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ハイスクールDxD  ~最強の兵士~

作者:みやとし
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旧校舎のディアボロス
一章
  第八話  みんな救います

~sid悟志~

俺たちはフリードを吹っ飛ばすし、祭壇から地下の祭儀場に向かった。
そこにはたくさんの神父たちが居た。そして十字架に張り付けられたアーシアも。
そして、前にもあった魂の波動もあった。

「やはり、お前が今回の諸悪の根源か天野夕麻ちゃん。いいや、堕天使レイナーレ‼」
「へえ~、本当に生きてたんだ、生き恥をさらして悪魔に転生するなんてね。というか何その神器?ただの龍の手(トゥワイス・クリティカル)じゃない」

そいう言ってレイナーレは笑った。

「レイナーレ、取り敢えず今回のことは俺は水に流してやる。だからアーシアを話してこの土地から立ち去れ」
「はあ?下級悪魔風情が何様のつもりよ。まあ良いわ、儀式が終わるまでじっとしててねサトシ君」

レイナーレはアーシアに向き直り儀式を続行した。アーシア本人は苦しそうに呻き声をあげた。

「アーシア!もう少し頑張れよ、今すぐ助けてやるからな!木場、小猫ちゃん‼」
「うん!(はい!)」
「悪魔如きに儀式の邪魔はさせん‼」

100近くの神父と俺らの戦闘が始まった。

「どけけけえええ!雑魚共ももおおお!」

俺は、神父たちを殴りまくりある程度道を開けると天井に飛び、レイナーレに一直線に向かって行った。

「邪魔をするなと言ったはずよ‼」

レイナーレは光の槍を俺に向かって投降した。
だが俺はそれを弾いた。

「俺にはもう光の槍は通じないんだよよよおおぉぉぉ‼」
「っ!」

そのままレイナーレに突っ込むはずだったが、何人かの神父どもに阻まれ後ろに下がることになった。
すると、アーシアのうめき声が悲鳴に変わり、さらに辛そうになった。

「アーシアアアアアァァァ‼‼」

だが、俺の声も虚しくアーシアの神器(セイクリッド・ギア)が抜かれてしまった。

「フフフあははは!ようやく手に入れたわ聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)これで私は誰にも馬鹿にされない、あの子も助かる…この嗜好の力があればあいつらに復讐することが出来る!」
「ふざけるなななあああぁぁぁ‼」

俺がまたレイナーレの下へ向かおうとすると木場と小猫ちゃんが道を開けてくれた。

「二人とも…サンキュ―!」

俺はアーシアの名前を叫びアーシアの下へ向かった。
アーシアの下へ向かうと、アーシアはぐったりと生気を失ったような青白い顔をしていた。

「ここまで来たご褒美よ」

レイナーレはそう言って十字架からアーシアを離してくれた。

「アーシア、大丈夫か?」
「サトシさん…?」
「約束通り迎えに来たぞ、絶対に助けてやるからな」
「その子にはもう用済みだからあなたに挙げるわ」
「てめえ、今ならまだ一発殴るだけで許してやる。アーシアの神器(セイクリッド・ギア)を返しやがれ!」

俺はレイナーレを睨みながらそう言った。だが、レイナーレは笑っていた。

「だからあんたは何様のつもりよ。でもまあ安心しなさい、二人仲良く殺してあげるから」
「サトシ君、ここじゃあ不利だ!一旦下がろう‼」
「そうだな、Blowup(ブロウアップ)転移(トランジション)leg(レッグ)…」

レイナーレは光の槍を掲げ俺を刺そうとした。だが、俺は魂解放(スピリット)を足に溜め、アーシアを抱え出入り口まで一直線に掛けた。

「木場‼小猫ちゃん‼速く‼」
「先に言ってくれ悟志君、僕たちが殿(しんがり)を務める!」
「速く行って下さいサトシ先輩」
「二人とも…分かった、死ぬんじゃないぞお前ら‼」

