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ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い

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第四話 ウルトラ兄弟の危機その七

「何かこうした話ってよく聞くよな」
「ああ、有名人程偽者が出回るってな」
 ジョージも頷く。
「で、あれ何処のこどいつなのよ」
「ああ、あれ見当がつきましたよ」
 マリナにテッペイが答えた。
「誰なの、一体」
「うん、あれ多分ザラブ星人だよ」
 テッペイは今度はコノミに答えた。
「確かああした化け方をウルトラマンに対してしていたから」
「また碌でもないのが来ておるな」
 補佐官はその名前を聞いてまた苦い顔をした。
「結局はとんでもない奴ではないか」
「ええ。ですが相手の正体がわかった以上」
「容赦することはねえな」
「そうだな。じゃあ」
「総攻撃ね」
 リュウ、ジョージ、マリナが銃を構えた。そしてメビウスの姿のザラブ星人に攻撃を仕掛ける。
「いちいち姑息なんだよ」
「たまには正々堂々と戦ってみやがれってんだ」
「まあ無理でしょうけれど」
 三人の言葉が実に容赦ない。そのまま光線を浴びせる。
 それを受けてニセメビウスはもがき苦しむ。そしてザラブ星人の正体を見せた。
「やっぱり」
「何か格好も同じですね」
 テッペイとコノミがその本性を見て言う。
「しかし、あいつはどうしたらいいかね」
 補佐官はザラブ星人の姿が出たところで隊長に問う。
「マスケット怪獣でも出すかね」
「それもいいですが御覧下さい」
「ん!?」
「何が」
 秘書官もそれに続く。
「出て来ましたよ、本物が」
「おお」
「メビウスですよ、補佐官」
「うむ、やっぱり本物はいい」
「全くです」
 二人は笑顔で言い合う。
「トリピーってわかってなかったわよね、絶対」
「絶対そうだろ」
 リュウがマリナに答える。
「あの様子だとよ」
「まあそうでしょうね」
 テッペイもそれに同意する。
「というか僕でもわかりませんでしたし」
「私も全然」
 コノミもそれは同じだ。
「悪い、俺もだ」
 ジョージも。実はわかったのは隊長だけだったのである。
「だがこれで本物が現われた。後はウルトラマン達の援護に向かおう」
「はい!」
「くれぐれもウルトラマン達を狙わんようにな」
 補佐官はそこは注意するように言った。
「よいな」
「GIG!」
 皆それに頷く。こうしてウルトラマン達とGIG、そして宇宙人、怪獣の闘いがはじまったのであった。
「メビウス!」
 タロウがメビウスに声をかけてきた。
「はい!」
「ザラブ星人は君に任せた!」
「ザラブ星人ですね」
「そうだ、まずは彼を倒してくれ。いいな」
「わかりました!」
 メビウスはそれを受けザラブ星人に向かう。その横ではレオとアストラがそれぞれキングジョーとベムスターに向かっていた。80はドドンゴとスフィンクスを同時に相手にしている。そしてヒカリはバサラを、タロウはバット星人を相手にしていた。
「まずいのではないのか?」
 そんな様子を見て補佐官が言った。
「何がですか?」
「レオとアストラ、そして80に負担がかかり過ぎておる」
「そうでしょうか」
「馬鹿っ、見てわからんのか」
 とぼけたことを言う秘書官を叱る。
「彼等の相手を見よ」
「うわ、滅茶苦茶強いのばかり」
 テッペイはキングジョーとベムスターを見て言った。
「あれは大変だ」
「左様。それに80は一気に二匹もだ」
「かなり危ないですよね、やっぱり」
 コノミもそれを見て不安な顔になる。 
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