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オズのカエルマン

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第十二幕その四

「是非ね」
「それならね」
 青龍が応えてです、そうして。
 四霊獣の面々は一旦煙と一緒にどろんと消えてです、その煙の中からそれぞれの姿を見せました。その姿はといいますと。
 五人共それぞれの色の丈の長い中国の服を着たお兄さんとお姉さんになってました、その五人を見てです。
 オズマは目を瞬かせてです、五人に言いました。
「皆とてもね」
「どうかしたのかな」 
 白い服の白虎がオズマに言葉を返しました。
「僕達の顔に何かあるのかな」
「いえ、奇麗だって思って」
「顔が?」
「お顔もスタイルもね」
 そのどちらもというのです。
「奇麗だな」
「蛇さんの髪の毛って」
 恵梨香は玄武の蛇の髪の毛、黒くて腰まである絹の様なロングヘアを見てうっとりとしてこう言ったのでした。
「凄く奇麗で」
「あら、有り難う」
「私もこんな髪の毛になりたいですね」
「朱雀さんも」
 ナターシャは朱雀を見ています。
「凄くお綺麗で」
「そうかしら」
 朱雀は気さくな感じで自分をうっとりとして見ているナターシャに応えました。
「私は別に」
「まるで天女みたいです」
「あら、そう言ってくれるの」
「髪飾りなんかも」
 ナターシャは朱雀の頭にある中国の髪飾り、簪や冠も見ています。そうしたものは全て珊瑚やルビーで作られています。
「素敵です」
「そんなに奇麗かしら」
「はい」
 ナターシャも言うのでした。
「お奇麗です」
「服もよね」
「そうなのよね」
 ナターシャは恵梨香に言葉にも頷きました。
「絹でね」
「色も鮮やかで」
 蛇と朱雀の服も中国のものですが上着もスカートもとても丈が長いです。それはもうとても身分の高い人のものです。
 二人の女の子はその服も見てお話するのでした。
「こうした服をね」
「私達も着たくなるていうか」
「素敵よね」
「中国のドレスね」
「うん、お二人の服がね」
 まさにとです、神宝が二人にお話しました。
「中国の貴婦人の服なんだ」
「チャイナドレスじゃないんだ」
 ジョージはこの服を出しました。
「ああした服じゃないんだ」
「そうなんだ、本来はね」
「チャナドレスじゃなくて」
「こうした服なんだ」
 それが中国のドレスだというのです。
「そうなんだよ」
「そういえばチャイナタウンにも売ってるね」
 ジョージはアメリカのチャイナタウンのことを思い出しました。
「このドレスは」
「そうだよね」
「青龍さん達の服もね」 
 ジョージは青龍と玄武の亀、そして白虎の服も見ました。三人の服もとても立派で奇麗な絹で作られています。 
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