俺は後のことは二人に任せ祭儀場を後にした。二人が死なないと信じて……


     ◇――――――――――◇


地上に上がると俺はアーシアを椅子に寝かした。

「イグニ‼早くアーシアの解析(スキャン)を!この子は死なせちゃいけない!」
『了解ですマスター』
「アーシア、もう少し待ってろよ、すぐに助けてやるからな」

そう言うとアーシアはただにっこりと笑った。
そしてイグニの解析はすぐに終わった。

『マスター解析終了しました。解析結果はアーシアさんの蘇生は不可能です』

イグニからの報告は最悪なものだった。

「おい駄石、てめえいい加減なことを言うなよ…俺の力でアーシアが助けられないわけがないだろうが!あんまり出鱈目なこと言ってるとぶっ壊すぞ!」

俺は激昂しイグニを握り締めた。だがイグニは淡々と話した。

『アーシアさんから(スピリット)がほとんど感じられません。アーシアさんが持っていた神器(セイクリッドギア)聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)(スピリット)と約8割がた同化していたと思います。つまり、マスターが持っている魔章石(ましょうせき)と神器はほとんど同じものと考えられつまり…』
聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)をあいつから取り戻してアーシアに移植する!」
『ですが、そう簡単なことではありません。もしアーシアさん自身が間に合わなかったらもう私たちの力では…』

そう、俺の力なら何でもできる。それがたとえ死んだ者だとしても…けれどもそれにはいくつかのルールがある。
ルールその1、死者自身の魂が無事だということ。
ルールその2、死者の魂がまだこの世に漂っていること。
ルールその3、死者の魂自体にまだ寿命(魔力)が残っていることなど…
だがアーシアはそのすべてが絶望的であった。
このルールが満たせなければ俺は誰も蘇らせる事は出来ない。

「サトシ…さん…」
「アーシア!喋らなくて良いから後のことは俺に任せてゆっくり寝てろ」

だがアーシアは喋るのを止めなかった。

「私、悟志さんがお友達で良かったです…遊んだりはできませんでしたがそれでも私は…」
「何言ってるんだよ、これからいっぱいいろんなとこ行っていろんな物食べよう。遊園地に動物園、カラオケにボーリング…他には、そうだ俺の家族も紹介しなくちゃな。少し変わったやつだがアーシアとならすぐに仲良くなれるよ。それに俺のダチも紹介しなくちゃな、松田に元浜こいつらかなりの変態野郎だけどアーシアと仲良くしてくれるだろうし、それに匙にも紹介して学校の案内もさせなくちゃな、そんでもってみんなでワイワイ騒ごうぜ馬鹿みたいにさ…だから…だから…」
「サトシさんと同じ学校に行けたらどんなに…」
「行こう、いや行くんだよ…俺から部長もしくは生徒会長に進言してやるからさ…だからもう喋らないでくれ…」

アーシアは俺の頬にそっと手を添えてくれた。

「私のために泣いてくれるんですか?私それだけで…ありがとう…」

アーシアはその一言を残し手がばたりと俺の頬から離れた。
アーシアは涙を流しながら嬉しそうな顔で言った。そしてアーシアの肉体から魂が完全に向けていくのが分かった。これではもう俺の力ではどうする事も出来ない。
だけどそれを認めたくなくて、でも認めるしかなくて、俺はそんな矛盾をずっと思い泣いた。泣くしかなかった。そして恨むしかなかった自らの不甲斐無さを、自らの傲慢さを…

「なんでだよ…なんで俺はいつもこうなるんだよ!いつもいつも俺は大事な人を失う…どんなに力をつけて強くなっても、どんなに知識をつけても、どんなにメンタルを鍛えても…こんなことにならないために力を手に入れたのに…これじゃあ意味がねえだろうが!なあこの世界の神様よ居るんだろ?居るなら返事くらいしろよ!この子はなぜ死ななきゃならなかった?なぜこの子がこんな目に合わなきゃならなかった!俺の所為か?俺がこんな力を持ってるからか?…俺の手がこんなにも血で汚れてるからいけないのか…俺みたいなのが友達になったのがいけないのか?どうなんだよ答えてくれよ!」
「悪魔が教会で懺悔とか止めてよね」
「レイナーレ!」

