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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OGs
  0125話

 格納庫の近くにリュケイオスを設置し、転移区域が完成してから10日程経った。
 レモンはリュケイオスを設置した次の日から既に積極的に改良に取りかかっている。アースクレイドルやインスペクターの技術を使ってアギュイエウスの改良を繰り返してきた経験もある為、それ程時間を掛けずに現在のアギュイエウス並に転移の安定度を高くする事が可能らしい。そもそも小型でトリニティゲインに組み込まれているアギュイエウスと違い、リュケイオスはかなり大型の装置なのでサイズ的な制約もなくかえって改良しやすいとかなんとか。
 確かに同じ機能を持つ装置でも、小型と大型では小型の方がより高度な技術力が必要になるし、そうおかしな話でもない。
 現在はリュケイオスの改良が終了したらどうするか、という問題に直面している。やはり1度はテストをしておきたいという意見が大半なのだが、あちらの世界から次元移動するのにリュケイオスを使った時に次元の狭間に呑み込まれた仲間達がいるので不安を訴える声も決して少なくない。
 俺としてはやはり改良が一段落したらテストはしておきたいと思っている。いざという時にこちらの切り札の1つであるリュケイオスが使えなかったり、あるいは誤作動を起こすなんて事になったりしたら目も当てられない。
 それにリュケイオスとアギュイエウスをリンクさせれば、どんな世界に転移した所でこのホワイトスターに戻って来る事が可能だろう。
 もっともその方法は40mオーバーの特機であるトリニティゲインを手軽に持ち運び出来る空間倉庫という特殊スキルを持つ俺だからこそ使える手段であり、結果的にリュケイオスの実験には俺が参加する事になる。
 数日前にレモンにその事を相談したのだが、やはりその点がネックになっているのかあっさりと了解は貰えなかった。

「アクセル隊長、グロウセイヴァーのオーバーホールが完了しました」

 ホワイトスターの俺が使っている個室でリュケイオスの事について考えていると、格納庫にいる整備員から連絡が入った。
 どうやらグロウセイヴァーのオーバーホールがようやく完了したらしい。
 ドルム近辺でクロガネやヒリュウ改の部隊と戦って色々と損傷した状態だったが、応急処置同然でアインストとの戦いに乱入した。
 アインストとの戦い自体はシステムXNの転移による奇襲攻撃でトドメを刺しただけだったが、応急処置の機体にはやはりそれなりにきついものだったらしい。ホワイトスターへとついた翌日にはオーバーホールする事になり、それが今日終わった訳だ。
 ファントムやグレイプニル等の補充や新規製造もレモンが頑張ってくれたおかげで問題無く完了し、まさにフルスペックのグロウセイヴァーとなっている筈だ。

「了解した。それとトリニティゲインに関してはどうなっている?」
「グロウセイヴァーを優先しましたので、そちらはまだです。ですが、トリニティゲイン自体は特に戦闘後という訳でもないので明日……早ければ今日中には整備が完了すると思われます」
「分かった。リュケイオスの転移実験の事もある。多少時間がかかっても構わないから、念には念を入れて整備しておいてくれ」
「了解しました」

 整備員の了解の声と共に、通信が途切れる。

「さて……まずはレモンを説得しないといけないな」

 まずはレモンに会いに行くとしよう。転移実験をするにしても、レモンの力はどうあっても必要なのだから。





「却下よ」

 俺の顔を見たレモンの最初の一言がそれだった。
 まだ何も言ってないんだが……いや、確かに転移実験の事で会いに来たんだからその答えを言うのは分かっていたが。

「そう聞き分けのない事を言わないでくれ。レモンだって、リュケイオスの実験をしておくのが必要だって事は分かっているんだろ?」
「……」

 俺のその言葉に思わず黙り込むレモン。優れた科学者であり、開発者でもあるレモンならリュケイオスの実験が必要な事は理解している。それでも反対するのは純粋に俺の身を案じる以外の理由はない。
 だが、このシャドウミラーを引き継いだ俺としてはリュケイオスの実験は絶対に必要なのだ。そしてその実験に参加する事が出来るのは俺しかいないというのもまた分かりきっている。

「レモン、お前が俺を心配して実験に反対しているのは分かっているつもりだ。だが、お前が何を言っても俺はこの実験を強行する。それならせめてきちんと俺に協力して、より安全性を高めた方がいいと思わないか?」
「あのね……」

 先程までの沈黙と違い、何だか呆れたような様子でこちらを見ているレモン。

「普通、自分自身を人質にする?」
「レモンの協力を得られるなら何だってするさ」
「……分かった、分かったわよ。降参。実験に協力させてもらうわよ」
「そうか、助かる」
「全く、私がこんなに尽くす女だとは自分でも知らなかったわ」
「そうか? 俺は知ってたぞ」

