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オズのポリクローム

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第三幕その二

「今も」
「そうよね、それじゃあね」
「はい、オートミールを食べて」
「そしてね」
「それからですよね」
「飛行船を出すから」
 その朝御飯の後でというのです。
「いよいよね」
「はい、その飛行船に乗って」
「皆でお空に行ってね」
「今回は私が皆と一緒に行くよ」
「私もよ」
 魔法使いとドロシーが五人に言ってきました。その中で魔法使いは五人に対して微笑んで言ったのでした。
「飛行船は私が動かすからね」
「魔法使いさんがですか」
「飛行船を動かしてくれるんですね」
「うん、気球だけじゃなくててね」
 飛行船もというのです。
「行って来るよ」
「わかりました」
「それじゃあお願いします」
「今から」
「飛行船の操縦は」
「そうさせてもらうよ」
「あと僕達もね」
「一緒に行っていいかな」
 臆病ライオンと腹ペコタイガーも名乗り出てきました、二匹はオズマのすぐ横で自分達のオートミールを食べています。
「何かお空の上にもね」
「行ってみたくなったんだ」
「だからね」
「一緒に行っていいかな」
「勿論だよ」
「是非一緒にね」
 五人は二匹の友人達に満面の笑顔で応えました。
「行こう、お空に」
「ポリクロームさんのところにね」
「そうしようね、それじゃあ」
「まずは朝御飯をしっかりと食べて」
 二匹もこのことは忘れていません、実際にしっかりと食べています。特に腹ペコタイガーはオートミールをもりもりと食べています。
「それからだね」
「行こうね」
「それじゃあね、皆で行こう」
 ジョージは四人に言いました。
「楽しくね」
「ジョージ凄く楽しみにしてるわね」
 ドロシーはうきうきとしているジョージに微笑んで尋ねました。
「これまで以上に」
「はい、確かに」
「お空好きなの」
「大好きなんです、ですから前に飛行船に乗った時も」
 オズの国においてです。
「凄く楽しかったです」
「そうなのね」
「ですから今回もです」
「楽しみなのね」
「そうなんです」
「それはいいわね、けれど私はね」
「ドロシーさんは?」
「最初にオズの国に来た時は竜巻に乗って来たけれど」
「あの時はどうなるかって思ったよね」
 ドロシーの足元でオートミールを食べているトトが言ってきました。
「果たしてね」
「ええ、あれが私の最初のお空の旅だったわ」
「そうでしたね、ドロシーさんの場合は」
「それでオズの国ではね」
「飛行船に乗ったりして」
「何度もお空での旅をしてるわ」 
 そうだというのです。
「最初はびっくりしたけれど今はいつも楽しんでるわ」
「そうなんですね」
「馬車でお空に乗ったこともあったわ」
 そうしたこともです、ドロシーは冒険の中で経験しています。 
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