〜sidout〜

アーシアを寝かせた椅子の隣にはいつの間にかレイナーレが座っていた。
そして悟志に左腕を見せてきた。

「ねえこれ見てえさっきここに来る途中であの剣士の子にやられちゃったの~でも」

そういうとレイナーレは右手をかざすと左腕の傷が治っていった。

「素敵でしょ、どんな傷でも治ってしまう。神の加護を失った私たち堕天使にとって最高の贈り物だわ。これで私の堕天使としての地位も盤石、ああ、偉大なるアザゼル様シェムハザ様の力になれる」
「知ったことかよ」

余韻に浸っているレイナーレを悟志はバッサリ切った。

「てめえの仕事はもう終わったんだろ。だったらさっさと帰ってくれ」

悟志は何の感情もなくそう言った。

「それは無理ね、あなたたちはここでも私の行動を見てしまった。なら証拠は処分しなきゃならないでしょ」
「そうか、ならもう何も言わないだから死ね。イグニ、闇色(あんしょく)七方陣セット」
「はい、闇色七方陣set」

悟志の足元には前回よりも大きく禍々しい黒い七方陣が浮かび上がってきた。

「闇より深き深淵の時
 世界は、絶望に包まれる
 満たせ 満たせ
 我はこの世すべての悪となる者なり
 我はこの世すべての善を喰らう者なり
 我が願いのため今、我が目の前に居る敵を滅ぼせ!
 顕現し我に纏え!
 絶望と憤怒の象徴
 闇の化身 神魔魔装(しんままそう)マハー・カーラ!」

悟志は黒く禍々しい鎧を纏っていた。だが左手には未覚醒の赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を装着されていたが、鎧の黒いオーラとは違い籠手からは赤いオーラが噴出されていた。

「これは、俺の怒りの象徴だ。お前への怒り?違う。こんな運命を与えた神に?違う。この世界に?違う!この怒りは俺自身への怒りだ!俺自身の傲慢さに、俺自身の非力さに!だからまずはそのけじめとしてレイナーレ、貴様を殺す!」
「explosion SaaS」

すると、悟志はまた七方陣を足元には展開した。

「権限せよ、闇の魔剣カーラの深淵の剣(カーラーベルサイカ)!」
「Boost」

悟志は素早く斬りにかかった。
レイナーレはギリギリで避けた、様に見えただけだった。胴と腕に数カ所切り傷が出来ていた。
レイナーレは直ぐに聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)て傷を治した。

「何なのよあんたのその神器は⁉︎二つも神器を持ってるなんてありえない!それもたかが人間に何て…あり得るわけがない‼︎」

レイナーレは夢中で何本も光の槍を投げだ。
だがその槍は全て鎧と剣に弾かれ、吸収された。

「いいや、これは神器ではない。その昔闇の神が宿していた力だ。そしてこの鎧と剣の能力は光を吸収し、自らの力の糧にする…だけど、こんな力じゃ誰も守れなかった…だから…だからこそ我が神器に宿りし赤き龍帝の魂よ、我が願いと祈りの為、汝我に力を寄越せせせええええぇぇぇぇ!!」
「explosion」

悟志の神器から放出されていた赤いオーラが更に増し、龍の手(トゥワイス・クリティカル)から大きく変わり赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)に変わった。

「何なのよこれ…この魔力の反応中級いえ上級…それ以上?!いや…来ないで…来るな…嫌やややあああぁぁぁぁ‼‼」
「ハハハアアアァァァァ!堕ちろ糞天使しししいいいぃぃい!」

悟志はレイナーレに斬り込みレイナーレの両手の中指を斬り落とし、身体の数カ所から鮮血が飛んだ。

「取り戻したからなアーシア…」

悟志は斬り落とした指から聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)を向き取りをしっかりと握りしめた。