 お互いに軽口を叩きながらも、実験についての話を続ける。

「リュケイオスの改修はいつくらいに終わる?」
「完全を求めるのならそれこそ年単位の時間が必要になるけど、アクセルが言いたいのはそういう事じゃないんでしょ?」
「ああ。現状の技術で可能な所まででいい」
「それなら……そうね。5日って所かしら」

 5日か。このホワイトスターに来てからのドタバタも大分片付いてきたし、細かいものも5日もあれば大分片付くだろう。

「なら、1週間だな。今日から1週間後にリュケイオスによる転移実験を行う事にする」
「アクセルなら余程の事が無い限りは大丈夫だと思うけど、気をつけてね」
「何、俺の力は知っているだろう?」

 空間倉庫に入っている各種機動兵器に爆薬や銃その他諸々の武器。そしてスライムに精神コマンド。そしてチートと言っても過言ではない身体能力。この状態の俺をどうにかするとしたら、それこそハガネやヒリュウ改の部隊を持って来るなりなんなりしないと無理だろう。

「知ってるけど、それでも心配するのはおかしいかしら?」
「いや、そうだな。どちらかと言えば嬉しいかもな」

 拗ねた様子のレモンへと苦笑を浮かべ、実験について話し合った。





 レモンからの協力を引き出してから1週間。色々と忙しい事も多かったが、何とか今日を迎える事が出来た。現在俺がいるのは格納庫の近くにある転移区画。そこにグロウセイヴァーへ搭乗してリュケイオスの真ん中で待機している。

「アクセル、用意はいい?」
「こちらの準備はいつでもOKだ」

 一瞬の沈黙の後、再び通信画面に映っているレモンが口を開く。

「この1週間で出来る限りの調整は行ったけど、それでも確実に安全という訳じゃないわ。それに、どこに転移するのかも分からないから、転移が終了したらすぐにASRSを起動してね。それから人に見つからない所でトリニティゲインのアギュイエウスとリュケイオスのリンクを確認。リンク装置が正常に動作していたらそのリンク機能を使った転移でホワイトスターに戻ってきて頂戴」

 レモンの説明を聞きながら頷く。
 この1週間で何度も同じ事を説明されたが、やはり心配なのだろう。何度となく同じ説明をしてくる。
 ちなみに、今回の改修で行われた最大の目玉がアギュイエウスとリュケイオスのリンク装置だ。次元を通じてお互いを認識、リンクさせる事でアギュイエウスとリュケイオス間での転移が出来る……らしい。少なくても理論上では。
 何せ、次元の狭間にあるホワイトスターだ。そこで次元間を通じてリンクが可能と言われても実験が出来ない為に確実とは言えない。ただ、少なくてもレモンはそれなりに自信を持って進めていたので俺自身はあまり心配していない。それに転移先でリンク装置が動かないにしても、レモンならリュケイオスを使ってアギュイエウスの場所を突き止めるくらいは普通に出来そうな気がする。もっともその場合はさすがに空間倉庫からトリニティゲインを出しておかないといけないだろうが。

「じゃあ、実験を開始するけどいいわね?」
「ああ。やってくれ」

 俺の返事を聞いたレモンが近くにある器機を操作する。

「リュケイオス、起動。転移フィールド生成開始」

 レモンの声と共に、リュケイオスの真ん中に立っているグロウセイヴァーを中心にして転移フィールドが生成され始める。

「システムオールグリーン、転移フィールド順調に生成中です」

 レモンの補佐をしている人物の声が聞こえる。
 リュケイオス操作の補佐として数人がレモンの側にいるが、他の手が空いている面子はリュケイオスのデータを取っている筈だ。

「転移フィールドの生成完了しました」
「じゃあ、アクセル行くわよ?」
「ああ。……レモン、またな」
「ええ。また、ね」

 その言葉と共に転移が開始され、視界が光に満ちていった。





「……転移完了、か。ASRS起動」

 気が付くと既に転移は完了していた。
 まずはレモンに言われた通りにASRSを起動してから周辺の様子をモニタで見てみると、綺麗な緑の山々が見える。少なくても宇宙空間に放り出されるという事にはならなかったようだ。

「コロニーの中か?」

 そうも思うが、周囲の様子を見るに違うらしい。各種センサーでチェックをするが空気はある……いや、山の中だからか、かなり綺麗な空気だ。その時点でここがコロニーの中でないというのは判明した。コロニーの中にも山があったりするが、空気の成分を完全に浄化できる程の自然はない。

