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剣聖龍使いの神皇帝

作者:黒鐡
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第1巻
  早朝鍛錬日課×学園生活二日目実技場

零家の朝は亜鐘学園の男女の寮よりも早く起きるのが、日課となっている零達也=織斑一真=灰村諸葉は起き出そうとして目を開けると何かが重いなと感じたら納得した。沙紀と結衣が両手に花の状態で寝ていた事だ。ここでの決まりとして、毎夜二人で添い寝をする事となっている。今週から結衣と沙紀だった。二人を起こしてから、俺ら三人は顔を洗い、鍛錬着に着替える。ここは蒼い翼本社よりも離れているが、大豪邸で地下付きで地下には天井がとても高いように設計されている。

「さてと、出てこい皆!」

召喚したのは、龍化のドライグ、サマエル、ティア、グレンデル、ダハーカでヒト化はクロウとラードゥンだった。俺らは基本的なトレーニングをしてから、対異端者戦に備えて過去に倒した異端者を形にしてから一刀両断させた。聖剣エクスカリバーでの一刀両断は、例えデカくて体が硬くともエクスカリバーに斬れない物体はないに等しいからだ。

『ドライグ、オレと久々に模擬戦しないか?』

『おうよ!俺も久々にお前と戦いたいぜ』

「余り無茶するなよ?ここはお前らが本気になると崩れるんだからな」

そう言ってから天井高い場所で、模擬戦を始めたドライグとグレンデルだったけど、俺達は滝に打たれていた。クロウやラードゥンやこの家に住んでいる者達もだったが、毎日やっているのは俺らぐらいだろう。終盤はクロウと徒手空拳で、模擬戦をしていた。目的は白鉄や黒魔相手でも使えるような技を試す事、俺は白鉄・黒魔でもないからなのか、光技や闇術も使わないイレギュラー。

「クロウには疑似通力を纏わせて、俺の技が効くか手伝ってくれないか?」

「無論だ。一真の・・・・じゃなかった諸葉の技がこの世でも使えるかどうかだろ?だったらやってくれ」

そう言ってから、クロウに疑似通力を纏わせた状態となった。プラーナとも言うが、金剛通で体を硬化させる事となった。そして俺は素手での格闘戦をしてから、三連衝撃拳をクロウの腹に喰らわせた。そしたらちゃんと効いた様子だったので、クロウに回復させてから色々と試してみた。もうそろそろ通学の時間になりそうだったので、ドラゴン達は俺の中に戻ってからシャワーを浴びに地上に戻った。浴びた後に制服を量子変換機で着替えた後に、朝食をした。沙紀も一緒であるが、今回は運転手は必要無いので沙紀が運転をする事となる。黒塗りの車に向かってから空間切断により、零家周辺一帯から亜鐘学園付近に到着した。学園自体が山の頂上にあるため、山の麓付近に車を停めておく。

「あ、諸葉おはようー!」

「おはようサツキ。ここで待っていたのか?」

「うん。沙紀さんから聞いたんだけど、車を置く場所がここだと教えてくれたのよ」

あー、なるほどな。この場所に置く事が、降りる場所だと教えたようだ。じゃないとここにサツキがいる訳がないが、静乃はいないようだな。そんで歩きながらであったが、前世でのフラガについてを考えていたようだ。俺は覚えているが、フラガは別に『正義のために戦う』とか『世界を護る』とか、そんな事を言わない人だったと聞いた。独りで危険な戦場に行って、傷付きながらも勝ち続ける。結果としては、正義も世界も護られる・・・・そういう人だったと。

「まあ俺は二つも持っているが、未だに曖昧過ぎてだけど、前世での俺は戦うのが楽しいからだと思うな。現世の俺は戦闘狂だと言われている。それでもお前は一緒に戦ってくれるか?」

