高なのかもしれないな』

俺もそうだなと納得しながら、夜中やっていたチラシ配りは本来なら悪魔の仕事らしいが生憎悪魔ではない為、こうやって部員になって手伝いをしているからだ。木場も小猫ちゃんも朱乃もリアスの下僕悪魔であるが、生きてる年数の事だと俺が一番の年長者だ。

人生の先輩としてやっているが、こうやって下積み経験する事は余り無いからな。部員になってからも木場だけは名字のままだけど、他は名前でいいと許可が出たので部活以外でも下の名前で呼ぶ事があった。

『そういえばあのバカ二人組の目の前で、名前で呼んだ時のリアクションは面白かったぞ』

『そうだな。送迎車で学校前に到着してから、リアスと朱乃が俺を待っていたかのようだったしな。あの顔は傑作だったな』

『だがまあ他の生徒からすれば、それが当たり前なのかもしれないな』

念話しながら旧校舎に行くと、既に俺以外のメンツが揃っていた。室内は相変わらず暗いし、窓は暗幕だから光をシャットアウトしている状態だ。悪魔なら夜眼があるからいいとして、俺は見た目人間として暮らしている為か。床に点々としているロウソクの灯りだけを頼りにしていたが、やはり見えないのか進もうとしない俺だった。

「一誠さん、見えませんの?」

「当たり前だ、俺はあくまで人間として暮らしている。誰か俺の手を引っ張って誘導してくれない?」

「あらあら。そうでしたわね、では私が誘導致しますわ」

そう言うと暗い中、手だけを前に出すと朱乃の手が握られてからやっと進みだした俺だった。魔法陣で転移する事をしようとしていたらしいが、俺は眷属悪魔じゃないから魔法陣での転移は出来ない。だが手伝うと言ったので、俺は体験悪魔稼業として契約取りに行く事となった。それと部室の床に書き込まれた魔法陣の紋様はグレモリー家のだった事に気付いた。

ケルディムがいた家にはなかった紋様だったが、戦争前にあったレーティングゲームでの転移時にグレモリーの紋様だった事を思い出した。魔力の発動も魔法陣を絡めたようなので、木場達の体にもこの魔法陣が大小各所に書き込まれているらしいな。

悪魔になると魔力コントロールからスタートの様だとか、まあ俺は最初から魔力放つ事が出来るし悪魔には効果抜群の聖剣も持っている。そんで小猫ちゃんと一緒に行ったが、なかなかのもんだったが今回はゲーム相手で呼んだらしく小猫ちゃんは意外なスキルを発動して全て勝利に終わった。せっかくだから、俺も加わってレースゲームをしたら俺が勝ってしまった事は内緒だ。

いつも通り放課後となったが、本来なら旧校舎へ向かうが今日はそのまま帰る事にした。途中送迎車で帰宅中だったが、窓から迷っているシスターがいたので止めてくれと言って降りた。荷物は車の中に置いてきたから問題ない。そんで転ぶ場所すらないのに転んでしまったのか、手を差し伸ばした。

「そこのシスター、大丈夫か?何か困り事か?」

「ああ、すみません。ありがとうございます。この近くに教会があるのですけど、ご存じですか?」

声からして俺らぐらいの年齢か?と思うくらいだったが、俺らではなく学園に通っている生徒ぐらいの歳の女の子な。風でシスターのヴェールが飛ぶが、風術でキャッチして掴んでヴェールの中で束ねられていたであろう金色の長髪が零れて、露わとなった。ストレートのブロンドが夕日に照らされて光っていたが、それを瞬間的に見てから地図を見ていた。

「どれ見せてみろ・・・・ふむ、ここからだと逆方向となっているな。せっかくだから送って行くよ」

「え・・・・ですがよろしいのでしょうか?迷惑だと思いますが・・・・」

「この出会いは縁だと思うし、駒王町を知らないのであれば地元の人間が知っている道で行った方がいいだろう?」

「そうですね。じゃあお願いします」

地図を見たら思いっきり逆方向だったので、車で案内する事になった。一度断ってきたが、ここから歩くのに時間が掛かると言った。運転手に地図を見せた後、カーナビで捜索したらすぐ出てきたので移動開始。

旅行鞄を車のトランクに入れてから車の中で軽く話した事だが、彼女の名前はアーシア・アルジェント。外国からこの日本に派遣されたらしいが、方向音痴なので逆方向に歩いてた所を俺が話しかけたという状況だ。

「ありがとうございます。車で移動なんて・・・・私とんでもなく音痴だったので」

「気にするな。俺の名は兵藤一誠というが、よろしくなアーシア」

話していたら目的地に着いたので、車はそこに止めておいて俺とアーシアは教会へ向かった。本来ならアーシアは日本語が上手く喋れないのだが、俺は神の特典として同時通訳してくれる事になった。

