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~異世界BETA大戦~ Muv-Luv Alternative Cross Over Aubird Force

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明星作戦(オペレーション・ルシファー)後編

 
前書き
明星作戦編終わりです。
今回少々短めです、すみません。
10/14一部修正しました。(魚鱗の陣→紡錘陣形)
戦術機の戦闘で魚鱗の陣とかあまり使わなそうですよね。
最近戦国時代ものの小説を読んでいるので、つられてしまったようです。 

 
明星作戦 国連軍HQ―
国連軍司令官はハイヴへ突入した部隊からの連絡が遅々としていることに若干の焦燥感を感じていた。
そしてそこへ青い顔をした通信担当官からの報告を受ける。

「軌道降下兵団通信途絶しました!」
「通信中継器がやられたか?!急ぎ予備部隊から1個大隊を選出、通信機材を持たせて突入させろ!」
「ハッ!ん・・・・?お待ちください!・・・・米軍部隊が急きょ撤退を始めました!」
「何?!聞いておらんぞ!どういう事だ?!至急米軍司令部へ問い合わせろ!」

そして、まさにその時、米軍は対ハイヴ新型兵器を使用する為、ハイヴ周辺の部隊は即時退避するようにと広域通信から通告してきた。

「なんだと?!米軍から先ほどの返答はまだ無いのか?」
「・・・・広域通信の通告通り、直ちに全部隊を撤収させるようにと繰り返しています!」

「友軍が密集する地で新型兵器を使用するとは、米国は狂っているのか?!とにかく展開中の全軍へ緊急撤退命令を出せ!通信回復部隊の派遣は中止!両艦隊へ撤退への支援砲撃を要請!また、全ての砲撃手段を持つ部隊へも最大限支援砲撃の実施を指示しろ!」

慌てた各軍は即座に撤退命令を全軍に発令、各部隊からはCPへの問い合わせが殺到し、戦場は混乱の極みにあった。

―-とその時、ハイヴへ突入していた軌道降下兵団の残存部隊が次々とゲートから脱出して来る。
しかし残存部隊は70機程度しかおらず、損耗率は80%。ボパールハイヴ攻略戦よりも生還率は高かったが、ほぼ誤差の範囲であり、軌道降下兵団の損耗率の高さを更に証明する結果となった。

そして軌道降下兵団が脱出後、追うように続いてBETAの増援がどんどんと沸いて出てくる。
「軌道降下兵団残存機約70、ハイヴを脱出し撤退ルートに入ります!」
「そうか、残存機がいたのは不幸中の幸いだな。」司令官は少し安堵の表情を浮かべる。
「?!撤退する軌道降下兵団を追ってハイヴの入口から多数のBETAが出現!推定数じっ10万以上?!」
「ッ!!支援砲撃各部隊に軌道降下兵団が撤退している旨とその進路・座標を逐一連絡しろ!」

ハイヴ周辺―帝国本土防衛軍第8師団第68戦術機甲大隊第3中隊
帝国軍仕様の不知火が5機、周囲のBETAを攻撃しながら撤退行動に移ろうとしていた。
だが、BETAは斃れても斃れてもすぐに新手が殺到してきて退路を作ることが中々出来ないでいた。

「遠野中尉!敵の数が多すぎて退路を確保出来ません!」
「くっ、何としても退路を確保しないと。各員、もういちど10時方向へ攻撃を集中、空いたところへどんどん進出するんだ!」「「「「了解!」」」」

1機の不知火がひとしきり36mm突撃砲をBETAへ撃ち掛けて撃破、空いたところへ移動しようとしたその時、「うわ――――――?!」要撃級の前足鋏の攻撃を受けて損傷した。
そして、その反対側の前足鋏が管制ユニットを直撃しそうになった刹那―――――要撃級の頭部が爆ぜて倒れた。
僚機が120mm砲を要撃級の頭に命中させたのだ。

