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改正版 後悔先に立たず、後に立つべし

作者:天竜光魔
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40話

「それでは、次に換装パーツの説明に入ります。」
「わかった。続けてくれ。」

 私はノートパソコンを取り出して、2つのCGを見せます。

「これは、ヒュッケバインか?」
「その通りですよ。主に換装パーツは砲撃戦タイプと格闘戦パーツの2つにわかれます。現在は換装していないので主なパーツを換装した状態を表示しています。」
「なるほど、こうなるのか。」

 ノートパソコンを眺めていたライが尋ねてきます。

「CGを回転させることは可能か?」
「ええ、できますよ。」

 その質問に答えてCGを回転させます。
 
「やっぱり、両方ともいろいろ付いてるなぁ、ライ。」
「機動性が落ちそうだ。」
「いえ、むしろ機動性は換装したほうが上がりますよ。背中にあるエナジーウイングおかげでね。」

 そう言うとエナジーウイングを展開した状態の映像に変えます。

「なんだ?この翼は?」
「エナジーウイング。飛行装置の一種ですよ。」
「テスラ・ドライブを積んでるだろう。それで十分じゃないか。」
「確かにテスラ・ドライブは優れた装置です。ですが、エナジーウイングも優れているところがあります。この映像見てください。」

 3人にヒュッケバイン・カスタムがエナジーウイングを換装した状態での飛行映像を見せます。
 
「こ、これは!」

 その飛行映像にリュウセイが涙を流して感動しています。

「間違いねぇ、これは真ゲッターロボの飛行法だ!」

 その言葉にゲッターロボのアニメがある事に驚きつつも説明します。

「エナジーウイングは直角に飛行する事が可能なのでこの様な動きが出来ます。また、テスラ・ドライブとの相乗効果でスピードもプロジェクトTDの機体並みに出ますよ。」

 その映像を見ていたイルム中尉が冷や汗を流しながら聞いて来ました。

「聞きたいんだが、これって早送りだよな?是非、そう言ってくれ頼むから。」
「残念ですが、早送りではありませんよ。」
「お前、パイロット殺したのか?!」

 ドスの利いた声でイルム中尉は私を責める様に言ってきました。
 ですが、それは勘違いです。
 なぜなら、パイロットは私なのですから。
 まぁ、確かに普通の人間なら死んでしまいそうな速度で曲がったり、止まったりしていますからね。
 仕方ないのかもしれませんが、これからの事を考えても誤解は解かないといけません。

「パイロットなら死んでいませんよ。目の前の人間の足は付いているでしょう。」

 その言葉を聞いた瞬間、映像と私を交互に見比べて笑いながら答えます。

「何だ冗談か、遠隔操作で実験したんだな。心臓に悪い冗談だな。ハハハハハハハハハハハ。」

 ただ、イルム中尉の笑顔は引きつっていましたが。

「あいにくと冗談ではありませんよ。実際に見せてみせましょうか?」
「お前さんは本当に人間かい?」
「それはお答えかねますが、私は言ったでしょう。最初からあの機体はパイロットの事を考えていないと。」
「まぁ、そうなんだが想像を超えていてなぁ。まさか、ここまでとは。」

 今まで映像を見ていたライが私に視線を移し言ってきます。

「本当に大丈夫なんだろうな?見た限り、私では耐えれそうにないんだが?」
「大丈夫ですよ。リミッターを外さなければですが。まぁ、それでもなれないと辛いでしょうが。」
「それはどういうことだ?」
「こればっかりは口では説明し辛いんですよ。」
「親父たちはいったいどうしてここまでの速度を出すように作ったんだか?」
「それは簡単な事ですよ。取り敢えず試してみようという考えの元にやったみたいです。テスラ・ドライブとエナジーウイングの相性が良すぎた様で,その結果がこれです。」

 そう言って、タメ息をつきます。

「苦労しているんだな。それにしても、格闘戦タイプと砲撃戦タイプだとエナジーウイングの大きさが違うのはどうしてだ。」
「それはそれぞれの武装の違いなんで後で説明します。まず、格闘戦タイプの基本的な武装なのですが右手に装着されている重力波ブレード、左手に装着されるアンカークロー、そして、エナジーウイングになります。」

 そう言って、画像を変えてどのようになるか見せます。
 そこには、右手には楯の様なモノに腕位の長さがある刀身が付いており、左手にはクレーン車についているクローを装着した体を覆うほどの大きさをしたエナジーウイングを背中に持つヒュッケバインが表示されました。

