| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

タケミカズチ、抜錨します。

作者:沙羅双樹
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

万能潜水艦ノーチラス、本日より○○○鎮守府に着任します!

 
前書き
本日2010時をもちまして、私沙羅双樹は艦これデビュー。新人提督となりました!(笑) 

 


【視点:タケミカズチ】



前話のあらすじ。ガンダムシリーズ艦船ではなく、庵野監督作品シリーズ艦船であるノーチラスが発掘棲艦から艦娘となって、私が旗艦を務める第8機動艦隊の仲間に加わった。

ノーチラスが登場したということは、ガーフィッシュとかも存在するのだろうか?衝角持ちの潜水艦型深海棲艦とか、並の潜水艦娘は格闘能力を持ってないから、かなり面倒臭い相手になりそうで今から気が滅入る。

あと、ネオアトランティス製空中戦艦も存在しているのだろうか?一応、飛行能力を持っているとはいえ、戦艦であることは間違いないみたいだし。

……味方なら心強いけど、敵側で現れそうな気がしてならない。名付けるなら飛行棲姫といった所だろうか?第二次大戦期に製造された艦船の艦娘なんて、殲滅爆弾を1発喰らっただけで轟沈しそう。

そういう私も現状はビーム兵装が搭載されていないから、電磁バリアを突破できそうにないし、スーパーキャッチ光線砲と原子振動砲、超音波砲のコンボを使われたら轟沈する自信がある。

他にも、同じ庵野監督作品でエヴァに登場した艦船が登場する可能性も考えられる。オーバー・ザ・レインボーとかならまだ相手にできるけど、AAAヴンターが敵として出てきたら洒落にならない。

ナディアに登場する衛星都市レッドノアとかに登場されてもヤバいけど、あれはまだノーチラスの上位存在である発掘棲姫程度の存在で済む。

けど、AAAヴンターは違う。主機に使徒と同一存在であるエヴァ――しかも、初号機を使っている時点で神造棲姫と言っても過言ではない存在。

【A.T.フィールド】とかどうやっても現状の装備で突破できる気がしない。可能性があるとしたら、スタービルドストライクのディスチャージ・ライフルモードによるフルバーストくらい?でも、それでも僅かばかりの可能性があるだけだし。

あとは、ナディアに登場した重力子爆弾やゲームに登場した縮退弾が効くかな?けど、相手がAAAヴンターなら艦載機としてエヴァ改2号機や8号機がいそうだし、どっちにしてもヤバさは変わらない。

能力を100%発揮できる第四世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦ヱクセリオンが全速特攻で突っ込めば、【A.T.フィールド】を一点突破できるかもしれないけど。

……取り敢えず、存在が確認されている訳でも無い相手のことを考え続けるなんて、意味のないことよね。可能性として頭の隅にでも置いておいて、せめて艦船用ビーム兵器を開発できる様にこれからも開発を頑張るしかないか。

あっ!言い忘れていましたけど、私達は既に棲地を制圧し終えて、鎮守府に戻って来ていたりします。

ノーチラスがドロップして間もなく、足柄さん達第8機動艦隊の面々がやって来て、ノーチラスを紹介して第8機動艦隊に加えたんです。

で、第3水雷戦隊の子達を第2支援艦隊の援護に、私達第8機動艦隊は第1機動艦隊の援護に向かったんですが、私達が到着した時には既に海戦は終了していました。

私が言うのも何ですが、到着した海上は深海棲艦の残骸が大量に浮いていて、文字通り死海になっていましたね。

殆どの艦娘は私と艦隊を組んだことがあるので、動揺したりすることも無かったけど、第3水雷戦隊の駆逐艦の子達―――特に吹雪ちゃんと艦娘になりたてのノーチラスは引いていた様な気がする。

まぁ、敵艦隊規模はノーチラスを除いて8個艦隊はあったし、内1個艦隊が撤退したと考えても7個艦隊分の残骸が海に浮いている光景を初めて目の当たりにしたら、引くのも仕方ない気がする。

と、そんな説明をしている間に庁舎の提督室に着いたみたい。実はノーチラスを提督室に案内している最中だったの。私は提督室の扉をノックしてから、口を開く。


「提督、今回の海戦で誕生した艦娘を連れてきました」
「タケミカズチか。入りたまえ」
「失礼します」


扉越しで入室の許可を得た私は扉を開けた後に一礼し、ノーチラスと一緒に入室した。ノーチラスの性格はエレクトラがベースとなっているのだろうか?提督室に入る時も、私と同じ様に提督に向かって一礼し、特に緊張した様子も無かった。


「提督。この娘が今回の海戦で生まれた潜水艦娘の―――」
「お初にお目にかかります。私は第二世代型惑星間航行用亜光速宇宙船ヱルトリウム級改修型万能潜水艦ノーチラスと言います。以後、お見知りおきを」
「…………タケミカズチ」
「はい、何でしょうか?」
「今、彼女の口から宇宙船という単語が聞こえたのだが、聞き間違いだろうか?」
「いいえ。聞き間違いではありませんよ。正確には元宇宙船というべきでしょうか?」
「君は彼女の発言を疑問に思わないのか?」
「私が艦船だった時にいた世界では宇宙船なんて珍しくもありませんでしたし。まぁ、彼女が存在した時代は1880年代後半とかなり昔の様ですが」
「そういえば、君は西暦で換算すると西暦2200年以上先の未来で生まれた艦娘だったな。だが、今聞き捨てならない単語がまた聞こえたぞ。
西暦1880年代に存在していた?その時代に宇宙へと出られる艦船が存在したという話は、他の艦娘からも聞いたことが無いのだが?」
「それは彼女が艦船としてはかなり特殊な存在だからです」


