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我輩は逃亡者である

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第二章 世界からの逃亡者三人。
  16.その色はない。

現在とある施設……と思い込んでいたIS学園へと来ています。そして久々に逃亡!水色がやってくる……!




▽▽▽▽





「かーくん今日文化祭にいってきてほしいんだよ。はいこれ撮影用サングラス、変装も兼ねてるよヤッタネ!箒ちゃんのクラス喫茶店らしいから、1-1だからよろしくね!」

と寝起きに言われるがままに勢いに流されてきてしまったが……ここおれ拉致された施設じゃん!?
学園が子供を拉致するなんて……世も末だと思う。
しかしモノレールに乗った時点で気づくべきだったなぁ。と思いながら高校に言ってないので学園祭というものに少しワクワクしている自分がいる……束先輩もそこ考えて、ないか。

「でも束先輩特製の偽造招待状で入れたのはさすがだよね」

あの人なら完璧な偽札だってつくれそうだ。
とか思いつつ目的地の1-1へ向かおうとしたのだけど……

「あっ!ちょっとそこのサングラスのおにーさん、ストップ!」
「なんですか……水色の髪をした人?いや水色の頭とか不良か。先輩に妹のいる学園に不良がいると電話したげよう」
「貴方いきなり出会い頭に失礼ね……私はこの学園の生徒会長よ」

ババッと扇子を閉じて広げながら水色不良はそう言った……いやだって水色の髪って……
閉じてから開いた扇子には[驚愕]と書いてあった、その扇子に驚愕だよ。

「へー……でおれに何か用ですか?」
「うん……ちょっと付き合ってほしくて。ダメかな?」
「初対面で自分を不良呼ばわりする人間に上目遣いで告白する人間はだいぶん駄目かと、主に常識面が」
「違うわよ!?ちょっと着いてきてほしいってことよ」
「だが断る」

いきなり知らない人間についていくやつはいない…今どき小学生とかにそんなこと言ったら防犯ブザーならされるよ?

「いいから来なさい!……貴方の招待状と同じものを持った人がいるのよ。その人は確認したら娘から貰ったものだったのだけど……いや貴方はどうしたのかしらね?たっちゃんに教えてくれないかしら?」
「ささささ、さあ?先輩にもらいました!ではさよならたっちゃん!」

走れ!逃げろ!風になるんだッ!チクショウやっぱ来なけりゃよかった!束先輩凡ミスしてんじゃん!

「待ちなさい!」
「くらえ!タバえもん製の手榴弾!」
「なっ!?こんなところでッ!ミステリアス・レディ!」

束先輩から貰った対追手ように貰った手榴弾型スモーク弾を投げつけたが本物の手榴弾を投げたと思われたみたいだ……そんなもの投げないけど。
――そして展開したISから出た水で手榴弾を包み込んだ。そしてそのなかで不発となる色とりどりのスモーク。水がカラフルになっていく様に目を白黒させるたっちゃん。

今のうちにサヨナラ!……ISから水か……消防用かな、平和な使い方でとてもいいと思う。





▽▽▽▽




はあ、人が多くて助かった。IS展開したたっちゃんに注目がいってたお陰で逃げやすかった……ん?
シンデレラの格好をした女生徒が数人で話し込ん……ボーデヴィヒさんがいる!?うわぁ懐かしいな。
あ、箒さんもいるね。束先輩のため適当に数枚撮っとこう……サングラスにカメラがついてるとかミッションインポッシボーとか迷探偵コナミくんに出てきそうな道具だ。

そうして無事ミッションクリアしたあと帰ろうとしたのだが。

「おっ、あれは……オータムさん、オータムさんじゃないか!おーい!」
「あっ!?」
「ん……オータム?巻紙礼子さんじゃ?」

男子生徒と話しているオータムさんを見つけた。この前束先輩に蹴られた腹は大丈夫であろうか?

「ああ、何ともないぞ。それよりタコス生産機はどうなった?」
「束先輩今マドッチのISつくってるんだけどその後にでもつくりそうだよ」
「そうか楽しみだな……へへ、タコス」

とんだタコスジャンキーである。それより何をしてるのだろうか?

