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千年の魂.

作者:風雅 迅
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第二シーズン〜時空大冒険〜
第七章 【ロストアビリティー】
  第二十話《失いの能力》

 
前書き
千魂TIME!!!

ライト・・・天界で最強戦士五人の中に入ると言われている、ナイトの妹。相当な実力者だが、神様の一番の遣いになれなかったのは、十割十分、性格のせいだ。そして、普段はナイトのことを荒く扱っているが、本当はとても信頼している。それも、過去にいろいろあったとかで------------おっと、話が長くなりました、それでは、本編をどうぞ!!! 

 
ドンガラガッシャーン!!!!!!

カインの身体が船体を貫き船の前方が大破した。
それを見て、ライトは、時空艦に乗り込みながら、言った。

「あら、やり過ぎちった。テヘペロ〜〜」

船を貫いて時空艦の上空へと上がっていたカインが降りてきて、船に苦し紛れの着地をする、そして、カインは、叫ぶ。

「テヘペロじゃねぇだろ!死ぬかと思ったわ!!!」

俺を含め一同は、心の中で、『カインって頑丈だな』と思ったのだった。

しかし、そんなことを考えるのもつかの間、大勢の乗組員に囲まれた。敵陣に突っ込んだのだ当たり前の反応だろう。
だが、そんなことよりも俺は、隣のお姉さんの方がよっぽど危ない予感がする。

「ふふふ、これを待ってたんだ!」

ライトは、俺の隣で楽しそうにつぶやいている。しかし、その声が聞こえていない邪襲のしたっぱ、一名が声を上げた。そいつの手は、砂を回転させながら纏っていた。
やはり、したっぱでも能力をしっかり使いこなすと言うのは、事実のようだ。

「お前ら、何もんだ!いきなり、船に突っ込んできやがって、ぶっ殺されてぇのか!」

俺は、戦う覚悟を決めて構えながらも言った。

「俺の名は、風雅 迅、仲間を助けに来た!」

砂を纏ったしたっぱは、思い出したように言った。

「あぁ、あの《龍使い》と《突っ込み二番手》な」

貫が突っ込む

「いや、なんで魁斗のあだ名知ってんだよ!!」

俺は、魁斗のあだ名のこともそうだが、疑問に思ったことがあった。こいつが、龍明と魁斗のことしか言わなかったことだ。
俺の感覚からすると、普通は、龍明たちより、リンカーンの印象が一番強く残るはずだ。
それを、言わないということは、校長とリンカーンは捕まってないということなのだろうか。
俺は、砂を纏ったしたっぱに、質問した。

「お前、すごくうるさい白衣の赤グラサン知らねぇか?」

その瞬間、俺の意味の分からない質問によってか、俺たちを囲んでいた邪襲のしたっぱが、声を上げながら俺たちに飛びかかって来た。

しかし--------------

バシンッ!!!

------------次の瞬間、俺たちに飛びかかって来たしたっぱたちが、能力もろとも吹き飛んだ。

カチャ

横を見ると、ライトが、剣を腰にしまっていた。
そして、つまらなそうに言った。

「ちっ、もう終わりかよ、こんなことならナイトスキル、使わなきゃ良かったな」

俺は、その様子と、周りの倒れた邪襲のしたっぱを見て、ぽつりと言葉を漏らす。

「な、何が起こった?」

そして、心の中で思った。

『こいつだけは、敵にまわしちゃいけねぇ......』

ライトは、周りに倒れる邪襲のしたっぱなどには、目もくれず俺たちを手招きしながら先へと進んでいく。
もちろん、俺たちは、それに急いでついていく。なぜなら、悔しいが、現在、邪襲とまともに戦闘ができるのがライトだけだからだ。はぐれて、邪襲の集団に囲まれればおそらく、助かる事はない。

