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オズのカエルマン

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第五幕その六

「大阪とか神戸では長い間納豆を食べなかったんですよ」
「美味しいし栄養があるのに」
「物凄く嫌われていました」
「まああの外見と匂いだからね」 
 糸を引いていてしかも凄い匂いです。
「好き嫌いも出来るね」
「はい、そのこともあって」
「そうだったんだね」
「私のお祖父ちゃんもです」 
 恵梨香のお祖父ちゃんもというのです。
「納豆嫌いです」
「ずっと関西に住んでいる人は」
「はい、納豆を食べないです」
「成程ね」
「その国の食べものでも地域で食べなかったりするよね」
 神宝が納豆のことをお話する恵梨香に応えます、お味噌汁と美味しそうにすすって茸も食べながらです。
「その人の好き嫌いもあるし」
「そう、だからね」
「関西では納豆を食べなかった」
「長い間ね」
「成程ね、中国でもそうなんだよね」
「中国は広いから」
「そう、昨日の夜麺は北京とかでは主食だって言ったけれど」
 このことからお話するのでした。
「南ではお米が主食なんだ」
「炒飯とかね」
「そう、北の方では麦やコーリャンが主食で」
 それでというのです。
「南はお米なんだ」
「それぞれ地域によって主食があるのね」
「そうなっているんだ、だからね」
「中国の北では麺を主食にしているの」
「そう、餃子やお饅頭もね」
「餃子は水餃子よね」
「そう、北ではそちらが主だよ」
 それが中国の北の方の餃子だというのです。
「日本でよく食べる焼き餃子は東北の方でしか食べていないね」
「あくまで水餃子が主ね」
「主食なんだ」
 そうだというのです。
「それで南だと蒸し餃子が主でおかずになったり」
「飲茶の時に食べるよね」
 ジョージが神宝にめざしで御飯を食べつつ応えます。
「蒸し餃子とかは」
「お饅頭にしてもね」
「南では麦のものは主食になっていないんだね」
「うん、水餃子もあるけれど」
 そちらもだというのです。
「飲茶の時に食べたりね」
「おかずとしてだね」
「食べるんだ」
 そうなっているというのです。
「南ではね」
「それも地域差だね、アメリカでもあるからね」
「アメリカも広いからね」
「うん、地域差があるよ」
 やはりそうだというのです、ジョージのお国でも。
「ニューヨークとテキサス、カルフォルニアで食べるものが全然違うから」
「マイアミでもだね」
「本当にそれぞれの場所で違って」 
 そしてというのです。
「それぞれの味があるよ、あと好き嫌いもね」
「個人によってね」
「あるからね」
「だからだね」
 ここでまた言ったカエルマンでした。
「日本人でも皆が納豆を食べるかというと」
「違うんです」 
 恵梨香もカエルマンに応えます。
「そうなんです」
「そうだね」
「いや、納豆はね」
「かなりね」
 カルロスとナターシャも言うのでした、二人共その納豆で御飯を食べています。しかもかなり美味しそうにです。 
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