「いやスコールが何だっけ……百式?を盗ってこいって言われて」
「へー……金色のロボ?」
「なっ!?あんた白式を奪いに来たのか!?」
「やべっ、バレた!?」

当たり前である、持ち主が目の前にいるのに盗みに来ましたっていって気付かないやつはいない。
――そう他人事の用に思っていたのだが

「一夏くんその女から離れて!亡国機業よ!あっ隣の男の子は捕まえて!」
「どっちですか!?」

ついに水色の髪をした不良生徒会長がやってきた。無茶苦茶いっているなぁ。オータムさんの隣にいるおれをオータムさんから離れて捕まえろとは……

「あっこっちもヤバい、オータムさん逃げよう!」
「逃がさないわよ。来なさいミステリアス・レディ!」
「行くぞ!白し……!」
「ちぃ!来いアラく……!」

させるかぁ!くらえ、タバえもん秘密ツール……

「ISゲットだぜ!」
「え?」
「え?」
「え?」

――途端にミステリアス・レディが解除されモンスター球へと入っていった。
ポケットモンスター球(IS用ver)!!前に束先輩に言ったのを覚えていてつくってみてくれたようだ。剥離剤リムーバーといったものを弄ってつくったらしいが剥離剤がなにかわからない。ただ今はそんな素敵なタバえもんに感謝!

「なっ……!ミステリアス・レディが!?一夏くん取り戻して!!」
「はいっ!行くぞ!白し」
「そぉぉぉいっ!」
「ちょっ!?」
「え!?」

だから、させるかぁ!ミステリアス・レディが入ったモンスター球を全力で明後日の方へぶん投げた。

「さあオータムさん!今のうちに逃げましょう!」
「お、おう!IS展開しなくてよかったぜ……」

何処かへ飛んでいったモンスター球を追いかけていく男子生徒とたっちゃん。

そしてISを解除して全力で逃亡するオータムさんとおれ。
久々に逃げ続ける一日だった……今度があれば見つからないよう行動する!絶対にだッ!




▽▽▽▽




「束先輩はおれに恨みがあるんですね」
「え?どうしたの帰ってきて早々に」
「IS学園に行かせるとは……あそこ一回拐われて連れてかれたとこでしたよ。しかも水色の髪をした宇宙人みたいな生徒会長に追いかけられたり大変でした」
「いや、拐われて連れてかれたわけじゃないんだけど……まあ招待状はごめんよ、そこまで確認しないだろうとタカくくっちゃってた、それにいざというときにはかーくんが逃げれるようにしてたから!まあ次は皆でいこうか!」
「次!?てか皆で行くと余計に追われますよ!」
「大丈夫!学園でやるイベントじゃないから!」

せめて多少変装してくださいよ。えー……まあバレないようにするよ、そういやかーくんはバレなかった?などとなし崩し的にまたIS学園に行くことへとなった。
しかし変装くらいしてくれないと困る、世間では束先輩有名みたいだし。有名じゃなくても目立つ格好してるし。
因みにいざというときの手段は学園の外の海に無人機を置いてたそうな、ありがたいけど束先輩がISの使い方が荒い。


「束様、どこかへお出掛けになるんですか?」
「おー、くーちゃん。今度皆でお出掛けしよう!学園祭はかーくんが一人で行っちゃったし次にあるイベントにでも行こう!」
「ちょっと待て!行きたくて行ったんじゃなくて束先輩がいかせたんでしょーが!それも妹を盗撮するために!」
「束様……いえ、例えそれが世間から侮蔑の目で見られる行為であったとしてもし束様がそれを行っていたとしても私は束様を信頼してますし信じてます」
「ぐっ!?……ごめんなさい、これからはなるべくしません!」
「なるべくなんですか……」
「まあ束様ですから仕方ないですよ」
「くーちゃんどういう意味!?」

そのままの意味だと思う。そのうち懲りずにまたやりそうだし。



――しかしその後くーちゃんも皆でお出掛けしたがり結局イベントへと行くことになったが今度は無事行って帰りたいものである。 
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