俺は、走るのがかなり早いライトの後を必死に追いながら、隣で表情一つ変えずに走っているナイトに言った。

「なぁ、ライトのいってる道ってあってんのか?思いつくがままに猛進してるようにしか見えないんだが!」

ナイトは、こっちを向いて苦笑いすると、言った。

「確かに、あれは何も考えてないな、でも--------おそらく合ってる」

俺は、ナイトの矛盾した言葉に尋ねる。

「何も考えてないのに、合ってる?そりゃどういう事だ?」

すると、ナイトは、額に冷や汗のようなものをかきながら言った。

「なぁに、簡単な事だ、ライトは、無意識のうちに強者を探すからな......〈この中で一番強い奴がいるところ〉間違いなく、そこに行けば龍明たちの事も分かるさ」

「な、なるほど...」

俺は、日頃ナイトは、ライトとともに行動してるとのだと考えると、改めてナイトってすごいと思ったのだった。
そんな事も知らずライトは、新手の部隊を一瞬で壁にめり込ませ、先に進む。

「いやっほおぉぉぉっい!!!」

俺は、全力でライトの後を追った。




* * *




----牢獄----

あたりは、薄暗く何かが腐ったような匂いが充満していて、地面はジメジメしている。

「ちくしょおおぉぉぉぉぉぉぉお!!!なんでこうなんだよおぅ!」

魁斗が、隣人(別に捕らえられている人々)の迷惑も考えずに叫ぶ。
その声を聞き、同居人(同じ牢屋)の龍明が、低い声で言った。

「うるせぇよ」

魁斗は、龍明の声で少しビビり、声を小さく、しかしちゃんが聞こえる音量で、龍明に言った。

「んな事言ったって、どうすんだよこ------------」

魁斗の声が龍明の低い声に切られる。

「そんな、小せぇ声で言っても聞こえねぇよ?」

魁斗は、声を大きくして、龍明とは、かけ離れたテンションで突っ込んだ。

「おめぇが、声の大きさ落とせ言ったんじゃろうが!!!」

それを聞き龍明は、だるそうに言った。

「うるせぇ、いちいち大声出すんじゃねぇ、それよりも、今はどうするか考えるんだろ?」

「聞こえてんじゃねぇか!!!」

龍明が、もう一度魁斗に言った。

「うるさぇっつってんだろぅが、隣人に迷惑だって」

すると、龍明は、目の前の牢屋に向かって言った。

「スンマセンね、こいつ新人なもんで、何もわかってないっすわ」

「いや、おまえも新人だろうが!!」

魁斗は、再び大声を上げたが、何故か、今回、龍明は何も言わなかった。
それどころか、こちらを見向きもせず、前の牢屋を見ている。
魁斗は、不思議に思って龍明に声をかける。

「どうした?」

龍明は、その声にも、振り向かずただ一点を見ていた。
魁斗も、その目線を追ってそれを見る。しかし------------

「何もないな」

その時、だった、見つめる先に赤い光が突然現れ目に飛び込んできた。

「!!!」

バタッ!

龍明と魁斗は、その場に倒れた。

タッタッタッ

牢獄に、高い足音が響く。

「相変わらず、アホだな」

灰色の髪の男が現れ、倒れる龍明と魁斗を見ながら言った。
そして、つぎに逆の牢屋を見て言った。

「後10人か?もう少しだな」

そう言いながら、男は、振り返ると倒れた二人を別の牢屋に移動させる。
そして、立ち去りながら言った。

「わりぃな、このぐらいしかしてやれねぇで、上が上なもんでよ」

男は、一度牢屋の中を見ると、少し悲しい顔をしてその場を立ち去ろうとした。
だが、その時------------

ドゴオォォォオオオォォァオォオォォォォオオオォォオォォオォォオォォォオオオオオオオン!!!!!!

------------薄暗い牢獄に光が射し込んだ。

「ここだあぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」

そう、ライトだ。そして、俺たちだ。
それを見るなり、男は、急いで姿を消した。
俺たちも、男の存在には気が付かなかった。そこにライトが言った。

「違う、急に遠くなった。」

俺は、それを聞いてライトに尋ねた。

「遠くなった?」

「あぁ」

その時、突然後ろの扉が閉ざされた。

ガシャン!

