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ひねくれヒーロー

作者:無花果
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大切なことは


自分にとって大切なことは、他人が自分のことをどう考えているかということではなく、
自分が彼らのことをどう考えているかということだ。
—ブリヤン—


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大切なことは







◇◆◇シナイ◇◆◇





角都が元滝隠れの忍だということは知っている

初代と戦ったことがあるのも、任務に失敗して抜け忍になったことも知っている


しかし、あの角都の面影を持つ忍と遭遇した覚えはない


「・・・ごめん、やっぱり覚えがないわ・・・」


「結構色々言われたらしいんだが・・・記憶にも残らない雑魚だったってことか・・・?」


2人して頭を抱える


「えー・・・何言ったんだろう私・・・内容聞けば思い出せるかも・・・?」


原作忘れていてもセリフは大体覚えてるからな


「そうか
 実は飲み会の時に愚痴られたんでな・・・詳しい内容は知らないんだ
 よし、今から聞いて来る」


傍らに置かれていたヒルコに乗り込み、帰り支度を始めるサソリ

あぁ、そういえばずっと本体だったな

噂の美少年の顔を拝めて眼福という奴だろうか


「おお!それじゃまた今度会ったときに内容教えてくれ!」


暁も飲み会とかするんだな

福利厚生しっかりしてるのだろうか

木の葉の飲み会は地獄だぞ!酒乱的意味で!

巻き込まれたくなければアスマの傍にいれば良いんだけど・・・それに気づくのに何年かかったことか


「あぁ
 それじゃ、気をつけて帰れよ」


ヒルコ形態になってもそもそと動き出すサソリ

私も早く帰らないと任務報告が出来ないな


「分かった! バイバイー」「バイバイ」


お互い相手の姿が見えなくなるまで手を振り、印を組んだ


カタパルトで流れる森の景色を見つめる





(・・・あれ?)(・・・んん?)





何かがおかしいと思ったけれど、お腹がすいたので食糧確保に集中して忘れた


んー?


何だったっけ



まァ良いか











◇◆◇コン◇◆◇









「・・・! ツッコミがいない・・・!」


「え、鶸茶どうしたの」


どこかでボケっ放しの気配がしたので思わず呟く

何故だろうか、なんで和やかなんだと一声かけたい

そんな気分に襲われてしまう

今はそんなこと出来やしないというのにな


現在オレは休暇を潰してサイの買い物に付き合っている


・・・いや、本当なら病室で病人の振りをしなければならないんだよ

マナー本を渡してから読書に目覚めたサイが、凄い勢いで買い物に誘ってきたから仕方なく・・・

仕方なく買い物に付き合ってやってるんだからな

コンだとバレないように仮面をつけて画材屋に来ている

ちなみに今つけている仮面はイカリが作ったトモダチマスクである

20世紀少年・・・映画まだ見てなかったな・・・


シナイちゃんにはまだお披露目していないので、しばらく装着し続けることにする

シュロは見た瞬間吹きすぎて口から蟲を飛ばした

毒蟲とばしてんじゃねーよあのバカ


「ねえ鶸茶、これなんかどうかな?」


「・・・良いんじゃない?」


正直墨汁の違いが分かりません

容器でメーカーが分かるぐらいで色の区別なんか付きません

そもそもオレに聞いて来るのが間違いだ


「それにしても驚いたよ、鶸茶が買い物に付き合ってくれるだなんて・・・!」


・・・

わざわざ”ダンゾウの前”で誘っておいてそのセリフか?