まあ俺は日本語しか喋れないが、他外史へ行ったら例え外国人だったとしても俺が喋ると聞き慣れた言語になるらしい。同時変換とも言うらしいが、俺の言葉を通訳する仕事を持つ部下も持つのでその時は部下が通訳するようになっている。音声言語限定ではあるが、翻訳機もあるので便利だ。

「あっここです。ありがとうございました。これも主のお導きのお陰ですね!」

「シスター・アルジェント、遅い到着ですね。何かあったのですか?」

「アーシアが迷っていた所を俺が案内してあげたが、ここは古びた教会のはずだがリフォームでもしたのか?」

「ええまあ、外見は古びて見えますが中身は新品にしたようにしておきました。さっ、シスター・アルジェント荷物を置いて仕事を始めますよ」

と言って行ってしまった。まあ、道案内できてよかったと思って車の所へ戻った。そんで近くの公園で怪我をした男の子を発見した俺は、地元の人間として知られているのか、すぐに怪我を治したら感謝されたのだった。そして次の日、いつも通り部室に入ると部長に呼ばれたので行ってみた。昨日の事を話したら・・・・。

「悪魔だったら近づいては行けない場所よ」

「本来なら反省すべき所だが、俺には関係ない。第一俺は悪魔ではなく、年長者である人間だ。いくら何でも怒る所が違うだろ、俺は人間で部長は悪魔。教会は悪魔にとっては敵地であるが、俺にとっては天使長と友なので何も影響を受けないがそれが何か?」

「・・・・そうだったわね。忘れていたわ、ごめんなさい」

「分かればいいんだ、忘れるなよ?俺はどこにも属してない勢力にいる事をな」

忠告してきたが、逆に忠告返しをしたら謝罪してきた。その時ケータイが鳴ったので、廊下に出たと同時にあちらと同じ内容だそうだ。ちなみに相手はサーゼクス。

「説教と言うより、逆に説教をされてまいましたがどうかしましたか。部長」

「ええ。つい一誠を悪魔だと思ってしまったわ、私達にとっては敵地だったとしても一誠にとっては神側と悪魔側との仲介役である事をね。ところで何かあったの?」

「一誠さんを最初から眷属悪魔だと思うからですわリアス。大公から連絡ありましたが、はぐれ悪魔の殲滅についてですわ」

俺は、電話を切った後だったが教会関係者に関わる事は許されてない。特に悪魔祓いと書いてエクソシストと言うが、悪魔にとっては仇敵。神の祝福を受けた力は、悪魔を滅ぼす力を持っていて神器所有者が悪魔祓いなら尚更であるから、死と隣り合わせのような感じだ。電話を切った後にリアスが言った。

『はぐれ悪魔を殲滅しに行くから、ついでに一誠もついて来てくれないかしら?』

と言ってた。サーゼクスからの電話で、はぐれ悪魔の殲滅依頼されたからだ。早速全員で、そのはぐれ悪魔がいる場所へ向かった。まあウチにいる黒歌も元はぐれ悪魔であるが、俺の仲間としていつか俺ら専用の駒を創って眷属入りさせるとな。

爵位持ちの悪魔に下僕としてもらった者が、主を裏切るか殺して主無しとなる事件が極希に起きるそうだが、アスモデウス情報によるとここにいるリアス達でさえ知らない程駒王町には、はぐれ討伐の為に俺らもやっているからな。

『俺だが何かあったのか?』

『今リアスの所に居ると思うんだけど、またお願いしてもいいかな?』

『はぐれ悪魔か、最近雑魚級が多いよな。で?アガレスを通してリアスにも同じ事何だよな?』

『うんそうだよう。今回は一誠君の力をリアスに見せてほしいと思ってね』

とこういう取引電話があったが、リアスでも討伐するのも稀だが俺らは雑魚級ならどんどん俺らが討伐すると言ったからだ。俺の力を試し斬りしたいし、実験台になってくれるからな。はぐれ悪魔=野良犬は害を出す事で、見つけ次第主人か他の悪魔が消滅対象となるが悪魔でのルールとなっている。まあ他勢力もはぐれ悪魔がいた場合、命令無しで殺してもいいとされている。

それと本来だとここで下僕特性について説明を受けているが、俺は悪魔じゃないのでスルーした。ついでに悪魔の歴史についても、実際俺らは見ていただけだから歴史に触れている。どの勢力も手酷くやられたが、対ドウター戦に関してまだ教わって無さそうに見えた俺だった。アレについてもそうだが、神シャルロットが亡くなった事になっているが次元の狭間本家に住んでいる事は俺しか知らない。

『戦争後に俺らが封印されてから、対ドウター戦において終了したらしいな』

『まあな。だが代償として俺が消滅してしまったが、復活を遂げたのさ。この事を知っているのは、当時いた奴らしか知らん。今も堕天使と神との睨み合いは続いているらしいが、人間界本家に来るアイツらを見ると本当に睨み合いをしているのか?と疑問に思いたいね』

