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IS〜もしもの世界

作者:にゃーす
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九話




そして、翌週、月曜。セシリアと一夏の対決の日。

「ーなあ、泰人」

「なんだ一夏」

「気のせいかも知れないんだが」

「なら気のせいダロ」

「ISのことを教えてくれる話はどうなったんだ?」

「・・・・・・・・」

「目 を そ ら す な」

「仕方ないだろ。お前のISが来なかったんだから」

「いや基本的な事とか知識とかあっただろ!」

「それにお前夜に俺の部屋で追加練習とかして教えても全然覚えてないだろ」

「うぐっ・・まあ、それもそうだけどさあ」

「心配すんなって。この一週間感覚を取り戻せた事だけでも貰いもんだろ?」

「すげえ納得いかないな」


まあ、結局一夏には俺と箒の練習と、感覚を取り戻すことしかしなかったのである。・・・ぶっちゃけ。




「それに教えたってISが使えないなら練習のしようがないしな」



とまあ、俺が一夏に苦しい言い訳をしてる間にタイミングよく山田先生がこっちに来たのである。




「ーお、織村くん、織村くん、織村く(ry」

「や、山田先生走りながら名前呼ばなくても大丈夫ですよ。てか転けそうで凄く危ないですから」

「そ、それもそうですね(はあはあ)あのっそのっ」


さっきまで息を切らしながら走ってきてさらに話そうとするので俺は先生に少し休憩させながら少しずつ話させた。



「そ、それでですね・・・!来ました!織村くんの専用IS!」




驚いている一夏に先生がまた、「ぶっつけ本番でものにしろ」とか暴力発言していたので俺は一夏に「すまん」と心で祈りながらも一夏を見送ったのだった。



「はあ、あいつ大丈夫かな・・・」


正直不安だった。そりゃただ延々と俺らと打ち合ってただけだしな。この一週間。
と内心そわそわしながら俺も先生達のいるピットに向かって行った。


「 ・・・・枢木か?」


「あ、すいませんここって関係者以外ダメでしたっけ?」


「いや、お前は一夏とは親友だろう?ならいいさ。あと、この一週間私の弟を助けてくれてありがとう。」


「いやいや。別に感謝はいらないですよ。それなら箒とかに言ってあげて下さいよ。」


「そうか。」



先生は以外だなと言う顔をしていた。何でだろう?思った事を言っただけなのに。



「いや、こっちの勝手な想像だから、気にするな。」




織村先生はこう言ってくすくす笑っていたが正直何が言いたいか俺は全く理解出来なかった。




「そういえば枢木、お前はこの勝負、どう思う」


「そうですね・・正直まだ、始まったばかりなんで分からないですが、このままだと危ないですね。」


「‼︎・・なぜそうだと言い切れる?」


「あいつこの一週間打ち合って来たんですがケアレスミスを起こす前触れに左手を閉じたり開いたりしてるんですよ。それでいつも隙ができる。」


「ほう・・一夏(あいつ)をよく見てるんだな」


「まず相手の挙動からどんな事をするのか測るのは何事にでも大切な事なんで。」







相手がどんな行動するかは社会に生きるための必要なスキルだ。前世で痛いほど感じたことだがこれで相手の心境、立場などが大体計れるし、何より自分に余裕が持てる。
そんな事をふと思ったまま、一夏たちを見ていると、やはり嫌な事が的中した。
セシリアのビット、対象を複数の機械で攻撃する手動型、を一夏が全て破壊して、セシリアに近づくが、セシリアはまだ一体ビットを隠していてそれに気づいた一夏は避けようとするが動き出している自分の体を止める事が出来る筈も無く、真正面からミサイルを受けてしまっていた。








「「一夏っ!」」



俺と箒はほとんど同時に声をあげてしまった。だが、爆発の黒煙が晴れたとき、モニターを見守ってきた俺達は一夏の姿に思わず安堵の表情がでた。





「ーふん。機体に救われたな。馬鹿者め」

「本当だよ、まったくハラハラさせやがって」



一夏のISはさっきまでの練習機のような形とは違って、独特でスッキリとした、滑らかな曲線と、シャープなラインが特徴のISに変わっていた。





「さっきまで一次形態だから実体ダメージが消えているんだろう」

「そうなんですかー・・・ってシールドエネルギーもう無いのに零落白夜の効果使ったらー」






と俺が言い放ったと同時に試合終了のブザーが鳴り響いた。










試合はセシリアの勝負だった。
がセシリアは納得しない、腑に落ちない、と言う顔をしていた。











「よくもまあ、持ち上げてくれたものだ。それでこの結果か、大馬鹿者」


「まあまあ、初めて起動したにしては一夏は頑張ったしそれ位にしてあげては?


「まあこれで、武器の特性を考えずに使うとどうなるか身をもってわかっただろう。明日からは訓練に励め。暇があればISを起動しろ。いいな」


「・・・はい」





一夏はがっくりとしていたが、山田先生に持たされた凄い分厚い辞典5冊分くらいの本を持たされてほぼ死にかけていた。精神的に。
そんなこんなで寮へ向かっていたいつもの三人だが、


「・・・今、私の事を馬鹿にしたか?」


「してナい」


「なぜしゃべり方がおかしい」


「おかしくナい。これ、普通。中南米では日常茶飯事」


「お前それ自白したも同然だぞ・・・?」





一夏の「え?」と俺のため息が響いたあと、箒の振り下ろした竹刀が一夏に向かってバシーン!と廊下に響いたー
















 
 

 
後書き
うーんうまくかけないー(*´﹃`*)‧º·˚ 
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