確信犯かお前

オレはダンゾウの”友達出来たんだな視線”が突き刺さって、断るに断れないほど気まずかったのによ

本当なら病院のベッドの上でイカリやシュロとお喋りしてたっていうのに・・・

ペインとシナイちゃんが巻き起こしたというボケ旋風を聞かせてもらうつもりだった


・・・天然ボケが揃うと色々おかしいことになるらしい


現在ペインは里で特別上忍として働いており、木の葉に来る経緯を知っているシナイちゃんと良く組むらしい

そしてシナイちゃん繋がりでガイ班やカカシと任務になったりするそうなんだが・・・

ペイン、シナイ、ガイ先生の天然トリオと引きづられてボケるリー先輩

そんな四人の挙動に苦労するカカシとネジ先輩、テンテン先輩・・・


生で見たい


先輩たちには失礼かもしれんが、S席チケットがあればすぐ購入して観覧したい

関わりたくないけどな



「ねえ鶸茶、組み手のときはまた森でやろうよ
 勿論、罠ありでね
 今度は引っかからないからさ
 
 そういえば鶸茶は忍術は使わないのかい?
 いや、どんな援護をすればいいか分からないからね
 傾向ぐらいは知っておかなくちゃ、任務に支障が出るだろう?
 いつも体術と罠ばっかりだから・・・あぁ、もしかして体術専門?
 ボクと組んでいるうちは良いだろうけど、体術一本だけだと組みづらくなっちゃうよ
 まぁボクが超獣戯画で援護すればいい話だけどね」


べらべらと喋り出すサイの話を八割方聞き流し、適当に相槌を打つ

辛うじて耳に残った術の援護にだけ反応しておく


「・・・そうだな
 薄墨の術があれば大丈夫だな」


そう言うと張り付いた笑顔が、少しだけ歪んだ

? 何だろう、そんなに的外れな答えを返したのだろうか


「! 
 勿論援護だけじゃなくて一緒に攻撃に回るよ
 任務にはチームワークも必要だからね!」 
 

へえ・・・根ってチームワークについても教育してるのか

任務遂行だけを考えて、チームワークは蔑ろにしてるかと思っていたんだけれど・・・


原作と根は大分違うみたいだから、こういうもん?


ダンゾウ自体ちょっと甘くなってるし、三代目と割と仲良いし・・・

綱手のことも嫌いじゃないみたいだし、和気藹々としてる

たまに三人で集まってお茶してるみたい


・・・何故かお茶菓子はオレが作らされているけれど・・・


いや、構わないんだけどな

半ば趣味みたいなもんだし


自分じゃ食べられないから、その分手間をかけたくなるんだよ

食べられないのにな

我ながら上手く出来たと思っても、それは周囲の手に渡る

凄いと褒められると、何かが満たされる気分になれる


お菓子と言えば・・・最近ハナビに餌付けしてないな

あんにゃろ、隙を見つけると攻撃してきやがるからな

こっちは一応病人なんだから気を使え

餌付け用お菓子を渡せば攻撃は止むのだけれど・・・あ、もしかして攻撃すればお菓子貰えると刷り込まれた?

ヒナタに謝っておいた方が良いだろうか


まぁ良いか

今度何を作ろうか


「・・・薄墨は、甘いもの好きか?」


背後で喋り続けるサイに聞いてみる

甘党ならわけてやるけど


「え・・・うーん・・・みたらし団子は、嫌いかな」


何か許せなくって・・・


・・・好き嫌いって許す許さないの問題なのか

あんまり、甘いものは好きじゃなさそうだな

菓子のお裾わけは止めておこう


「あ、鶸茶甘いもの食べたいの?
 じゃあそこの茶屋にでも入ろう」


違う・・・

そう言う間もなく手を引っ張られ引きずられていく


・・・純粋な力じゃ勝てない・・・


なぁ、オレマスクしてるんだけどフルフェイストモダチなんだけど


「今日はボクの奢りだよ
 折角の休日に買い物に付き合ってもらったからね!」


・・・ちょっとだけ成長してる!この子成長してるわ!

お礼も言わないような子だったのに・・・いつの間にか人は成長するんだね・・・!

でもな

折角の休日は余計だと思う


「・・・態々ダンゾウ様の前で誘われたら断れない
 仕方なく・・・そう、仕方なく買い物に付き合っているだけなんだからな」


これからは上司の前で誘っちゃダメだぞっと心をこめて言ってみる

通じたかどうかは不明だ


ずっとニコニコしてるだけなので伝わっていないような気がする


あと勝手に団子頼むな

キライとか言ってたみたらしをオレに渡すな

だからオレフルフェイスマスクなの・・・!


・・・何故だかキラキラした目で見られている


食わなきゃダメなんだろうか

でも素顔を晒さないと食えない・・・横向いて食べる?

店員にばれるな・・・




「・・・食べないの?」




いただきますよコンチクショウがぁぁっ!




口元までマスクを捲り上げて、団子を一気に口に含む

・・・買い物終わったら病院直行だな・・・




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忍者って天然が多い気がする



 
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