「これはまた、極端な機体だなぁ。」
「まぁ、接近戦を主体にしていますから。装備されている重力波ブレードですが、これは、材質がゾル・オリハルコニウムで出来ており連結刃なので200m位は伸びます。また、ブレード全体を重力波で覆うので切れ味は抜群です。アンカークローも200m位が射程範囲になっています。クロー自体に重力波を纏うことが出来るので、そのまま握りつぶす事も可能です。そして、エナジーウイングは翼で敵を切り裂く事も可能であり、羽を飛ばす事により広域の敵を殲滅する事も可能です。」
「コストが高いだけあってずいぶん高性能なんだな。」
「ええ、そうなんですが・・・・・・。」
「ずいぶんと歯切れが悪いなぁ。どうしたんだ。」
「それも後ほど、次は砲撃戦タイプです。」

 私はそう言って、砲撃戦タイプのモノを表示します。
 エナジーウイングは二回りほど小型になり、背中から両肩には二つの砲門が付き、右腕にはグラビティ・レールガンらしきモノと左腕にはガトリングガンだ付いています。そして、両手にライフルを持っています。また、足にはミサイルポットらしきモノも付いています。

「これまた、砲撃のみにしか特化してないなぁ。」
「そういう装備ですからね。武装の説明に入りますよ。肩についているのがツインビームキャノンです。足についているのがマルチトレースミサイル、右腕に付いているのがグラビティ・レールガン、左腕にはビームガトリング、そして両腕に持っているモノはランツェ・カノーネです。」
「ランツェ・カノーネとは何だ?他のモノは解ったのだが?」
「ランツェ・カノーネはダイナミック・ゼネラル・ガーディアンの2号機に装備される予定のビームランチャーです。ただし、こちらのモノは小型化されており、出力は落ちていますが貫通力は高いですよ。」

 その言葉を聞いたイルム中尉は訪ねてきました。

「おい、ダイナミック・ゼネラル・ガーディアンて何だ?」
「とある場所を防衛させるために製作されている特機の事ですよ。」
「とある場所ってどこなんだ?」
「言う事は出来ませんよ。政府の機密になります。」
「機密をお前さんが知っている事にオレは不安を感じるんだが?」
「信用できなければ後ろから撃ってくれて構いませんよ。」

 そこでイルム中尉は苦笑しながら話しかけてきます。

「おかしな行動したらやらせてもらうさ。」
「まぁ、簡単には撃たれませんがね。」
「それにそちらのお嬢さんから睨まれてるのは辛いんでな。今のところは信じるさ。」

 その言葉を聞いて、アーニャの方を見ると目つきが鋭くなり殺気が見え隠れします。
 そのために、私はアーニャに話し掛けます。

「大丈夫ですよ、アーニャ。こちらがおかしな行動をしない限り、彼は心強い味方ですから。」
「戒がそう言うなら何もしない。」

 そう言って、殺気が霧散しますが注意は必要でしょう。
 どうも、彼女は私を絶対視しすぎているようですから。

「すいません、イルム中尉。手出しはさせませんから。」
「ああ、気にするな。親父が信頼しているんだ。大丈夫だと思いたいんだがお前さんは知り過ぎているからな。不安を感じちまう。」
「それは人間として当然の事ですよ。それより、ライ。どちらのタイプにしますか?」
「ああ、砲撃戦タイプで頼む。」
「わかりました。細かい武装はこちらのノートパソコンにデータが入っています。どれを選ぶかご自分で決めてください。それと分からない事が有ったらセシルさん、メガネの掛けた青年のロイド、紫の髪をした男性であるジェイル、もしくは、私に聞いてください。」
「わかった。」

 そんな会話をしていると今まで体を小刻みに震えていたリュウセイが私に話し掛けてきます。

「今すぐにトマホークを出してくれ!そして、腹からビームを出せるようにしてくれ!」
「あなたは何を言っているんですか?」
「ゲッターロボごっこをするための最低限の準備だ!」

 私の肩をゆすりながらリュウセイは訴え掛けてきます。
 かなり鬱陶しくなってきたので正気に戻って貰う為に容赦なく頭にチョップを食らわしました。
 その一撃を受けて、リュウセイは頭を押さえて床を転がっています。

「リュウセイ。今はそんな事をしている場合ではないでしょう。」
「すまねぇ。感動のあまり我を忘れちまった。」
「しっかりしてください。」

 リュウセイにそんな事を言いながらブリッジのシナプスに連絡して、ヒュッケバイン・カスタムに砲撃戦タイプに換装する様に支持を出します。
 するとガジェットが数台来て換装の作業を始めました。
 そんな様子を眺めていたイルム中尉が私に言ってきます。

