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転生者の珍妙な冒険

作者:yasao
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第二部 異世界奮闘編
仲間を取り戻そう
  ダイアーさん、貴方の噛ませ犬っぷりは払拭した・・・・・かな?

 
前書き
さて、以前のカゲツグ同様、ビリオンちゃんのステータスもこちらで公開。

ビリオン・レイン
身長165cm
体重59kg
ギルドランク:A-
所持金10万ペリ(約1万円)
魔法適性『特殊』
ジョブ『格闘家』『精霊使い』
スキル
・破砕拳【レベル2】
  【レベル2効果:無機物以外を破砕出来る】
・スタンド『ザ・ハンド』【初期レベルMAX】 

 
「アタシに仕置だと!? つまりお前アタシのザ・ハンドに勝てると思ってんのか!?」
俺の台詞に腹が立ったのか、プンスカと起こり始める女の子もといビリオン。
何故か後ろでザ・ハンドも地団駄踏んでるし、結構スタンドを使いこなせてるのかもな。
「アタシのザ・ハンドはメッチャ強いんだぞ!! 右手で触ったらどんな物も削っちゃうし、空気を削ったら瞬間移動も出来るんだぞ!!」
バラしていいんだろうか・・・。まぁ、俺は元々知ってるから言わなくても一緒だけど。
「らしいね、知ってるよ。だけど勝てる。」
「上等だ!! お前もこの精霊(スタンド)が使えるってお姉様達から聞いたぞ! 出せ、出して戦え!!」
「いや、大丈夫だ、心配ご無用。スタンド無しでも勝てる。」
ちょっと挑発するだけだったんだが、やっぱり気に食わんかったようだ。
頭から湯気出すような勢いでブチ切れた。
「巫山戯んなよ!!! アタシの精霊(スタンド)のこと知っててそれでも精霊(スタンド)無しで戦えるってのかよ!!」
「うん。」

「~~~~~~~~~~~ッ!!!! 分かった、アタシも精霊(スタンド)は使わねぇ! お互いに格闘で勝負だ!!」

あ、何か変な方向に進んだ。





















「破砕突!!」
「クラッカーボレイ!!」
ガガッと鈍い音を立ててビリオンの抜き手と聖斗のクラッカーがぶつかり、2人は再び距離を取る。
こう言えば、2人の打ち合いは互角に終わったかのように聞こえるだろう。武器と無手というところから聖斗が有利と考えられるかもしれない。
「チッ・・・・。」
だが、舌打ちした聖斗の視線の先にあるもの、それはたった1合の打ち合いで砕け散った自分のクラッカーだった。
「厄介な力だな、それがお前のスキルか?」
「そうだ! アタシの拳は触れたものを粉々に出来るのさ!!」
そう言って胸を張るビリオン。自分をコケにした(と本人は思っている)相手を追い詰めている(とやはり本人は思っている)のが得意で仕方ないようだ。
だが、その隙を見逃す程、聖斗は甘くなかった。
「りゃあっ!!!!」
ベキッ!!
「うげっ!?」
さっきまでクラッカーに気を取られて何の構えもしていなかったとは思えないほどの踏み込みと、蹴り上げ。
対するビリオンはギリギリで背を反らして避けようとするも、顎に蹴りが掠った。
「いってぇ!! 何で掠っただけなのにこんなに痛いんだ!!?」
「そりゃお前、俺の格闘技の賜物よ。 でも今の状態から半分以上回避するとか、大した運動能力だな。 ソラララララァ!!!!!!」
そのまま繰り出される蹴りの猛ラッシュ。掛け声が珍妙なのは師匠の影響だろうか・・・・。
「五月蝿い!! 一々上から物言って、腹が立つんだよ!!」
そう怒鳴りながらも全てを最小限の動きで回避していくビリオン。腐ってもランクAがリーダーを勤める冒険者パーティーの一員と言ったところだろうか。
と、その時、フッと双方が動きを止めた。そして・・・・・。

「ぐほっ!!?」

吐血しながら、聖斗が吹き飛んだ。
そのまま血反吐を撒き散らし、地面に叩きつけられる聖斗。立ち上がる事も出来ないのか、倒れたまま肩で息をしている。
「どうだ、今のがアタシの特技、『伝導破砕』だ! お前の妙な玉壊した時に、糸伝わってお前の内蔵にも破砕の衝撃が行ってたんだよ!」
「へぇ、そうかい。」
その声は、ビリオンの頭上から聞こえた。
「はぁっ!?」
驚き見上げるビリオンの上には、さっきまで倒れてたハズの聖斗の姿があった。
「なっ、今のを受けて何で・・・・!!」
「お前の技は確かに強いが、その技に自信持ちすぎだ。自慢げに説明してる間に呼吸法で回復して上に跳ぶくらい出来たわ。」
そう言って蹴りのモーションに入る聖斗の動きは非常に緩慢だ。これなら、多少武術の知識を身につけていれば誰でも避けられるだろう。ましてや、1つの武術をほぼ完璧に身につけているビリオンからすれば目をつぶってでも大丈夫な程、その蹴りはお粗末だった。
「アタシを舐めてんの!? そんなお粗末な蹴りなんて簡単に破砕してやるわ!」
彼女の言葉のとおり、ビリオンが身につけている武術は破砕拳。拳を打ち込んだ物を破砕する強力な拳だ。彼女にかかれば、筋肉こそ詰まっていれど太さは普通な聖斗の脚なんて一瞬でグシャグシャにされるだろう。
その通りにしようと、彼女が聖斗の脚に触れた、その瞬間!!

