ドリトル先生と和歌山の海と山
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第四幕その九
「お話に出すよ」
「そうなんだ」
「うん、しかし虎って大きいよね」
「実はライオンよりずっと大きいんだよね」
「そうだよね」
「それで目立つ外見だけれど」
黒と黄色の縦縞の模様がです、とはいっても先生達が今見ている虎は白いホワイトタイガーです。噂のあの虎です。
「実は森の中ではね」
「そうそう、あの模様がね」
「かえって見つかりにくいんだ」
「人間からもだね」
「色がわかってもね」
緑の中に黄色があってもです。
「これが中々ね」
「見付けられないよね」
「アフリカにも豹がいるからわかるね」
「豹は虎とは違う模様だけれどね」
「黒と黄色だね」
「けれど木の上にいる豹を見ようとしてもね」
そうしようとしてもというのです。
「これがね」
「難しいね」
「そうなんだ」
王子はこう先生にお話しました。
「だからジャングルの中を進むなら本当に気をつけないといけないんだ」
「アフリカを探検する人達も苦労したよ」
先生はそうした人達のお話もしました。
「いきなり襲われたりしてね」
「そうなっていたからだね」
「大変だったんだよ」
「豹のことでもだね」
「暑さに疫病、虫に蛇にってね」
「凄いからね、アフリカのジャングルも」
「その中の豹達もね」
その彼等もというのです。
「危なかったんだよ」
「それはわかるよ、虎が目立つのは平野とかこうした場所にいるからだね」
「そうだよ」
その通りだと答えた先生でした。
「こうした場所だからね」
「目立つんだよね」
「そうなんだ、本当に森の中だったら」
虎達の本来のテリトリーの中だとです。
「わからないんだよ」
「豹と一緒で」
「本当に危ないよ」
「そうだね、あとライオンもいるけれど」
ここでこんなことも言った王子でした。
「水のライオンや岩のライオンはいないね」
「アフリカにいるっていうだね」
「うん、ここにもね」
「アフリカでもいるかどうか不明だよね」
「そうなんだ、僕はいると思うけれど」
それでもというのです。
「どちらのライオンもね」
「あれだよね、水のライオンはサーベルタイガーみたいんだよね」
トミーが王子にまずはその水のライオンのことを尋ねました。
「そうなんだよね」
「それで岩のライオンは山の方にいるんだ」
「昔いたバーバリーライオンみたいに」
「そんな外見らしいし」
「何なのかな、どっちのライオンも」
「未確認動物だね」
先生はトミーにもこの言葉を出してお話しました。
「彼等もね」
「今はですね」
「僕もいるとは思うけれどね」
「まだはっきりしたことはわかっていないんですね」
「そうだよ、今はっきりいるってわかっているライオンはね」
「彼等ですね」
アフリカのライオン達を見て言うトミーでした、今ものどかに寝ています。
「そうですね」
「うん、アフリカだとね」
「そうですよね」
「アフリカで調べるべきだね」
彼等のことはというのです。
「いないというならね」
「いるかどうかをですね」
「調べるべきだからね」
「わからないなら調べる」
「それが学問だよ、そして僕はね」
「学者だからですね」
「調べるよ」
まさにというのです。
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