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空に星が輝く様に

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26部分:第三話 入学その二


第三話 入学その二

「その制服」
「そうかな」
 ここではとぼけてみせた星華だった。
「私はただいいかなって思って決めただけだけれど」
「まあデザインはいいよな」
「そうでしょ。それにしても」
「それにしても?」
「斉宮って長ラン派なのね」
 星華も彼の母と同じことを言ってきた。
「短いのが好きって思ったけれど」
「おかしいか?この格好」
「ううん、別に」
 星華もここでは本音を口にした。
「いいと思うわ。青が奇麗よね」
「そうだよな。だからこれにしたんだよ」
「青の長ランに?」
「そうなんだ。それに」
 そのハイカラーと七つボタンも指し示す。袖ボタンは五つでありまさに長ランだった。
「このボタンもさ」
「七つね」
「何かこれってよくないか?」
「いいわね。海軍みたいね」
 星華はその青い制服を見ても言った。それはまさにネイビーブルーだった。青といっても色々だが彼の制服の青はその青だったのだ。
「いいじゃない」
「そうか、海軍なんだ」
「私のひいお爺ちゃん海軍だったからね」
「あれっ、そうだったんだ」
「そうなのよ。だから余計によく感じるわ」
 頬を赤らめさせながら陽太郎に話す。そのうえでだ。
「それはね」
「海軍かあ」
「丈はもっと短いけれどね。けれど海軍みたいよ」
 こう言う星華だった。
「実際にね」
「親父は海軍っていうより空軍っていってたけれどな」
「空軍?」
「海軍って実際は軍服黒じゃないのか?」
「そうだったかしら」
 二人は知らないがそれはその通りであった。海軍、日本では海上自衛隊はその軍服の色は黒なのである。夏には白になるのだ。
「それで空軍みたいだって言うんだよ」
「空軍ねえ」
「そう、空軍な」
 そちらだと再び話す。
「そういう青にも見えるからってな」
「まあそれでもいいんじゃないの?」
 星華は気を取り直してこうも述べるのだった。
「うちの学校・・・・・・よね」
「ああ、もうな」
「実際にセーラー服もあるし」
「女の子のやつだろ?」
「それでもあるし」
 海軍といえばやはりセーラー服である。ただしそれは兵士のものだ。かつての海軍では予科練等は七つボタンの詰襟だったのだ。
「だからね」
「そうか。しかしな」
「しかし?」
「何かこの制服俺は気に入ってるけれど色々言われそうで気になってたんだよな」
「長ランだから?」
「ああ。けれどな」
 それでもだというのである。
「意外と評判よさそうで何よりだよ」
「どういたしまして。まあ斉宮背もそこそこあるしスタイルも均整取れてるし」
 何気なくを装って彼を褒める。
「いい感じになってるじゃない」
「そうか」
「似合ってるわよ」
 にこりと笑って彼に話した。
 
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