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改正版 後悔先に立たず、後に立つべし

作者:天竜光魔
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41話

 
前書き
 すいません。遅れました。 

 
 今、私はウプウアウトに乗り、テンザン・ナカジマが率いるバレリオンが潜む海域である赤道海域をハガネの機動兵器部隊を展開して進んでいます。
 偵察を使用して10kmを捜索しているのですが見つからないところを見るとバレリオンの射程距離は10kmを超えるという事でしょうか、いえ、決めつけるのはよくありません。
 しばらく、様子を見る事が必要でしょうね。
 ウプウアウトに乗って偵察を使用するのは初めてではありませんでしたが、長距離を使用する事は無かったのでわからなかったのですがT-LINKシステムを使用する事によりSPの消費を抑えることが出来る事に気が付きました。
 具体的には1kmを伸ばす事により10必要だったのですが、半分の5消費する事で使用する事が可能となりました。
 そのために、これから戦闘が始まる事を考えれば、SPは出来る限り消費を押さえなければいけないのですが、10kmという距離を偵察にて捜索することが出来ました。
 後、直感もいろいろ試し分かったのですが、状況を選ぶモノだという事がわかりました。
 必中に効果は相手にクリーンヒットするモノではなく、相手の持っているものなどに当たる事も必中した事になり、私が攻撃した際に持っていたモノを手放して当たったとしても必中した事になるようです。
 そのために、その攻撃が貫通して相手に迫ったとしても相手は回避する事が可能となります。
 継続時間は1分間となっており、その間は攻撃可能範囲にいる狙った相手には必ず当たる事がわかりました。
 ひらめきは1度のみ相手の攻撃を必ず回避します。
 その際の攻撃が連続攻撃であろうが、部隊による一斉発射の様な複数による攻撃だろうが一呼吸開けない限り回避し続けることが出来ます。
 ただし、攻撃動作に相手が入った時点で回避行動に入ってしまうので引き付けて回避するなどの行動をすることが出来ず、また、直感を使用した次の攻撃に対して自動的に発動するので使い勝手が悪いと言えるでしょう。
 これらの事を考えると使用するタイミングを選ぶ類の精神コマンドと言えるでしょう。
 それにしても、ゲーム内では使用度の高い幸運と直感が使い辛く、使用頻度の低い偵察の方が使用しやすいのは皮肉以外の何物で無いと感じるのは私だけなのでしょうか。
 まぁ、現実なんてそんなものなのでしょうが。
 これはいよいよ、ジェイルの言っていたマルチタクスという技能が必要になってきました。
 精神コマンドを使用するタイミングを計るためにも是非にも習得する必要があるでしょう。
 それにしても、ジェイルといえば今はウプウアウトの改修のための作業に入っていますが、これからはより注意が必要になるでしょう。
 なぜならば、ヒュッケバイン・カスタムの換装作業をロイドに任して、ジェイルの元に向かったのですが、その時にとんでもない宣言をジェイルにされてしまい、危うく撲殺してしまいそうになりました。

~回想~

 ジェイルの部屋の前までやって来たのですが、部屋から異様な瘴気が漏れ出ているように感じるのは私だけなのでしょうか。
 入らずにスルーしたい所なのですがそう言うわけにもいかないので中に入る事にします。
 
「ジェイル、中に入りますよ。聞きたい事がありますから。」

 ・・・・・・中から返事がありません。
 どうしたのでしょうか。
 自身の持つエヴォリュダーとしての能力を使用してドアのロックを解除しようとしたのですが、勝手にドアが開きました。
 ドアのロックは掛けていなかったようです。
 そのために、中の様子を窺うと真っ暗な部屋の中で目がむるしく変わる画像とデータ、そして、キーを押す音、そして、時おり聞こえて来る「ククククク・・・・。」という不気味な笑い声が聞こえてきました。
 異様な中の様子に何とか振り絞ったジェイルに対する使命感が減退していくのを感じました。
 本当にどうしましょうか。
 このまま、しばらくの間ほっとく事にしましょうか?
 その場合、余計にややこしい事になりそうな気がします。
 仕方ないので話す事にしましょうか。

「どうしたのですか?このような暗い部屋で?」
「ああ、戒君か。今、ウプウアウトに起きたの現象のデータを纏めていたところだよ。クックククククク。」

 不気味なジェイルの様子に私は少し引いてしまいます。

「どうしたんですか?その様に笑って。(不気味なのでやめて欲しいもですが。)」
「ハハハハハ、私は楽しそうにしていると思っているのかね!」
「じゃあ、どうしたんですか?(不気味に思っているのですが。)」
「ハハハハハハハハハハ、私は今、物凄く悔しいんだよ!今まで私はウプウアウトにの事は全て知っているつもりだったんだ。!それがあのような機能があったとは気が付きもしなかったよ!」

 それは仕方ないでしょう。
 あそこまで追い詰められることはありませんでしたから。
 あなたのテストが常軌を出していようともね。
 マシンセルに浸食させた巨大ガジェットを50機程出してくるとは思いませんでしたよ。

