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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OGs
  番外編010話 0125.5話

 リュケイオスで生成された転移フィールドにより、グロウセイヴァーが転移を完了して姿が見えなくなる。
 それを見送ったレモンはアクセルの無事を祈りながらも思わず呟いた。

「……フィオナやオウカみたいに、転移先の世界でも無意識に女を口説いてくるんじゃないでしょうね?」

 レモンの恋人であるアクセルは基本的には文句のつけようのない男だ。愛してくれているという実感もこれ以上ない程に与えてくれている。
 だが、意図しないままに次々に女を堕として回るのが唯一にして最大の欠点なのだ。それを意識してやっているのなら注意も出来るが、無意識にやっているので余計に始末に負えない。
 一瞬嫌な予感がしたが、すぐに頭を振って意識を切り替える。
 アクセルがいなくなった今、このホワイトスターの責任者は自分なのだから余計な考えに気を取られている暇は無い。

「W16、技術班で手が空いている者を集めて頂戴。このホワイトスターのより詳しい調査を進めるわ」

 近くで待機していたエキドナへと声を掛けると、小さく頷いたエキドナは早速この場にいない技術班に声を掛けるべく転移区画から出て行った。

「レモン様、俺達はもちろん一緒に行ってもいいんですよね?」

 リュケイオスのチェックをしていた技術班の一人がそう尋ねてくる。その瞳は好奇心でキラキラと光っており、その後ろに続く面々にしても同じような感じだ。
 技術班に所属している者の特徴の一つである、未知の技術に対する好奇心が全開になっている証拠だった。

「そうね。今日は機動兵器の生産プラントを調査する予定だけど、それで構わないかしら?」
「機動兵器生産プラントと言えばバグス……いえ、正式名称はメギロートですか。あの機体ですよね」
「ええ、そうよ。このホワイトスターを私達の手だけで動かすのはちょっと無理があるわ。その補助として使う予定のメギロートだけど、現状で動かせるラインは3つだけ。それをより効率的に生産する為の調査よ」
「分かりました。お供させて貰います!」

 先頭に立っている男の言葉に、背後に続く男達も力強く頷く。その様子を苦笑を浮かべながら見ていたレモンは、エキドナが連れてきた整備員――どうしても手が離せない数名を除いたほぼ全員――を連れてメギロートの生産ラインがある生産プラントへと向かった。





「改めて見ると、酷いですね」

 レモンの後ろで機動兵器の生産ラインを見た男が思わず呟く。
 目の前に広がる生産ラインはほぼ全壊に近い状態だった。この破壊の中でメギロートの生産ラインが3つも残ったのは不幸中の幸いだろう。

「まあ、敵の兵器を生産する場所なんだから優先的に破壊するのもしょうがないわ。さて、じゃあ皆それぞれに散って各自で調査をして頂戴。メギロートの生産に使えそうな技術や装置を見つけたらすぐに私を呼ぶ事。今回の調査で成果を上げた者には今度キブツの調査をする時に優先的に同行させるわ」
「本当ですか!?」
「なら俺が!」
「待て、抜け駆けは卑怯だぞ!」
「くそっ、負けてたまるか!」

 レモンの言葉を聞いた技術班の面々が各自もの凄い勢いで散らばっていく。
 好奇心の塊と言ってもいい彼等にとって、元素変換をして物資を作り出していると思われるキブツの調査は何が何でも同行させて欲しかったのだ。
 結局、この日の調査である程度の技術や装置を接収出来たレモン率いる技術班は、生産ライン数は3つと変わらぬままだったがより効率的にメギロートを生産する事が可能となる。
 ここで生産されたメギロートはシャドウミラーの足りない人手を補うのに十分な数と性能を持っており、ホワイトスターの補修や次元の狭間を漂っている岩石やその他の物体を回収してはキブツへと運び入れ、元素変換により重要な物資の供給源となるのであった。
 そしてレモン率いる技術班により性能を格段に上げられたメギロートは、シャドウミラーが他の世界で参加する戦いにおいて重要な戦力となり活躍する事になる。
 また、メギロートの数が揃い技術班一人につき一機が専用機として配備されると、それぞれが技術の粋をこらして強化・改造が行われてホワイトスターでは多種多様なメギロートの姿を見る事が出来るようになったのだった。





「W16が来たぞ、散れ!」
「ズフィルード・クリスタルの研究は禁止されている。それを知らなかった訳ではないだろう?」
「来たああぁぁぁぁっっ!」

 アクセルからズフィルード・クリスタルの危険性を知らされ、その研究を禁止したレモンだったが……それでも研究しようとする技術班と、レモンにより技術班の監視を命じられたエキドナの血を血で争う戦いがあったとか、なかったとか。 
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