「つまりは、惑星……しかも、俺でも知ってる植物が生えているとなると、ほぼ地球で間違いないな」

 モニタに表示されている松の木を確認して、取りあえずは安堵の息を吐く。
 下手をしたら宇宙空間に放り出されていたかもしれなかったのが、まさか地球に転移出来るとは想定外の運の良さだ。
 問題はここがどこの地球かという事だな。俺が生まれた地球ならシャドウミラーは反逆者として追われる事になるだろうし、転移先の地球に関しても似たような物だろう。
 なるべく早くホワイトスターに戻った方がいい。そう判断し、グロウセイヴァーを空間倉庫へと入れ、トリニティゲインを取り出す。

「ASRS起動、システムXN、リンク装置起動……」

 この世界に来た目的の1つであるシステムXNのリンク装置を起動させる。だが、モニタに表示されたのは『リンク装置使用不可』の文字だった。

「……駄目か」

 さすがのレモンと言えども、実際の試験もしないで装置を作り出すというのは無理だったか。こうなると、後はホワイトスター側からの接触を待つしかない。

「となると、まずは衣食住の手配だが……」

 シャドウミラーとして活動してきた俺の顔は、軍ではそれなりに知られているだろう。だが、その辺の警察なんかに指名手配されているなんて事はない筈だ。

「イスルギ重工に頼るのがベストか」

 ミツコ・イスルギなら、エアロゲイターのバグスを手土産にすれば多少の間は匿ってくれる筈だ。あまり頼りすぎると後が恐いが、この際四の五の言ってはいられない。そもそも、ここがどちらの地球かもまだ分かっていないのだ。俺が生まれた方の地球なら俺自身にミツコ・イスルギとの繋がりはない。
 PDAを使い、連絡を……む? 圏外?
 前世ならともかく、新西暦になって圏外の地域なんて殆どなくなった筈なんだが。ここが例外という事か?
 ここがどういう場所なのか分からない以上、目立つ事は出来ない。つまり戦闘機やらADやら特機を使うのは論外だ。そうなると……

「歩いてこの山を降りるしかない、か」

 ここで愚痴っていてもしょうがない。幸い食料の類はある程度空間倉庫の中に入っているし、飢え死にする事はないだろう。後は情報を集める為に何とか街に行くなりなんなりするしかない。
 諦めの溜息を吐き、トリニティゲインを空間倉庫の中へと入れ、その場を後にする。取りあえずトリニティゲインのコックピットから見た感じではそれ程深い山という訳でもないし、適当に進んでいればどこかの道に出るだろう。





「……そう思っていた過去の俺を殴ってやりたい」
「あぁっ、何を言ってるんだこの野郎! 大人しくしていろ!」

 目の前にいる男が銃をこちらへと突きつけ威嚇してくる。
 軍隊生活も長い俺だが、目の前の男やその周囲にいる男達が持っている銃は見た事がない。狭い地域だけで作られているタイプの銃か? そうも思うが、俺を取り囲んでいる男達は黒髪に黒い目。どこからどう見ても日本人以外の何物でもない。第一、日本以外で『山田』や『佐藤』なんて名字はないだろう。

「お前達、DCの残党か?」

 人から隠れるように山の中で行動していて、尚且つ武器を持っている。そう考えるとDCの残党かとも思ったのだが、目の前の男達は胡乱げな顔で俺の方を見ている。

「DC? どこかのレジスタンスか?」
「いや、俺は聞いた事がないな」

 ……DCの存在自体を知らない、だと? 幾ら何でもそんな日本人がいるとは思えない。

「おい、大人しくしていろと言ってるだろうがっ!」

 最初に俺に銃を向けてきた男が、そのまま銃を振り上げてグリップで殴りかかってくる。
 その一撃を回避し、懐に潜りこんで足を払う。『ぐぇっ』と潰れた蛙のような声を上げて地面に倒れ込んだ男の首を足で押さえつけた。

「くそっ、今の動き……軍人か!? なら俺達のアジトを探しに来たのかっ!」

 俺を取り囲んでいた男の1人がそう吐き捨て、憎々しげに俺を睨みつけるとそれに呼応したように周囲の人間もこちらへと銃口を向ける。
 これはやばいか。だがその前に情報の1つでも聞いておきたい。
 踏みつけている男の喉を踏み抜かないように力を加減しつつも、抜け出せない程度には力を入れて動けないようにする。

「待て。その前に1つ聞かせろ」
「……何だ」
「ここはどこだ?」

 その台詞のどこが面白かったのか分からないが、口元に嘲笑を浮かべながら口を開く。

「なんて答えて欲しいんだ? エリア11か? それとも敗戦国日本か?」

 ……エリア11、だと?
 そのキーワードは聞き覚えがある。それは、ある大国が占領地につけるナンバー。すなわち……

「コードギアスの世界」 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:34
PP:55
格闘:242
射撃:260
技量:252
防御:249
回避:277
命中:299
SP:414
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP20
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:170 
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