そして、一つの牢屋が開き、その中から、1人の男が現れた。
ひどく汚れ、ボロボロになった黄緑のコートを着て、身体にはいくつもの傷がある。
そいつを見て、ライトが構える。

「なんだ?おまえが相手をしてくれんのか?あまり、弱ってる奴を倒してもおもんないんだけどな!」

そう言って、ライトはボロボロの男に飛びかかる。しかし、その瞬間、男の目からライトの目に赤い光が放たれた。
それを見た、ナイトは、ライトに声をかける。

「待て、ライト!そいつと目を合わせるな!」

しかし、遅かった。ライトは、突然脱力し地面に倒れる。
一同は、それを見て騒然とする。
そして俺は、思わず言った。

「ライトが、、、やられた?」

その瞬間、俺の横のナイトが飛び出し、ライトの身体を背中にのせるとナイトにしては、珍しい大声で言った。

「全員逃げろ!!!」

そう言ってナイトは、扉を突き破って外に出た。
俺たちは、突然のことに混乱する。

「ちょっ!ちょっと待てよ!」

しかし、ナイトは、いつもでは考えられないほどに焦っていて、もう、俺の声は聞こえていない。
仕方なく、俺たちも、その後を追おうとする。だが、その時、俺の視界に倒れる龍明と魁斗の姿が目に入った。

「龍明!魁斗!」

俺は、思わず足を止め牢屋の中の二人の名を呼んだ。しかし、当然返事は、ない。
俺が、どうするか、考えようとすると、横からカインが割って入って来て、言った。

「こんな牢屋、俺が、ぶった切ってやらぁ!!!」

しかし--------

ガッックゥキイィィィィィィィィィィィィィいいイン!!!!!!!!!

バカみたいに激しい、金属音が牢獄に響いた。そして、牢屋には、傷一つ入っていない。
それを見て、牢屋に弾き飛ばされたカインが言った。

「なっ!なんだよ!これ!そこらの金属じゃねぇぞ!」

すると、貫が言った。

「ダメだ!ここはやっぱり逃げるんだ!」

しかし、風刹は、動かなかった。
それを見て、貫が言った。

「どうしたんだよ!風刹!」

風刹は、光の剣を片手に作り出して構えて言った。

「わりぃが、先に行ってくれ、どうしてもやらねぇといけねぇことができちまった。」

それを聞いて貫が、風刹に尋ねる

「やらねぇとって、なんでおまえが!」

風刹は、少し笑って言った。

「義理って奴だな」

その言葉を聞き、俺は、風刹の横に立った。

「そうか、なら、俺も戦おう」

それに、カインも続く

「まぁ、もともと、龍明と魁斗を置いていくつもりもないしな」

空音も、俺の隣で構える。
それを見て貫も並ぶ。

「ったく、どうなっても知んねぇからな!」

全員が横に並び、一斉に男に飛びかかる。

その時、再び男の目から赤い光が放たれた。その視線は、貫と空音の目に入り、2人は、地面に倒れた。
風刹と俺は、振り返り2人に駆け寄る。しかし、カインは、相手に突っ込もうと、さらに前進する。
しかし、カインの目にも赤い光が入り込む。

ドサッ!

カインも、力なく、剣を落とし地面に倒れる。
風刹と俺は、貫と空音を支えながらも、男を睨みつける。しかし、その時、俺の目に、赤い光が射し込み、身体の力が抜けていく。

ドサッ!

隣で、風刹が倒れた。

「くっ、一体何が......」

ドサッ!