「入江少尉!大丈夫?」僚機が損傷した不知火に近づく戦車級を掃射殲滅しながら心配を口にして近づいてきた。
「笹川少尉、ありがとう!でもスラスターが1基やられたかも知れない。あと燃料タンクも。」
「それじゃ戦闘は難しいわね。」
「笹川少尉の言うとおりだな。中隊各員は入江機を中心に10時方向へ紡錘陣形にて撤退を再開!」二人のやり取りを聞いていた中隊長が命じる。

「遠野中尉!この機は他の機のスピードに付いていけませんので、私をおいて撤退してください!」入江機はスラスターをやられた事で大幅に出力が低下したうえ、燃料漏れによりあと10分で動作限界が迫っていた。
入江本人はそれに気づいており、足手まといにはなりたくない一心で先に行くよう促したのだった。
「馬鹿者!そんなことは許さんぞ!!貴様も一緒に帰るんだ!」他の隊員も皆同じようなことを口にして入江を説得しようとしている。

そうこうしているうちにBETAはどんどん殺到してくる。
だが、一瞬圧力が和らぐのを感じた遠野が不振に思い見回してみると、ちょっと離れた一角で国連軍の不知火が数機、BETAへ牽制攻撃を始めた。
「よし、今のうちだ!国連のやつらが引き付けているうちに脱出するぞ!」
「「「「「了解!」」」」」

ハイヴ周辺―とある国連軍戦術機特殊部隊
「デリング02から08、09へ、早く下がれ!撤退命令が出ているんだ!!急げ!間に合わんぞ!!」
「ですがまだあそこの彼らは抜けきっていません!誰かが掩護しないと彼らも撤退出来ません!!」
「馬鹿者!貴様も死ぬぞッ―――!」
「すみません、中尉!死なせたくないんです!俺たちの街で・・・もうこれ以上死なせたくないんだ―――――――――――――!!」

1機の国連軍仕様UNブルーの不知火が、退避命令が出ているにも関わらずその場に留まり、叫びを上げながら周囲のBETAへ手当り次第に36mm突撃砲をバラ撒いていた。

そしてその背中を守るように同じく国連軍仕様の不知火がもう1機、正面のBETAを攻撃していた。
広域通信には米軍による新兵器投入の警告と退避勧告、鳴りっぱなしの警報、そしてHQからの後退命令が出ている。

中隊長である中尉は、それでも踏みとどまっている部下の2機に近づき、引きずってでも連れて帰ろうとしたが、斃しても斃しても群がってくるBETAを前になかなか近づく事が出来なかった。
もう・・・・時間がない・・・・・・。
そして上空に2本の黒い軌跡が現れて、地上からの光線級によるレーザー攻撃を弾きながらハイヴの上へ落下していった。

そして――――――炸裂したG弾からは、どす暗い重力震を放つ黒い円球が広がっていき、溢れんばかりに地上へ湧き出していた大量のBETA、そして退避し遅れた(退避しなかった)戦術機、そこにあるすべてのものを飲み込んでいく・・・・・。

この時、帝国本土防衛軍第8師団第68戦術機甲大隊第3中隊と国連軍特殊部隊A-01連隊第7中隊は―――――KIAと認定・・・・・・・・・・。

他にも少なくない部隊が退避間に合わず、巻き添えを食ってしまった。

そして香月夕呼麾下の国連軍特殊部隊A-01連隊に残る戦力は後の“ヴァルキリーズ”第9中隊のみとなる。
その後、ハイヴ内部にて散発的な戦闘はあったものの、米軍によりH-22横浜ハイヴの占領が行われた。

G弾を使用した本作戦は結果的には横浜ハイヴのBETAを殲滅したうえ、占領に成功した初めての例となった。
だが、多国籍軍による作戦中であったにもかかわらず、米国による日本本土への無差別新兵器使用は、日本はもちろん、作戦に参加した大東亜連合の国々の戦力も損害を受けており、その後は米国に対する憎悪もしくは不信感を募らせる結果となった。
 
 

 
後書き
次回はエレミア星系に戻ります。
こんなつたない文章でおおくりしていますが、ブクマをして頂いている方々には感謝いたしております。
ありがとうございます。 
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