『その悪魔がチェスの駒というアイテムを作った事で、転生悪魔が増えたと聞くな。爵位を持った悪魔は人間界のボードゲームであるチェス特性を下級悪魔に取り入れたから、今があるという事だな』

『人間からの転生者が多いからか、皮肉成分が多く言う輩も多かった。チェス用語として「王」「女王」「騎士」「戦車」「僧侶」「兵士」であるが、特性に合った悪魔が俺らの目の前にいるグレモリー眷属と言う事だ。にしてもお前も詳しくなったが、誰から聞いたのやら』

「・・・・血の匂いがします」

「ああそうだな」

「一誠は分かるの?」

「ああ・・・・僅かだが、近づくにつれて血の匂いがきつくなってきたが、相手は3匹だ」

町外れの廃屋に行ってみたら、丁度獲物である人間を食べていた3匹がいた。3匹とも女性だが、上半身は女性で下半身はサソリみたいな化け物になっていた。まあリアスの活動領域内に逃げ込んだから始末しろと言うのは、眷属悪魔にとっては実戦が出来るから丁度良いらしいな。ゲームをした事ない者にしたとしても、今のコイツらなら雑魚級のはぐれなら一瞬で片が付くだろうな。

「はぐれ悪魔であるバイザー、サイザー、ロイザー、この私リアス・グレモリーが消滅してあげる。グレモリー公爵の名の元に貴方達を殲滅するわ」

「ほざくなよ。小娘が!」

「その真っ赤な髪ごと握り潰してくれる」

「私はあそこにいる彼とやりたいわ」

2匹はリアスに言っていたが、1匹だけこっちに向くなり嫌な予感がした。少し冷や汗をかきながら木場とアイコンタクトした後飛び出した。俺は3匹目の相手をして、残りの二匹はリアス達がやってくれるだろう。

「あらあなたが相手なの。早くシましょ」

「ふざけるなよ。人間を殺してまでやる事はお前は外道であり人外だ。俺の手で殲滅してやる」

空間から刀を出して相手に斬りつけた。俺は『遅い!』と言いながら斬りつけて両腕を切断した。

「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーー!くっ、あなたよくやるわね。それでも人間なのかしら」

「うるさい、そのまま消滅しやがれ!」

手から野球ボールくらいの重力球を出して相手に投げた。相手は、そのまま吸収されて言葉通り消滅していった。刀を鞘に戻して、リアスの方を見るとちょうどリアスが消滅の魔力を当てて消滅した。

「一誠君お疲れ様。今度模擬戦やらないかい?君の剣術を見てみたいのだが」

「また今度な」

「それにしても貴方強いわね。流石お兄様の師範だけあるけど、その刀見せてもらってもいい?」

鞘ごと刀をリアスに渡した後、刀を抜いたら『綺麗』の一言だけ発してから、鞘に戻して返してもらった。擬態モードと化している聖剣エクスカリバーだけど、悪魔が触れても大丈夫にしているから問題は無い。

木場の役割である『騎士』は速度が増すから、相手や味方でも見えない程である。武器も騎士の名の通りで剣だから、達人クラスの剣捌きをする。俺の姿も見えなかったらしいから、まだまだ修業不足だとな。小猫ちゃんは『戦車』としたバカ力と屈強なまでの防御力を持つが、流石に猫又の力は使ってない様子だった。

「その刀の名はあるのかしら」

「名は無い。神速でやってるから、神速の刀と呼ぼうか?」

「ふふふ、お似合いですわよ。それに貴方が戦闘している所を見たら、体がうずうずしてきましたわ」

朱乃がそう言ったので、少し嫌な予感がしたのか木場に聞いた。それと朱乃は『女王』なので、リアスの次に強い者。『兵士』『騎士』『僧侶』『戦車』の全ての力を兼ね備えた無敵の副部長でもある。そんで主に魔力攻撃が得意であるが、特に使うのは雷である。

「なあ朱乃って、もしかしてSか?」

「うーんそうだね。部長の懐刀だけど、何でもドSらしいけど安心してよ。僕達には害はないから」

「そうよ。今度抱き合ってみなさい。きっと喜ぶわよ・・・・まあ、私も抱き合いたいけど」

最後は、聞こえなかったがまあいいと言って廃屋から出た。リアス達が外に出た後、再度廃屋に戻って神の力の一つである『浄化』を使いキレイさっぱりにした。血の匂いと戦闘の痕を消してから、廃屋から出たら質問されたが無言のまま部室に戻っていく俺だった。

そんでサーゼクスに完了したと電話すると、お礼として万札をいくらか貰った。今回もだが、俺が大抵のはぐれを始末する時は何時もサーゼクスから電話が来てから行くので、いつの間にか俺はサーゼクスからの電話=ちょっとしたバイトとなっていたがまあいっか。 
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