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魔法科高校~黒衣の人間主神~

作者:黒鐡
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入学編〈下〉
  生徒会室での昼食風景

生徒会室での昼食風景も、最初の頃とは・・・・。といってもまだ二週間しか経っていないけど、様変わりしてた。最初の頃はダイニングサーバーを使用してきたのが、最近ではめっきり出番がなくなった。渡辺先輩は元々弁当を持ってきていたが、俺ら兄妹に護衛者も弁当になってきてから、会長も弁当を作ってくるようになった。真夜から聞いた話だと、料理の腕は普通と聞いていたので作ってきたときは渡辺先輩は些か懸念はしていた。まあおかずの交換をしても、たまに同じおかずだったら味が同じだと言う。それは当然だと思うんだが、何せこちらには妻兼母の四葉深夜がいてそちらの母親は四葉真夜なのだから。味付けが似ているには、しょうがないと思う。

それとメンバーが増えたけど、最初だけは市原先輩と中条先輩だったのが今では毎日のように会長に委員長に中条先輩というセットになっていることが多い。こちらは護衛と一緒に行動というのは自然的なのだが、中条先輩は声を掛けない限りはこちらに来なかったのに今では毎日のように呼んでいるそうだ。一年生護衛付きと三年生だけではバランスが悪いのか、我が儘というか無茶苦茶な理屈で招集なのだが、本人は不本意ではあるが逆らえない。男女比は二対五だ、バランス的にはアンバランスのようだったけど。

「一真君」

「何でしょうか」

このメンツで昼食をしてたときに渡辺先輩が俺を呼んだので、食べている間だったが飲み込んで答えた。渡辺先輩は野次馬丸出しのような笑みで聞いてきたので、何となく予感はしたが当たったようだ。

「昨日、二年生の壬生を、カフェで言葉責めにしたというのは本当かい?」

「どこでそんな言葉を覚えた高校生がいるんですか?だいたい先輩は年頃の淑女何ですから、言葉責めという言葉は使用しない事をお勧めしますが」

「ここにいるぞ。ハハハ、ありがとう。あたしの事を淑女扱いしてくれるのは、一真君くらいのものだよ」

「そうなんですか?自分の恋人をレディとして認識していないのは、先輩の彼氏はあまり紳士的な方ではなさそうですね~♪」

「そんなことはない!シュウは・・・・・」

そこまで言いかけて俺が最後の方に悪ふざけ程度で問いかけからか、しまったと顔をするがもう遅い。顔を赤くしながらだったが、見事にこちらの策にハマッたようで。

「あらら、一真様の策にハマるとは。まだまだですね~」

「普通そこまで言わないと思うけど~?」

と俺らの護衛はそう言っていたが、俺は黙っていたからなぜ何も言わないと問われたのでコメントした方がよかったと訊ねた。そしたら予想通りというか、会長は口を押さえながら笑っていたけど。

「それで、剣道部の壬生を言葉責めにしたというのは本当かい?」

「いつまでそれを引っ張るんですか?まあ、周りから見たらそのような表現にはなりますが」

先程の一幕をなかったことにしたいのか、再度俺に問いかける。

「気になるのは気になるから聞いているんだよ。壬生が顔を真っ赤にして恥らっているところを目撃した者もいるんだが」

「それについては否定はしませんよ。こちらは護衛の者も見ていましたから、それについては事実ですが」

本当ならここで深雪は冷気を発動させるのがオチなのだが、生憎とそういう訳にはいかないのでね。それに何があったのかは、帰ったあとの食事で話したことだし。そしたら深夜がまだまだ腕は鈍っていないのねとか言われた。それについては肯定だが、それは前回の外史での事だ。それに腕というのは、発言で顔を赤く染めるという方法を知っていたというより自然と出てしまうというが正解。

ちなみに現代魔法学は超能力研究の延長線上にある。現代魔法は超能力と呼ばれた異能の持つ性質も潜在的に受け継いでいるという事。古式魔法と超能力の最大の違いは、発動に思考以外のプロセスが必要ありか必要ないかということらしい。現代魔法がCADという補助具を必ずしも必須としないのも、根本的にここに由来する。ただし現代魔法と超能力はイコールではない。超能力者というのは一種類か多くとも数種類の異能しか行使できない。

俺はその枠を超えている存在となっている、エレメンツも最初に開発されていた魔法師ではあるが非効率と考えて開発中止となった。4系統8種の体系が確立したからだ、魔法に対する権力者の怖れが迷信的に強かった時代に開発されたため、決して反逆を起こさないようエレメンツの遺伝子には主に対する絶対服従の因子が組み込まれたと聞いている。それによる影響のためか「エレメンツの末裔」には高い確率で強い依存癖が見られるとの事だが。俺の場合は異世界から来た人間だからそのようなのはないし、この世界にいる神仏とのコンタクト可能と精霊王とも会話可能。

話が脱線したが、超能力をシステム化し体系化した現代魔法は発動プロセスに魔法式。そして魔法式の構築ツールとして起動式を導入したことにより、数十種類から多い者では百数十に及ぶ種類の魔法を行使を可能としている。現代魔法の分類は細分化されすぎているきらいがあり、超能力と同じ尺度の大まかな分類では、精々二、三十種類になるであろう。それだけでも圧倒的な多様性と言える。現代の魔法遣い=魔法師は、魔法式を介して多彩な魔法を行使する。それは同時に、多種多様な魔法を行使する魔法師は、魔法式を媒介とした魔法の発動に、自らの精神を適応させるということだ。特定の魔法に特化した、超能力者に近い魔法師ならば、思考あるのみで、明確に意図すること無しに魔法を発動することができる。これについてはあり得るという表現も使うが。数十種類の魔法を行使する魔法師が意図せずに魔法を発動することは通常では不可能というよりあり得ないという言い方であろう。魔法式というのは、無意識領域で処理するものだが、意識して無意識領域を使うということであって無意識に魔法式が構築され処理されることは俺ら以外は考えられない。 
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