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魔法科高校~黒衣の人間主神~

作者:黒鐡
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追憶編
  到着ロビー×恩納瀬良垣にある別荘

到着ロビーの会員制ティーラウンジを出ると、預かり荷物を取りに行っていた蒼太達が待っていた。蒼太達も夏で暑い沖縄なので、夏らしい普段着で構わないと言ってあるからかラフな格好の蒼太達。蒼太は俺と同じく上は半袖シャツにジーンズ、桜花と沙紀はそれぞれ涼しそうな格好をしている。

ただし装備は俺と一緒で、見た目はただの服だが防弾防刃とされている。俺達エグゼクティブクラスの乗客は、優先的に飛行機から降ろされる。荷物も優先的に返却されるが少し待つのでその時間省略する為、ノーマルクラスの蒼太達に取りに行かせた。

「全員の荷物を取りに行きました、一真さん」

「お疲れさん蒼太。桜花も沙紀もな」

「深夜は平気?」

「一応、さん付けした方がいいかしら?」

「深夜でいいわよ。元同僚なのだから」

俺と深夜と深雪の荷物を載せたカートを押す蒼太。こういうのは力仕事が必要だが、桜花と沙紀のは蒼太の分を持って俺達より一歩後ろにいる。俺の左右には深夜と深雪がいるけど、見ただけでこの三人は家族で後ろは友人か護衛者。

本来なら使用人扱いだが、俺達はそんな事はしない。家族であり仲間であるからだ。そして俺の優秀な部下でもあるが、今だけは仲間意識を持って接して来ている。それに深夜から聞いたら、真夜の方は次期当主がいないので、次期当主候補は俺か深雪になるかもしれん。

俺はどちらでもいいのだが、深雪としては俺がやった方がいいのかもしれない。俺は織斑一真であり、零家当主の零達也。織斑深雪は零雪音だし、まあ深雪に四葉家を継いで欲しいと俺は思う。そしたら零家と四葉家は、もっと強い繋がりを持つからかもしれん。

「蒼太、俺らの荷物は大丈夫か?よければ代わろうか?」

「いえ。このくらいの重さは平気ですよ」

「それにこれ以上ので鍛錬している私達にとっては軽いと思うわ」

「そうだったな」

そういえば、俺と深雪の生年月日を決めていなかったような気がする。生年は秘匿扱いにして、月日だけでも決めておこうかな?俺は携帯端末であるスマホを取り出した。この時代だと時代遅れと言われるブツだが、俺達だとこれが一番しっくりする。原作だと俺が4月生まれで深雪が3月生まれて、それも1年違いで一瞬双子かと思われそうだな。俺と深雪は、小学校と中学校には行っていない。俺らは大学生ぐらいの頭脳を持っているからだ。

「何調べているんですか?」

「ん?深夜。俺達の生年月日について考えていた。生まれた年は秘匿にした方がいいなと思って」

「お父様と私は、本来ならこんなに若くありませんしね。第一、半世紀前の人が生きていたら肉体も違いますもの」

「確かにそうね。私もだけどね『覚醒したお蔭で、不老不死と脳量子波というオプションが付いたのだから』でも確かに生年は秘匿にした方がいいわよね」

「そうそう。だからとりあえず俺は、一年違いの兄妹という感じになると思う。今は父と娘だ」

歩きスマホは、事故りそうだから調べるのは後にした。俺達が滞在するのは、恩納瀬良垣に買ったばかりの別荘だ。別にホテルでもよかったのだが、家族同士の時間も欲しいから俺名義で買った別荘でこれで何個目だろうか。

余り人の多い場所だと俺らの行動に制限が付くので急遽手配したが、俺らの家だと思えばいい事だ。金で愛は買えるかっつうの。俺らは規格外サイオン保有量で潜在能力は高めだが、今の魔法技術系統はサイオン保有量で魔法技能の優劣を左右するモノではなくなっている。