~sid悟志~

緊張の糸が切れると足元がふらつき鎧が解けた。するとすかさず木場が支えてくれた。

「お疲れ」
「おせえよ。というか無事だったんだな、心配して損したぜ」
「まあね、部長に言われたんだよ君の邪魔をするなってね」

後ろを振り向くと部長が居た。

「そうよ、貴方なら倒せると信じていたもの。用事が終わったからここの地下にジャンプしてきたの、そしたら優斗と小猫が大勢の神父と大立ち回りをしてるじゃない」
「部長のおかげで助かりました」
「流石、紅髪の滅殺姫(べにがみのルイン・プリンセス)っすね」

部長はそのまま歩いてレイナーレの下は向かった。

「初めまして堕天使レイナーレ。私はリアス・グレモリー、グレモリー家次期当主よ」
「グレモリー家の娘か‼」
「どうぞお見知り置きを、短い間でしょうけど。それから」

そう言って部長は三枚の黒い羽根を手から出した。

「訪ねて来た貴女のお友達は私が消し飛ばしておいたわ」

多分今頃その三人のお友達の羽は朱乃さんが片付けてんだろうな…

「グレモリー家の娘がよくも…」
「前に悟志がドーナシークに襲われた時に複数の堕天使がこの町に居ることは分かってはいたけど私たちに累を起こさないのなら目を瞑ってようかと思ってたんだけど」
「部長俺なんかの為にありがとうございます」

俺が軽く頭話下げると部長は俺の神器(セイクリッド・ギア)を見て納得してくれた。

「まあそう言うことっす」
「分かったわ。レイナーレ、この子光瀬悟志の神器(セイクリッド・ギア)はただの竜の手(トゥワイス・クリティカル)ではないわ。10秒ごとに力を倍加させ一時的に魔王や神すらも超えると言われている13種の滅神具(ロンギヌス)と呼ばれている一つ、赤龍帝の籠手「ブーステッド・ギア」よ」

部長の言葉にレイナーレは何も言えなかった。ただ悔しそうに下を俯くだけだった。

「まあどんなに強力でもパワーアップには時間が掛かるから万能ではないわ。元々の力量差と相手の油断で勝てた様な物よ。消えてもらうわ堕天使さん」
「サトシ君」

その声は少し懐かしい天野夕麻の声だった。

「助けて、お願い助けてサトシ君。あんなこと言っちゃたけど堕天使としての役目の為に仕方がなかったの。それに、コカビエルに家族も人質に取られてそれでそれで…」
「まずは元の姿に戻れ、話はそれからだ」

俺がそう言うと天野夕麻の姿からレイナーレの姿に戻った。

「部長お願いが一つあります」
「何かしら」
「こいつを許す許さないは俺たちでは決められません。俺はこいつに騙されましたが、俺は殺されるのが分かっててこいつと付き合っていました。ですから今回の一番の被害者、アーシアに決めさせたいんです」
「でも、当の本人は亡くなってるのよ。どうするつもり」
「その通りです。ですからお願いします悪魔の駒(イーヴィル・ピース)でアーシアを転生してください。今の俺の技術では現在のアーシアの魂の状態では蘇生は出来ません。だから、お願いします」

俺は部長に土下座をして頼んだ。俺は神様だから贔屓は出来ない。でも、あの子は死んではならない人間だ、この世界のためにも。だからこれは贔屓ではない。

「仕方ないわね。下僕にここまで頼まれたら断るわけにもいかないわ。それに私も彼女の力には興味があるもの」
「部長ありがとうございます」
「でも、あの堕天使さんはどうするの?」
「はい、取り敢えずいろいろ聞きたいことがあるので尋問のために少し抑止力でも懸け様かと。悪いけど小猫ちゃんレイナーレが動かないように羽交い絞めにしといて」
「わ、分かりました」