「かかったな阿呆がっ!!」
ビシッ!!
「っ!?」
バァンッ!!!!!

今までとは比べ物にならない速度で脚を限界まで開いた聖斗、体格差もあるビリオンの腕の筋肉は引き伸ばされて、脚を掴んだまま動けなくなった。
「お前の言動から、俺がお前を舐めた動きすれば半ばキレて逃げずに迎え撃つことは大体分かってた。後は、それに合わせるだけだ。」
そう言う聖斗の表情は凄く得意げだ。だが、ビリオンは聖斗のようにその時に驚かすことは出来ない。両腕が防がれてて、戦闘前の約束でスタンドが使えない状態では、何も出来ない。
観念した表情を見せるビリオンに、両腕をクロスさせた聖斗は容赦のない言葉を飛ばす。
「仕置って言ってたからな、キッチリ吹っ飛んで貰うぞ! 食らってくたばれ!! 稲妻十字空烈刃(サンダークロススプリットアタック)!!!!!」
波紋を練り込み、交差した腕で顔を防御した攻守兼ね備えた大技、両腕を塞がれた状態で防げる訳もなく、首にクロスチョップがモロにヒットした。
「うげぁっ!!!」
息をつまらせ、そのまま武舞台の端まで吹き飛ぶビリオン。
余裕の表情で着地する聖斗。
完全な形勢逆転であった。























さて、仕置も終わった。
流石に首にダイアーさんのアレ食らったらしばらくは戦えんだろ。
「分かったか、仲間に手とか出そうとするんじゃねぇ。最悪、仲間が敵の近くにいる場合は最小限の攻撃を敵に向かってやるんだ。」
そう言いながら、近づく。この時、確かに俺の中に余裕があった。

その隙を突かれたのだろう。

いきなり現れた「ザ・ハンド」が右腕を振るい、咄嗟に仰け反って躱した俺の首にかけられてたネックレスのチェーンを削って消した。

床に落ちて、音を立てる、何の変哲もない時計を模したネックレス。



その音が、俺にはやけに大きく感じた。 
 

 
後書き
夜集阿(ヨシュア) 聖斗(セイト)
身長185cm
体重70kg
ギルドランク:A+
所持金500万ペリ(約50万円)
魔法適性『適性なし』
ジョブ『格闘家』『奇術師』
スキル
・波紋の呼吸法【レベル2】
    波紋ズームパンチ
    波紋疾走(オーバードライブ)
    波紋カッター
    仙道・波紋疾走(波紋オーバードライブ)
    銀色の波紋疾走(メタルシルバーオーバードライブ)
    生命磁気の波紋疾走(オーバードライブ)
    山吹色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)
    稲妻十字空烈刃(サンダークロススプリットアタック)
    クラッカーボレイ
    我流・冷酷な怒りの波紋疾走(ディープブルーアングリーオーバードライブ)
 【レベル2効果:一呼吸で練られる波紋の強さの増大&より精密な波紋コントロール】
・スタンド【タロット大アルカナ】【レベル2】
    0番『愚者』の暗示する「愚者(ザ・フール)
    1番『魔術師』の暗示する「魔術師の赤(マジシャンズレッド)
    4番『皇帝』の暗示する「皇帝(エンペラー)
    6番『恋人』の暗示する「恋人(ラヴァーズ)
    7番『戦車』の暗示する「銀の戦車(シルバーチャリオッツ)
    8番『正義』の暗示する「正義(ジャスティス)
    9番『隠者』の暗示する「隠者の紫(ハーミットパープル)
    10番『運命の車輪』の暗示する「運命の車輪(ホイール・オブ・フォーチュン)
    17番『星』の暗示する「星の白金(スタープラチナ)
    21番『世界』の暗示する「世界(ザ・ワールド)
 【レベル2効果:過去に発現したことのあるスタンド一体の固定化(固定化すれば宣言だけで発現可能)】【現在固定「星の白金(スタープラチナ)」】
 【レベル2効果2:過去に発現したことのあるスタンドの発現簡略化(スタンド名だけで100%の力を持って発現)】


レオパルド・ジーク(神風(カミカゼ) 零弥(レイヤ)
身長190cm
体重90kg
ギルドランク:未登録
所持金:1億ペリ(約1000万円)
魔法適性不明
ジョブ:未登録
スキル
・神砂嵐の流法(モード)【レベルMAX】
   真空竜巻
   闘技・神砂嵐(かみずなあらし)
 【レベル2効果:「太陽光に触れると消滅」効果を破棄】
 【レベルMAX効果:他スキルとの合体発動可能】
 【レベルMAX効果2:最終流法(ファイナルモード)使用可能】
漢武夷(カムイ)流柔術【初期レベルMAX】
   神砂の拳

セーナ・フォクス
身長160cm
体重55kg
ギルドランク:B
所持金10万ペリ(約1万円)
魔法適性『適性無し』
ジョブ『格闘家』
スキル
・イヌ科の嗅覚【初期レベルMAX】
・イヌ科の聴覚【初期レベルMAX】
・波紋の呼吸法
 
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