私はそう言って一旦提督の質問を打ち切ると、ノーチラスの代わりに彼女が製造された経緯を簡単に説明することにした。


「彼女は地球へと植民してきた外宇宙人類――地球人にはアトランティス人と呼ばれている古代人類によって製造された惑星間航行用の宇宙船だったんです。
ただ、彼女自身は艦船として活躍できる様になったのは1880年代に入ってからで、船体の一部が破損していたこともあって宇宙船としての機能が失われていたみたいですね。
ですが、それでもその船体は宇宙空間での航宙を可能とする頑強な装甲でできています。故に1880年代に僅かに生き残っていた古代アトランティス人の末裔と地球人類が当時の技術で潜水艦として修復し、その結果誕生したのが彼女という訳です」
「………その、なんだ。古代アトランティス人が宇宙人だったという事実にも驚いたが、それ以上にタケミカズチ――君が彼女のことについてそこまで知っているという事実に私は驚いている」
「私もです。タケミカズチさんはなんで私や古代アトランティス人についてそんなに詳しいんですか?」
「それは………」
「「それは?」」
「女の秘密です」


私がそう告げると、提督は座っている椅子からずり落ちそうになり、私の隣にいたノーチラスはギャグ漫画の様にずっこけそうになりました。

あと、提督机のすぐ横にある秘書艦机では、長門秘書艦が頭を机に打ち付けています。っていうか、長門秘書艦いたんですね。


「おい。今、失礼なことを考えなかったか?」
「何のことですか?私には長門秘書艦の言っている意味が分かりません」


………このビッグ7、ニュータイプやスーパーコーディネーターとでも言いたいんでしょうか?考えていることを察知しないでほしいです。そういうのは次元覇王流の専売特許なんですから。


「まぁ、いい。そんなことより、タケミカズチ。その秘密というのはどうしても話せないのか」
「女性の秘密を暴こうなんて無粋にも程がありますよ、長門秘書艦。それに秘密は女性の魅力を引き立てるんです」
「茶化す様な誤魔化し方は止めろ。………私を含めた艦娘だけでなく、提督にも言えないのか?」
「そうですね。簡潔に述べるなら、この世界で生を受けた際の恩恵と言ったものかもしれませんね。存在そのものが一般的に知られていない、私自身会ったことも無い艦船の情報が何故か私の頭の中にあるんですよ。
その艦船がこの世界に艦娘や深海棲艦として存在しているか、また今後出現しうるのかは分かりませんし、与えられた情報量そのものが多過ぎて、直接出会うまでは思い出すこともできませんけど」


って、こんな明らかに嘘って分かる話を信じる訳ないか。そんなことを考えていると、長門さんと話してる間ずっと黙っていた提督が口を開いた。


「………そうか。よく話してくれたな、タケミカズチ」
「…………え?今の話、信じちゃうんですか?」
「ん?嘘なのか?」
「いえ、嘘ではありませんが……」


すみません、提督。超嘘です。というか、こんな与太話を信じるなんて提督は人が良過ぎます。まぁ、人間から艦娘に転生したって話よりまだマシな与太話ではありますが……。


「なら問題ない。タケミカズチの話はここで終わりだ。それよりもノーチラス、だったか?彼女の着任手続きを済ませよう。まずは―――」
「履歴書の提出ですね。帰港した時、船渠で大淀さんから書類を頂いたので、そのまま船渠で書いて貰いました。これです」
「そういえば、新しい艦娘を保護した報告を受けた大淀が、休憩のついでに履歴書類を船渠まで持って行くと言っていたな。……うむ。書類一式、確かに受け取った。配属に関しては―――」
「提督。彼女は私の艦隊に配属して頂けませんか?」
「第8機動艦隊にか?確かに、この履歴書に記載されている最大船速を考えると、タケミカズチと組ませるのが一番か。……よし!では、万能潜水艦ノーチラス」
「はい!」
「本日を以って貴艦を当鎮守府第8機動艦隊の所属とする!……ようこそ、○○○鎮守府へ」
「万能潜水艦ノーチラス、本日より○○○鎮守府に着任します!これからもよろしくお願いします、提督」


席を立ち、私達の前まで移動してきた提督が手を差し出してくると、ノーチラスはその手を取って握手しながらそう返答した。


 
 

 
後書き
そんな訳でノーチラス、○○○鎮守府に所属しました。しかも、タケミカズチと同じ第8機動艦隊。

これで第8機動艦隊の固定艦娘枠が1つ埋まった訳ですが、それでもまだ枠が4つあります。さて、残りを誰で埋めようかな?

それにしても、自分で書いていてなんですが、AAAヴンターが深海棲艦として出てきたらマジでヤバいですよね。(笑)皆さんならどうやって対応しますか?(笑) 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