「それなのに私はサイバスターに浮気しようとしてしまったんだ!ウプウアウトに対して怠惰に過ごしていたというのに!もう、この機体に関しては完璧だと思っていたんだ!この様な謎があったというのに!なんて愚かなのだろうか、私は!」

 あなたはもっと怠惰に過ごしてくれて構いませんから。
 いいえ、もっと怠惰に過ごしてください。
 私にとっては切実な願いです。
 私達が油断すると科学者とは思えないほどの行動力を発揮してくれますからね、あなたは。
 少なくともあなたは怠惰ではありませんよ。

「ああ、私は自分に対して怒りを感じてしまうよ!知識を求める人間に相応しくない行動をしてしまうなんて!自分の行動が嘆かわしい!」

 私は今あなたに対して感じる事は無駄にポーズを決めて気持ち悪く感じますよ。
 もっと、普通に話してくれませんかね。

「ここに宣言しよう。これより、ジェイル・スカリエッティは自重する事をやめる事を誓おう!」

 ・・・・・・今のセリフに対しては後で対応しましょう。
 それにしても聞き捨てならないセリフですね。
 あれは程の事を多々起こしておきながら自重していたのが私には驚きですよ。
 常にこちらが予想もしていない事を起こしているのに。

「ハハハハハハハハハハハハハ、私はやる「少し黙りましょうか、ジェイル・スカリエッティ!」ふべら」

 ああ、なんて事でしょう。
 かなりの力で顔面を殴ってしまいました。
 すごい勢いでジェイルは壁にぶつかり轟音をたてましたが、どうでもいいですね。
 それよりも重要な事があります。

「さてと殺りますか。」

 そう言って、壁より滑り落ち仰向けに倒れたジェイルに対して馬乗りになり握り拳を向けます。
 そして、勢いよく拳を振り下ろします。

「ぐお、何を、ふべら、するんだ、あべし。」
「私は君が自重を思い出すまで殴るのを止めない!」
「それは、うお、できな、ふべら、い。」
「なら記憶が飛ぶまで殴り続けるだけです!」

~回想終了~

 という事がりました。
 その後はリュウセイが止めに入るまで永遠と殴り続けてしまいました。
 失態です。ジェイルの部屋が半壊してしまいました。
 甲板に出てからするべきでした。
 あそこには重要なデータも有るはずですから。
 しかも、ジェイルの記憶は飛びませんでした。
 しかし、回復が早いですよね、ジェイルは。
 案外、ジェイル自身をかいぞうしているかもしれませんね。
 10分もしないうちに回復しましたから。
 その様子にリュウセイは理解が追いつかなかったようで呆然自失となっていました。
 しかし、あれほど早く再生したのは本当に最悪です。
 ライの訓練のデータもちゃんととっていましたしね。
 ライはヒュッケバイン・カスタムをリミットを掛けた状態なら完全に制御できるようになっていました。
 流石、スキル天才持ちです。
 その才能を私にも分けて貰いたいものです。
 最初の間は気絶で3回、機体の制御ミスで7回海に墜落していましたが、その後はコツを掴んだのか墜落する事は無く完全に制御していました。
 正直な話、もっと、墜落すると予想していただけに驚きです。
 テスラ・ドライブとエナジーウイングの微調整が難しく、そのコツを掴むまで制御をミスしてしまう事が考えられ、今日中には不可能でないかと思っていたためですが杞憂に終わりました。
 私は気絶が1回、制御ミスが3回の計4回墜落しました。
 気絶の理由は急激な方向転換についていく事が出来なかったことが挙げられます。
 二つを利用すると前方へ進んでいたのが、方向転換すると今まで圧力が前方に掛かっていたのに方向転換した直後にそれが無くなり、曲がった方向に圧力が掛かります。
 そのために、方向転換を連続で行うと圧力の変化に脳がついていかずに気絶してしまうようでした。
 制御ミスもT-LINKシステムがあるのに3回もミスしてしまった事に自身の才能の無さを悲観してしまったほどです。
 それにしても、ライの場合は下が海でよかったと思いました。
 私の場合、月面だったので地面に叩き付けられてしまいかなり痛い思いをした事が印象に残っています。
 ライが海に墜落してその事を話し、大したことではないと説明するとイルム中尉とリュウセイがドン引きしていましたが、防御システムとしてEフィールドとG・テリトリーがあるのでそれ程問題は無いはずです。
 
『オイ、戒。ここに配置されていると思うか?』
 
 私が考え事をしているとイルム中尉が話しかけてきました。

「何がですか?」
『オイオイ、お前さんがオレらが帰るときにあのディスクを艦長に見せてくれって頼んだんだろう。』
「あなたも見たのですか?」
『ああ、渡した後に艦長に呼び出されてなぁ。パイロット全員で確認させて貰った。その中にバレリオンという機体のデータがあった。今まで確認できていないのはバレリオンだけだ。ここに配置されていると思うか。』
「そうですね。素人の私見ですがいいですか。」
『ああ、構わんよ。』
「私ならここに配置します。バレリオンという存在がばれていないとすれば、海原であるここは潜水艦や艦艇、そして、長距離ミサイルに注意すればいいと思っている敵に対して絶好の奇襲ポイントになりますから。」
『まぁ、そうだろうな。お前さんが居なければ気が付かずに奇襲を許していただろうな。』
「それで何が聞きたいんですか。」
『あのディスクのデータはDCにとって機密といえるモノだ。どうやって手に入れたんだ。』
「直接、アイドネウス島にあるDC本部に侵入した時に拝借したのですが、どうかしましたか?」

