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魔法科高校~黒衣の人間主神~

作者:黒鐡
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追憶編
  作戦開始×表と裏での事情聴取

作戦開始時間前、遅い昼食を食べてからしばらく待機をしていた。その間に準備はバッチリ。船に乗る時間となったので、桟橋から空間切断でゼロを出してクルーザーへとトランスフォームさせる。使っている桟橋は、個人用なのでバレてない。

俺らが乗り込んでから、船はラッセ達によりオートからマニュアル操作として動かす。操舵をゼロからラッセ達に任せた。クルーザーは帆走船になるはずだったが、高級クルーザーにした方がいいと指摘があった為最新型をスキャンしたゼロ。出航した船は最新型なのか、スピードが出てすぐ桟橋から離れたのだった。船が動くと同時に海中にいるトレミーとガンダムに乗っている蒼太は静かに移動を開始。

西風を受けてクルーザーは北北西、伊江島の方角へと進路を取った。夏の沖縄は南東の風が吹くが、今の所東の海上に低気圧が近づいているとフェルトからの報告。台風クラスにはならないから安心していたが、俺らが発見した船籍不明の潜水艦はゆっくりとこちらに近づいてきている。伊江島方向だが、途中で引き返す予定だが久々に船に乗るのも快適だな。

「お父様!」

「分かっている。蒼太は攻撃と同時に潜水艦を取り押さえろ。船はいつでも攻撃態勢へ!」

『了解!』

「一真さん。蒼太が乗っている機体は?大きいと機体単体では持ち上がらないと思うが」

「大丈夫だ。蒼太が乗っているのはセラヴィーで、GNキャノンに内蔵されている『隠し腕』が役に立つ時が来た」

「なるほどな。では俺達は俺達でやるか」

「深夜と穂波さんは一応船内へ!」

「はい!奥様、中へ」

深夜と穂波さんは船内に入った後、俺達は沖の方へ見つめていた。一応無線機で、国防軍沿岸警備隊に無線を入れたらすぐに来てくれる事と同時に敵潜水艦にも無線で訴えた。ここは日本国領海だ、さっさと立ち去れとな。

立ち去らないで俺らの無線を無視し、何かしようとしていたのが海面で泡立つのを観察していた。深夜も強力な魔法師だが、俺達の作戦予想内なので使わなくて済むようにしている。俺らもCADを持ってきているが、トレミークルーは持ってないから魔法も使えない。ま、それ無しでも使用可能な魔法発動出来る俺にとって、現代魔法とは違う魔法だけどね。

「潜水艦から魚雷を発射したです!」

「よしゼロ!対魚雷用意。発射!」

黒い影は、俺らの船での魚雷攻撃後に爆発音と共に海から爆音が鳴った。同時にセラヴィーが、ゆっくりと水面から上がってきたのを確認した。潜水艦を捕まえて、隠し腕も使っての拿捕。潜水艦内に爆破物を確認したので、それを無効化させて潜水艦内にいる船員を眠らせた。

自殺しないで済むようにしてから、国防軍沿岸警備隊が来た時船籍不明の潜水艦は伊江島付近に放置しておいた。セラヴィーを帰投後、領海内に侵入した事を気付かないとは国防軍も質が落ちたな。桟橋に戻ると、警備隊責任者から話を聞きたいと言われたが今は無理だと言って俺らの別荘に来いと告げた。

「本当に別荘で待機で良かったのですか?」

「ああ。一応精神的疲労をしているから、話を聞くならこっちへな」

「一真さんとトレミーの予想通りでしたね」

「ああ。まあ予想通りに動いてくれただけだし、こちらは気付いていたしな。それより・・・・」

「お父様の予想通りかと。あの潜水艦は大亜連合のかと」

「私は船内にいたけど、フェルトさんの分析結果でもそう言ってたわ」

俺らの船を空間に入れた後、それぞれシャワーを浴びた。トレミークルーはトレミーに戻った。折角休暇になったのに残念だと言ってたが、ラッセ達は俺らの武力介入まで船内でゆっくりしておくと言っていた。まあ船内には娯楽がある。

俺みたいに、精神干渉系統や他の魔法も使えるが現代魔法とは言えない。現代はサイオンやらイデアとかの単語が出てくるが俺が使うのは、魔法式構築自体を考えた通りにやっている。深雪や深夜はCADを持っているし、特に深夜の魔法は強力だ。ヘッドギアの応用で、IS展開しなくても武器やビットを動かす事が出来るのを持っている。

「一真さん。今よろしいでしょうか?」

「どうした?穂波さん」

「防衛軍の方がお話を伺いたいとの事ですが、どう致しましょうか?」

と同時に何か懐かしい感じがしたが、それは深雪や深夜も同じ事で俺はもしかして?と思いながら俺らがいる所に通すように命じた。事情聴取に来た国防軍の者は見た事なかった、と同時に懐かしい感じがした。名前は風間玄信大尉と名乗ったそうだ。一人で入ってきて扉を閉めた後、一応防音結界を発動。