「なぁ、なんでエナジーウイングを直接ヒュッケバインに搭載しなかったんだ。その方が手間が無いだろう?」
「ああ、それは「簡単な事だよ。搭載できなかったんだ。ざ~んねんだったね。」ロイド。」

 私が答えようとした瞬間、ロイドさんが答えました。

「エナジーウイングを使用するにはユグドラシルドライブを搭載する必要があったんだ。それを搭載するスペースがなくて、困ってたら彼が言ったんだ。外に装着するようにしたらってね。その後は、彼にとって、ざ~んねんな結果が残って自分で自分の首を絞めたわけだよ。」

 そう言って、意地悪な笑顔を向けてきました。

「確かに意見は出しましたが予算を度外視して改造しろとは言っていませんよ。」
「確かに、そ~なんだけども戒君は今まで予算の事をいった事なかったじゃない。日ごろの行いの所為だよ。」

 痛いところをこの男はついてきます。
 しかし、この機体は異常なほどのコストがかかるので言いたくもなります。

「しかし、ウプウアウトよりこの機体の方が優れてるんだったらヒュッケバイン・カスタムをメインで使ったらよかったのではないか。」

 ライがそんな事を言ってきますがメインに出来ない理由もあります。

「確かに、戦闘力ではヒュッケバイン・カスタムが上なんですが、色々と出来ない理由があるんですよ。これを見てください。」

 そう言って、ノートパソコンを操作してとある映像を表示します。

「こりゃなんだ?3つの内2つが機体全体が赤くなっているんだが。特に関節の部分が。」
「これはリミットを外した状態での1時間の程でのダメージ量ですよ。」
「こりゃつまり・・・・。」
「所詮改造機だという事ですよ。元々、ヒュッケバインはあのような速度で動く事も考えていませんし、激しい格闘戦も考慮していません。そして、高速での射撃戦もね。確かに換装の為のパーツは想定外の速度が出たとはいえ考慮していたので大丈夫だったのですが本体の方は・・・・・。」
「なるほど、パイロットの事だけでなく、機体の事も考えていなかったわけだ。」
「ええ、その通りです。この画像を見た瞬間に頭が真っ白になった記憶があります。」

 そういって、溜息を吐きます。

「まあ、僕達も悪乗りしすぎたんだよね~。実験結果を見て僕たち全員が乾いた笑いしか出なかったんだから。本当にざ~んねんでした。」
「改修するにもコストが掛かりましたが、この機体はリミットを外した状態で最大戦速で戦闘するとそのたびにフルメンテナンスを行い部品を交換しないといけないので維持するためのコストもかなりかかります。」
「こりゃかなりの金食い虫だ。本当に残念な機体だ。」
「リミットを掛けた状態ならヒュッケバイン自体改修したのでそれ程消耗しないのですが、リミットを外すと機体自体が持たないという状態なので全力が出せないんですよ。」

 そう言うとロイドさん以外が頭を押さえました。

「でも、かなり楽しかったなぁ~。持てる技術をすべて使って改造したからほんと~うに楽しかったよ。戒には悪かったけどね。」

 楽しそうに思い出しているロイドさんに気になった事を尋ねる事にしました。

「ウプウアウトの武装はあの状態では使えませんか?」
「Z・Oソード以外使用は控えた方がいいね。また、ざ~んねんでしたといわれたくなかったらね。ジェイルが出てこないと判断できないからね。」
「どういう事ですか。」
「ウプウアウトの戦闘データを見てから自室でずっとデータの解析をしているんだよね。不気味な笑いを浮かべながら。」

 その言葉に嫌な予感と悪寒を感じる自分が居ます。

「彼は君が担当すべきだから誰も不気味過ぎて近寄らないんだけどね。本当についてないよ、君ってさ。」

 どうやら私はこれからジェイルの問題を解決しないといけないようです。
 ・・・・行きたくないと感じるのは罪でしょうか? 
 

 
後書き
名前:天王寺 戒
LV:15
PP:130
格闘:186
射撃:154
技量:159
防御:186
回避:199
命中:200
SP:136
性格:冷静(超強気)
エースボーナス:???
成長タイプ:格闘・特殊
空:A
陸:A
海:B
宇:A
精神:偵察 1~  
   幸運 40
   直感 20
   ??
   ??
   ??
スキル:※エヴォリュダー(勇者LV9&底力LV9&戦意高揚)
    ※サイコドライバーLV3(念動力LV10&SP回復&予知)
    ※完全記憶能力
     精神耐性
     ???
     ???
GP:169800
秘密基地(197/201)
撃墜数:20
 
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