俺も、意識を失い倒れる。
それを確認し、男は、牢屋の中へと入って行った。

そして、そこへ再び、先ほどの灰色の髪の男が現れた。

「なんだか、最近来客が多いな、まぁ、こちとらとしては、嬉しいんだが」

そう言いながら、男は、俺たちの身体を牢屋に入れると。ボロボロの男の牢屋にも鍵をかけ直し、その場を立ち去ろうとした。だが------------

「うれしいのならありがたくおじゃまさせていただきますね」

灰色の髪の男は、焦って声の方を向く。

「誰だ⁉︎」

そこにいたのは------------

「どうもはじめましてわたくし夜神 光追(やがみ みつお)そこのあばれんぼうたちのこうちょうせんせいです」

そして

「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA
クレイジーテイィィィイチャアァァァア、、、、、リンカァァァァァァァァァァァァァァァァァァアアン!!!!!!」

灰色の髪の男は、同様を隠せず言った。

「いつの間に!」

夜神は、暖かい笑顔で答えた。

「いつってあなたよりさきにいましたよ?ノックだってしたんですよ?」

「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAまぁ、孫○空のごとく気を消していたからな!気づかないでも当然だろ?」

灰色の髪は、先ほどのボロボロの男の牢屋の鍵を開ける。
それを見て、夜神が言った。

「それにしても、《ロストアビリティー》なんてめずらしいですね?」

それを聞いて、灰色の髪の男は、さらに驚いた顔をして、言った。

「なぜ、それを」

夜神は、笑って答えた。

「わたしはこうちょうせんせいですよ?けっこうちしきはほうふなんです」

灰色の髪の男は、にやけて言った。

「そんなら、こいつと目を合わせりゃどうなるか分かるだろ?」

灰色の髪の男は、夜神とリンカーンを脅したつもりだったが、2人は、《にこにこ》&《HAHAHAHAHA》していて、いつも通りだ。
灰色の髪の男が、不思議に思っていると夜神が言った。

「えぇしってますよ。ないとすきるがうばわれるのでしょ?いっときますけど、わたしとリンカーンはとっくにうばわれてますよ?ないとすきる」

その言葉を聞いて、灰色の髪の男は、そのことに気づき、言った。

「そ、そうだったのか?」

灰色の髪の男は勝手に頭でつじつまを合わせる。

『それで、気絶していたからきづかなかったのか--------それならば!』

灰色の髪の男は、夜神に向かって《黒い風》を纏いながら拳を振り下ろす。しかし--------

「せおいなげ!!!」

ビシュン!!!

一瞬にして黒の風が拡散して勢いをなくし、灰色の髪の男は、地面に叩きつけられる。

「ないとすきるはうばわれましたがつよさはうばわれていませんよ?だいいちにないとすきるがないとたたかえないとはまだまだですね」

そう言うと、夜神は、リンカーンに言った。

「さあ、はやくじんたちのろうやをあけてくださいにげますよ?」

それを聞いてリンカーンは、牢屋の錠に触れた。

ジャキンッ!

錠は、リンカーンが触れたところからへし折れ、鍵が開いた。

「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAよゆーよゆー」

リンカーンが迅たちを救出したのを確認して、夜神は言った。

「それじゃリンカーンしたにとばしますよ?そしてあとはたのみます。」

リンカーンは、笑いながらも真面目に返事する。

「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHA任せてくれ」

その時、灰色の髪の男が苦しみながらも立ち上がり、夜神に剣を振り下ろす。

「逃がすかぁあっっ!」

しかし--------

ドゴオォォォオオオォォァオォオォォォォオオオォォオォォオォォオォォォオオオオオオオン!!!!!!

リンカーン達の足元に突然大きな穴が開き、その周りに光が集まり、リンカーンたちは、ゆっくりと下に下降していった。

「ごめんなさいね《ロストアビリティー》のかた、わたしのないとすきる、かえしてもらいましたよ」

夜神は、そう言いながら、灰色の髪の男が振り下ろした剣を指でつまんで止めていた。同時にあたりが明るくなり、灰色の髪の男の顔がはっきりする。

「そして、ちょくせつあうのははじめてですが、あなたのことはしっていますよ?もうひとりの“風雅 迅”」

灰色の髪の男は、後ろへ跳び夜神と距離をとる。

風魔 汛(ふうま じん)」 
 

 
後書き
To be continued...

あれ?風魔って誰だっけ?うーんダメだ思い出せね、、、まぁいいか!

次回《僕が私で私が僕でアホはアホ》

最後まで読んでくださりありがとうごさいます。
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