ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い
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第四話 ウルトラ兄弟の危機その六
「そうか?」
「ええ。しかも何か強力な怪獣や悪質な宇宙人ばかり一度に来ていますよね」
「そうですね」
テッペイは秘書官の言葉に頷いた。
「こんなに一度に出て来たのってないと思いますよ」
「そうだな」
隊長もそれに頷く。
「何かあるかも知れませんね」
「ううむ」
「けれどよ、ウルトラマン達も来たぜ」
「よし!」
タロウとヒカリ、80も姿を現わした。彼等はそのままレオ、アストラと合流しバット星人と怪獣達に向かう。
そしてメビウスも。だが彼は少し様子が違っていた。
「あれっ、僕だ」
物陰に隠れて今変身しようとしていたミライは彼自身の姿を見て驚きの声をあげた。
「どうして僕があそこに!?」
「おお、メビウスまで」
「これで勝利は見えましたね」
「いや」
補佐官と秘書官が朗らかな声をあげる中で隊長が眉を顰めさせていた。
「それはどうでしょうか」
「ははは、何を言っとるんだね」
だが補佐官はそんな彼の言葉を心配のし過ぎだと言わんばかりに一笑に伏した、
「これだけウルトラマンが来ていたら」
「そうですよ。もう勝ったようなものです」
「いえ、それがおかしいのですよ」
「おかしい!?」
「何がですか?」
「あれを見て下さい」
隊長はここでそのメビウスを指差した。
「ほら、仲間に向かって行っていますね」
「うむ」
「合流しているんですよね」
「そしてタロウに攻撃を加えて」
「そうそう、いつも通り・・・・・・何っ!?」
それを見てさしもの補佐官も驚きを隠せなかった。
「待て、どうしてウルトラマンがウルトラマンを攻撃する!?」
「何かおかしくないですか!?」
「はい、だから妙なのですよ」
隊長はまた補佐官達に対して言う。
「何がどうなっているんだ!?」
ミライもミライで今起こっていることが理解できないでいた。
「どうして僕がタロウ教官を攻撃しているんだ」
そのメビウスはタロウと闘いはじめた。タロウも他のウルトラマン達も何が起こっているのかと訳がわからないようであった。
「メビウス・・・・・・何してるのよ」
マリナがそれを見て口を尖らせる。
「ウルトラマンタロウを攻撃しているなんて」
「おい、おかしいなんてもんじゃないぜ」
「そうだよ、悪いモンでも食ったのかよ」
リュウもジョージも今何が起こっているのかわからなかった。
「どうしたんだよ、メビウス」
「相手が違うわよ」
テッペイとコノミもおろおろとしている。補佐官と秘書官は言うまでもない。
「あれ、メビウスですよね」
「見ればわかるだろ、そんなモンは」
「いえ、違います」
だが隊長はそんな彼等に対して言った。
「違う!?」
「じゃあ一体」
「よく見て下さい」
彼は二人だけでなくGUYSの面々に対しても言う。
「あのメビウスの目を。釣り上がってやけに悪い目つきでしょう」
「ん!?そういえば」
「何か違うぞ」
秘書官も補佐官も言われてやっと気付いた。
「はい、あれは明らかな偽者です」
「偽者、ねえ」
リュウはそれを聞いて何かを思った。
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