「警戒しているようだが、警戒しないでほしい。私は織斑少将の元部下ですよ」

「・・・・やはりお前だったか。玄信」

「と言う事は前回の外史での元部下ですか?」

「そう言う事だな。今回は記憶共有者が沢山いるから、それよりお前が国防軍にいるとはな。名前で何となく分かっていたが」

「覚醒をしたのは昨日で、私以外に6人おります。その内の一人が真田繁留中尉です」

「繁留か。それより俺らに聞きたい事があるのだろう?昔話は何時でも出来るのだから『それに記憶共有者ならオプションで、不老不死と脳量子波が付いたからな』後でな」

「それもそうですね。では潜水艦についてお話を致しましょう『なるほど。オプションが付いたのは初めて知りましたな』どういう経緯で潜水艦を発見したのですかな」

そして俺達の話を聞く玄信。元部下だから、俺らは風間大尉と呼んでいる。国防軍に話す事と秘匿にしてほしい情報を言った。

「なるほど。トレミーの索敵システムに引っかかった事で知らないフリをし、潜水艦が攻撃と同時にセラヴィーで捕獲したと。まあ伊江島付近に、打ち上げていた潜水艦内にいた船員全て捕獲しました。少将の思った通り、大亜のだと思いますけどね」

「表では潜水艦は偶然発見し、魚雷を落とした後に浮力魔法により潜水艦を持ち上げて伊江島に打ち上げといた。と国防軍の報告書ではそう書いといてくれ。極秘情報が多いんでね」

話をするのは、俺と風間大尉に周りを見渡していた深雪も話に加わり当時の事を話してた。魚雷についてもで、攻撃された要因はあるか?と聞かれると本来だと穂波さんがキレそうになって反抗した態度を見せるんだったか。まあこちらの知り合いだし、穂波さん自体も記憶共有者だからそんな事はない。魚雷目的は俺達を拉致でもしようとした。

「拉致とは、すると魚雷のタイプも分かると?」

「まあな。あれは発泡魚雷だ。化学反応で大量の泡を長時間作り出す薬品を弾頭に仕込んで、泡に満たされた水域だとスクリューが役立たなくなる。船に当たっても問題はなかったが、転覆して相手を足止めして事故を装って乗組員の捕獲だと俺はそう思う。フェルト、分析結果は出たか?」

今トレミーと通信できる状態になっているが、やはりあの魚雷は発泡らしいな。それにクルーザーの通信機器を妨害しようとしていたらしいが、俺らのは暗号通信できるし妨害しても無駄。

「と言う事何で、俺らからの情報提示はここまでだ。深夜と穂波さんは船内にいたし、予想はしていたからな。あとはそちらで潜水艦の船員から聞き出してくれ」

「分かりました。では私はこれで失礼させて頂きますよ、織斑少将」

「その呼称は他では呼ぶなよ?俺の事は名前で呼んでほしい。元部下であろうとも、今のお前は国防軍の者だからな。まあ俺らの敵にならないよう願うが、見送りは俺と深雪でするから深夜と穂波さんはここにいてくれ」

大尉の見送りを俺と深雪がする事になったが、黙ったままとなっても脳量子波で会話をしていた。俺らと一度宣戦布告して敗戦した事を謝罪してきたが、もう忘れた事だと言った。俺らがCBメンバーと言う事も内密になと釘を刺した。

表の通りに車が止めてあったが、俺は軍人の一人に見覚えがあった。昨日の夕方辺りに、喧嘩を売ってきた『レフト・ブラッド』の不良野郎だった。

「なるほど」

あの不良軍人が驚愕していたので、風間大尉はすぐ訳知りで頷いた。

「ジョーを殴り倒して、頸と胴体を切り離した幻覚を見せた者がいた。と聞いてましたが、まさか一真さんだったとは」

「まあな。あれは精神干渉系統だよ。元造の『死神の刃』を俺独自に改良した」

「なるほど、元造もですか。桧垣上等兵!」

怒鳴りつけたような大声で、名前を呼ばれて昨日の不良軍人はビクッと身体を震わせた。強い視線を向けられ、慌てて風間大尉の前に走ってきた。敬礼をして、直立不動で固まった上等兵に風間大尉はジロリと一瞥する。俺に向き直り頭を下げた。

「昨日は部下が失礼をした。謝罪を申し上げたい」

「桧垣ジョセフ上等兵であります!昨日は大変失礼を致しました!」

今の俺達は軍人ではないが、今の大尉みたいに威ついた軍人が頭を下げる何てまあ意外だと思った。俺が国防軍少将だったら、謝罪程度では済まないとは思う。上等兵も昨日とは態度が違い、鯱張った態度で深々と頭を下げる。

「謝罪を受け入れる。今後気を付けるように」

「ありがとうございます!」

俺がそう言ったらそう返した。深雪も納得した表情だったし、まあいいかと思った。桧垣上等兵を従えてオープントップの大型車へ向かった風間大尉であったが、三歩歩いた所で振り返った。

「織斑一真さん。自分は現在、恩納基地で空挺魔法師部隊の教官を兼務している。都合があれば是非、基地を訪れてくれ。きっと興味を持ってもらえると思う『織斑少将が我が基地に来るのであればお待ちしております』」

風間大尉は表ではそう言い裏ではそう言い残してから行った。まあ俺の返事を待たずともな。 
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