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清楚と妖艶

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第四章


第四章

 そこにあったのはだ。宝石だった。青く輝く宝石、それは。
「まさかこれって」
「サファイアです」
 まさにそれだとだ。彼は話すのである。
「それなんですけれど」
「あの、ひょっとして」
「もしよかったらですけれど」
 プレゼントを全て手渡してからだ。彼はだ。
 思い詰めた顔になってだ。唯に言うのだった。
「僕と。あの」
「そうなんですか」
 にこりと笑ってだ。唯はだ。
 プレゼントを全て抱いたままだ。忠志に言うのだった。
「それで聞いてくれたんですね」
「はい、夜の人に」
「私に聞いてくれたんですね」
 こう言う彼女だった。
「そうしてくれたんですね」
「えっ!?」
 今の彼の言葉にである。忠志はだ。
 まずはきょとんとなってだ。そのうえでだった。
 唯にだ。こう問い返したのである。
「あの、今何て」
「夜ですよね」
「はい、夜です」
 忠志はまた奈央に話した。
「夜の人ですけれど」
「ですから私ですよね」
 また言う唯だった。
「私に。聞いてくれたんですよね」
「あの、ひょっとして」
 唯の言葉が動かないのを見てだ。
 忠志は一先ず落ち着いてからだ。それからだ。
 唯に対してだ。あらためて尋ねたのである。
「まさかと思いますけれど」
「夜のバーも私がやってるんです」
「全然違いますけれど」
「私じゃないって思われますか?」
「別人じゃないんですか!?」
 呆然としながらまた問い返す忠志だった。
「ですから。お昼と夜では」
「それじゃあですね」
「はい、それじゃあ」
「ちょっと待って下さいね」
 唯はにこりと笑って忠志に話してきた。
「その証拠をお見せますから」
「証拠をですか」
「はい、お見せします」
 こう言ってだった。そうしてだ。
 
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