会社役員の半分は、蒼い翼から派遣された者達でたまに報告が来る。考えてる内に空港を出た俺達は、空間から車を取り出して俺が運転した。空港から時間はかかるがまあいいとしよう。そして別荘到着後に、車は空間に入れた。

「いらっしゃいませ奥様。一真さんと深雪さんも良く来たわね。そして護衛の皆さんも」

別荘で俺達を出迎えてくれたのは、一足先に来て掃除や買い物を済ませてくれた桜井穂波さん。彼女は深夜の護衛役だ。五年前まで穂波さんは、警視庁のSPだったけど覚醒をしたのは退職時だ。最後まで随分と強く引き止めたらしいが、深夜の護衛になるのは警視庁に就職する前からである。

覚醒を果たしてからは、俺達との秘密の会話は主に脳量子波でしていた。警視庁に入らなくとも、その前に覚醒すれば最初から深夜の護衛をしていたが、覚醒前だったので警視庁で護衛のノウハウを学ばせていた。穂波さんは遺伝子操作により魔法資質を強化された調整体魔法師『桜』シリーズの第一世代。

「ところで、一真さんの事は様付けの方がよかったかしら?」

「俺の事はご自由にどうぞ。深夜の夫ではあるが、歳は穂波さんの方が上でも実年齢はね。なあ深雪」

「そうね。私もずっとお父様と呼んでいるけど、外見だけなら穂波さんの方が上ですよ」

「そうよ。それに私達は不老不死になったんだから、歳なんて関係ないわよ」

「途中覚醒した深夜に言われなくないが、まあいいや。とりあえず俺らは穂波さんと呼びますよ」

生い立ちを少しも感じないのは、やはり俺達と同じ同類だからだろうか。俺と深雪は、元々異世界と呼ばれる拠点から来たので、深夜や穂波さんは記憶共有者で元部下や知り合いだった者達が多い。特に今回のこの外史はね。穂波さんは、護衛業務以外にも俺達のメイドのように身の回りの世話をする。

ここにいる桜花や沙紀も拠点ではメイドをやっていたし、本人曰く拠点でメイドやってた方がよかったと言っていたが、今回は身の回りの世話ができるからラッキーと言っていた。本来護衛対象から離れるのは余り無いけど、一足先に別荘に来たのは現地の情報収集なのだろう。深夜は俺と深雪に蒼太達という優秀な部下=護衛がいる。

「いつまでも立っていないでお入り下さいな。麦茶を冷やしておりますよ。それともお茶を淹れましょうか?」

「ありがとう。折角だから麦茶を頂くわ。勿論一真さんと深雪に蒼太さん達にもね。移動は車だったけど暑かったわ」

「畏まりました。早速入れてきます」

荷物は既に、蒼太達が部屋に入れてあるから俺らは各一人部屋としてある。麦茶を入れてきた穂波さんが、机に人数分の麦茶を置いたので皆が飲むと生き返るような感じだ。飲み干した蒼太達は、自由時間だからどこでも行って来いと言ってあるからか。蒼太は早速海に行くと言い準備をしに行ったり、桜花と沙紀は日焼けの為にと水着に着替えて行こうとしていたりしていた。

「深雪。俺と一緒に散歩へ行かないか?」

「はい喜んで!穂波さん、日焼け止めのクリーム塗るの手伝ってくれないかしら?」

「分かりました。お嬢様」

「深夜はどうする?俺らと一緒に行くか」

「私はここにいるわ。身体は平気だけど、一応ね。たまには穂波と話すのも悪くないわ」

一度解散してから、深雪は日焼け止めのクリームを塗る為部屋に行った。俺は深夜としばらくいたが、準備完了した深雪がいたので、俺は少し散歩してくると言ってから深雪と共に外に出た。俺は日焼け止め塗らなくても平気だが、魔力コーティングしているから問題無し。

持ち物はショルダーバック。情報端末は、ケータイにスマホの端末と最新型デバイスを装備して、トレミーの現在地を調べたらこの辺りの海中にて待機任務となっていた。 
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