「うん!例え血が繋がっていなくとも、私は諸葉の妹であるのは変わらないわ!」

そう言ってくれるのは助かるが、俺はサツキや静乃が使う力とは別の力を持っているという事は知らされていない。二日目にして本格的な授業が始まる。午前中は座学にて《救世主(セイヴァー)》としての知識面を養う授業だけでなく、普通高みたいな通常科目も習うが俺には必要ない科目だ。頭脳は熟しているのだが、白騎士機関に全員入れる訳がないので生徒の意思次第で大学進学可能の配慮だ。特殊=秘密であっても、亜鐘学園がただの学校という精神を忘れないようにするため、更に英語は白騎士機関の公用語なので普通校よりレベルが違う。一方ソレスタルビーイングや蒼い翼では公用語は日本語で、英語はアメリカ支社や他の支社に行く時に通訳として連れて行くため、得意分野の部下を使っている。

お昼休みを終えてから、いよいよ実技の授業となる。『アンセスタルアーツ(源祖の業)』を学ぶための修練=授業が始まるが、俺や沙紀は関係ない科目であるが一応聞いておくつもりだ。白騎士機関の事務所狙いでも、最低限基礎は出来ておかなくてはいけない訳で他の皆もやる気十分で臨んでいた。一年生全員が第一武道館に集合する。円形の建物で中はすり鉢状となっていて、底に当たる場所に広々とした『実技場(アリーナー)』があり、その周りを見学席が囲んでいた。アリーナーと見学席の境界は高い段差となり、壁とした機能を果たす。

「これはこれで広いな」

「まあまあの大きさよね、これならあたし達兄妹のスケールでも大暴れ出来るって訳ね。安心したわ」

「同じものがあと二つあるわ」

「それについても知っている、蒼い翼から出資しているからな。アイツから良く聞かせられている」

俺はサツキと静乃と一歩後ろにいる沙紀と共にワイワイ言いながら、両開きの扉を開けて入館する。見学席の下を貫くアリーナー直通の通路がある。

「お・・・・」

一歩踏み入った途端に、何らかの結界に入った感じがした。ちなみに通路はベルトコンベアのように進んでいるので、俺らは自動エスカレーターの上にいる。

「なな、な、何今の・・・・?」

サツキは今のが何なのかが分からずに少しパニックになっていたのか、気味悪そうに自分の体を抱く。

「武道館の中は特別な《アンセスタルアーツ(源祖の業)》によって異空間になっているの。簡単に言えば『夢の世界』ね。その境界線をまたいで、嵐城さんは『酔った』のよ」

静乃の解説により、俺と沙紀は納得したがサツキだけはますます気味悪そうになっていた。

「な、何で異空間に何かなってんのよ?」

「仮にこの中で大怪我をしたとしても、外に出れば無事元通りになるという事だぞ。サツキ、中なら大暴れ出来ると言う事だ」

「ああそういう事・・・・って何で兄様も知っているの?」

「お忘れですか?諸葉様は蒼い翼と強い繋がりを持っているとの事を」

学校にこういう大きな施設を作ったのは、この学園創設した時に設営したもんだ。普通なら『この先から異世界で』と言ったらぶっ飛んでいると言うだろうが、この学校では普通の事だ。ちなみに俺と沙紀の服装はサツキと静乃とは大違いな服装をしている。沙紀は変わらないが、俺は真っ黒の戦闘服を着ている。これについては後程答えると二人には言ってある。アリーナーに入ると、既に四クラスの担任が来ていて、生徒は各クラスごとに固まっていた。チャイムが鳴ると俺ら一年一組は田中教師の元に集まる。列を作り、体育座りはせずに皆は思い思いの場所に立ったり座ったりしていて、田中教師の講義を聞く。俺、サツキ、静乃は三人一緒になって床に腰かけるが服装で目立つが、気にしない方向にして沙紀も後方に立っている。ちなみに一人遠巻きに座っている大柄の男子を見つけたが、アイツが俺の相手かと思った。 
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