小猫ちゃんは俺の指示通りレイナーレの後ろから腕を回し掴んでおいてくれた。
俺はその間に注射器と受け皿、そして文字が書かれた三つの石を用意した。俺は自分の腕から注射器で適量抜き取り受け皿に移し、レイナーレの肌に印を書いた。

「血と骨と網 袋と管と皮
 一の一 二の一 混濁の糸
 正を実 反を虚 合を観に
 強印 死痛の隷属!」

俺は詠唱しながら残りの血を半円状にゆっくりと垂らし、詠唱が終わると同時に印に手を当てた。するとレイナーレと俺の足もとには魔方陣が浮かび、印から体全体に管の様な線が浮かび魔方陣が消えると線は消えた。

「サトシ今のは一体?」
「部長、俺を叩いてみて下さい」
「え?え、ええ分かったわ」

パチン!
「「痛て(痛い)」」

そう言って部長は遠慮せずに俺を叩いてくれた。そしてレイナーレも痛がった、それを見てみんな驚いた。それから俺はレイナーレの顔や鼻、耳などを抓ったり叩いたりした。

「とまあこんな感じで痛覚共有ただし一方的だけどな。主人(マスター)つまり俺が肉体に受けた痛みを使い魔(サーヴァント)つまりレイナーレにそのまま伝え、主人(マスター)が死ねば使い魔(サーヴァント)も死ぬ。シンプルでそれ故に強固な呪いだ。その名も死痛の隷属の呪い、まあ俺の場合どんなに俺を殺してもすぐに生き返るから結局死ぬのは使い魔(サーヴァント)だけだから±0ってわけだ」
「サトシそれって」
「はい、みんなが研究しているオカルトと呼ばれるジャンルの魔法です。こいつのことは俺に任せて下さい、ちゃんと聞くことは聞いておくんで」
「分かったわ、好きにしなさい。それじゃあこっちも始めましょうか」

アーシアを床に寝かせ、アーシアの指に聖母の微笑み(トワイライト・ヒーリング)を嵌めた。

「あ、そう言えば忘れてた。レイナーレ両手出せ」
「は、はい…」

レイナーレは大人しく指を出してくれた。こうしていれば少しは可愛いんだがな……

回復(リーション)

俺は斬り落とした指を当てレイナーレの指を元に戻した。ついでに体中の傷も治しておいた。

「ま、俺の奴隷になるんだからな特別だ。そこでじっとしてろよ」

俺はそう言って部長の下へ戻った。

部長の下に戻ると、アーシアの体の上にチェスの僧侶(ビショップ)の駒が置いてあった。

「部長この駒僧侶(ビショップ)の駒っすよね」
「うふふ、その通りですわサトシ君」

いつの間にか朱乃さんも戻っていた。

僧侶(ビショップ)の力は味方の悪魔のサポート。この子の回復能力は僧侶(ビショップ)として使えるわ」
「分かりました。お願いします」

こうしてアーシアの転生悪魔の儀式が始まった。

「我、リアス・グレモリーの名において命ず。
 汝、アーシア・アルジェントよ
 今再びこの地に魂を帰還せしも
 我が、下僕悪魔となれ
 汝、我が相互にして新たな生に歓喜せよ」

僧侶(ビショップ)の駒がスーウっとアーシアの体に溶け込んでいった。
そしてドクンという心臓が動き出す音が聞こえた。(多分俺だけに)するとアーシアが目を覚まし起き上がった。

「部長…」
「私は貴方が頼み込んだ精神と彼女の悪魔すら回復させる力が欲しかっただけ。あとは貴方が守ってあげなさい。人生の先輩として、先輩悪魔として」
「サトシさん、私…」

俺はアーシアを抱きしめた。嬉しく涙しながら抱きしめた。

「後で全部説明してやるから、だから一緒に帰ろうアーシア」

こうして俺の、俺たちの長い夜が終わり、そして俺に新しい後輩が出来ました。 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか?面白かったら幸いです。

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