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オズのカエルマン

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第十一幕その十

「そうしてくれるかな」
「君達に?」
「そうだよ、僕達にね」
 是非にというのです。
「そうしてくれたらいいよ」
「ううん、けれど」
「いや、僕達はこれで友達になったから」
「友達だからなんだ」
「何時でも頼ってくれたらいいよ」
 これが魔法使いの言葉でした。
「是非ね」
「人に頼ってもいいんだ」
「どうしてもっていう時はね」
「僕はずっと頼ってこなかったけれど」
「それはこれから変えればいいんだ」
 どうしてもという時はというのです。
「僕達をね」
「それじゃあ」
「そういうことでね、じゃあ海に帰ろう」
「今からね」
 こうしたことをお話してでした、モビーディッグは川を下ってでした。海に戻りました、青龍と彼の背中にいる皆もです。
 モビーディッグと一緒に川の上を進んででした、そして。
 カエルマンは入江まで来たモビーディッグにです、あらためて言いました。
「じゃあまた」
「うん、またね」
「僕達が海に来た時はね」
 その時はと言うカエルマンでした。
「一緒に遊ぼうね」
「そして君達が困った時は」
「助けてくれるんだ」
「そうさせてもらうよ」
 モビーディッグは魔法使いに言われたことをここで自分も言ったのです。
「僕達は友達になったからね」
「じゃあお互いに」
「何かがあればね」
「助け合おうね」
「是非共ね」
 心で握手をしてでした、お別れとなりました。
 モビーディッグは海に戻ってその中に消えました。カエルマンはその紺碧の海を見つつ皆に言いました。
「これでね」
「はい、一件落着ですね」
「そうなったよ」 
 こう言うのでした。
「蛇さんの身体も元に戻った筈だよ」
「よかったですね」
 神宝もしみじいとして言いました。
「万事解決ですね」
「全く以てね」
「ただ」
 ですが神宝はここで首も傾げさせて言いました。
「どうして川に真珠があったんでしょう」
「そのことだね」
「はい、それはどうして」
「多分人か鳥が拾って自分のものにしていたけれど」
「間違って、ですか」
「この川に落としたんじゃないかな」
 これがカエルマンの仮説です。
「だから川にあったんじゃないかな」
「海にあるべき真珠が」
「うん、あとね」
「あと?」
「オズの国には川真珠もあるよ」
「あっ、そうなんですか」
「そうだよ、川でも真珠が採れるんだよ」
 このこともです、カエルマンはお話しました。それは神宝だけでなく五人の子供達全員に対してのお話でした。
「鮪や鯖だって川にいたりするね」
「確かに。オズの国では」
「そうですよね」
「だからですか」
「川でも真珠が採れるんですね」
「この国では」
「そうだよ」
 こう五人にお話するのでした。 
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