 そう言うとイムル中尉は一瞬、呆然としてしまいます。

『そりゃ、本当なのか?』
「何なら今度、伊豆基地にあるあなたの部屋の中で待っていましょうか?」
『勘弁してくれ。自分の部屋で男が待っているなんてゾッとするよ。そちらのお嬢さんなら別だが。』
「リン社長にチクリましょうか?そうなるとますます出入り禁止の期間が長くなりますよ。」
『ほぉ~、さすがに恋人は庇うんだな。どこまでいったんだ?』
「わ、私と戒はそんな関係じゃ・・・・。」

 そう言うと後ろのアーニャがアタフタとなりモジモジし始めました。
 ですが、私自身にはまだ彼女に対してそういう感情を持つことが出来ないのでその様子は見なかった事として話を続けます。

「あいにくとそういう関係ではありませんよ。私が彼女に対して罪悪感を持っていますから。どうしても被害者である彼女を守ろうとする感情を持ってしまいますから。」
「戒、私は気にしていない。その事は気にしないで。」
『なるほど、訳ありの関係なんだという事か?ならこの話は終わりだ。』
「それがいいでしょう。聞いていても楽しい話ではありませんから。」
『話は戻すが、なんでまたアイドネウス島のDC本部に侵入したんだ?』
「欲しいものがあったんですよ。」
『オイオイ、そりゃ、泥棒だろう?まぁ、そのおかげでこのデータが手に入ったんだで強くは言えないがな。』

 そんな事を話しながら思う事はアイドネウス島のDC本部に侵入して最も欲しかったデータが手に入らなかった事です。
 グランゾンのデータはシュウ・シラカワの性格を考えて手に入らない可能性が高い事は分かっていましたが、ヴァルシオンのデータは手に入れることが出来ると思っていました。
 しかし、どこを探してもヴァルシオンのデータを入手することが出来ませんでした。
 今思えば、ジェイルからガジェットを通じて私のデータを入手していた為にビアン博士は隠していたのだと思われます。
 ですが、そう考えるとどうしても納得できない事があります。
 アースクレイドルの情報、バレリオンのデータなども隠すことが出来たのにしていなかった事、ゲイムシステム、ヴァルシーオネ、ODEシステムなどの複数のデータが隠されていた事があります。
 なぜすべて隠さなかったのかがよくわからなかったのでした。
 直接聞くしかないのでしょうが、聞き出すことが出来るかが不明です。
 因みに私はこの時知りませんでしたが、ジェイルのガジェットによる交友関係はエリック・ワン、エンジ・オヅヌ、キサブロー・アズマなどの名だたる科学者とガジェットを利用して連絡を取り合い意見を交換していたようです。
 それにしても、ジェイルという男は優秀なんですが、愉快犯的な性質を持ち扱いずらいのが玉に瑕ですね。
 そんな事を考えていると偵察の範囲内の海中にバレリオンらしき物体が複数感知しました。
 そのバレリオンが動き出そうとしているのも感知したのでウプウアウトを最前線に移動させました。
 
『オイ、どうしたんだ!?急に前方に』

 イルム中尉が通信をした直後に海中より砲台のような機体が海中より浮上してきました。
 そして、一斉にビッグヘッド・レールガンを放ってきました。
 私はリュウセイが緊張していたためか反応が遅れた為に回避行動が遅れていました。
 そのために、私はリュウセイの乗るビルトラプターの前に出てZ・Oシールドを展開して構えます。

「TEスフィア、念動フィールド全開!」
「オ、オイ、戒!」

 次の瞬間、TEスフィアにビッグヘッド・レールガンが着弾しましたが突破する事は無く防ぎ切りました。

『悪い、戒。助かった。』
「どうしたんですか?あの機体がいるかもしれない事は分かっていたのでしょう?」
『ああ、その通りなんだが作戦の要だと思うと緊張しちまった。』
「緊張する必要はありませんよ。真っ直ぐ進んだらいいんですから。サポートは私達がします。進んでください。」
『ああ、わかった。』

 さって、頑張って道を作りますか。 
 

 
後書き
名前:天王寺 戒
LV:15
PP:130
格闘:186
射撃:154
技量:159
防御:186
回避:199
命中:200
SP:136
性格:冷静(超強気)
エースボーナス:???
成長タイプ:格闘・特殊
空:A
陸:A
海:B
宇:A
精神:偵察 1~  
   幸運 40
   直感 20
   ??
   ??
   ??
スキル:※エヴォリュダー(勇者LV9&底力LV9&戦意高揚)
    ※サイコドライバーLV3(念動力LV10&SP回復&予知)
    ※完全記憶能力
     精神耐性
     ???
     ???
GP:169800
秘密基地(197/201)
撃墜数:20
 
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