暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
王と女王 D
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「む・・・我が花嫁を連れて何をしているのかね、君は?」
「どこにテメエの花嫁がいるって?戯言もいい加減にしろよ。」

一輝はお互いに支え合っている音央と鳴央を背後に隠しながら、オベイロンにそう言い放つ。
そしてそのまま歩き、もう肩で呼吸をしているスレイブとヤシロに近づき、

「お疲れ様、二人とも。後は任せとけ。」
「あはは・・・よかった、お兄さんたちが来るまで耐えられて。」
「すいません、剣が主とともに戦えず・・・」
「いいよ、気にしなくて。スレイブなしで戦うのは少し辛いけど、アイツ程度ならどうとでもなる。」

そう言いながら二人を抱え上げ、オベイロンを完全に無視して音央と鳴央の元まで戻り、二人を預ける。

「じゃあ始めようか、オベイロン。テメエはここでぶっ殺す。二度と再生しないほどに、輪廻の輪に戻れないくらいに、な。」
「ギフトの使えない君に何ができるというのかね!?今の君は、ゲームのルールに縛られて、」
「それはテメエだろ。」

一輝はそう言いながら獅子王を抜き、陰陽装束を展開する。
音央を助け出し、完全に一輝側についた今、特殊ルールによって縛られているのはオベイロンの方である。

「な・・・何故。何故タイターニハはそっちについたんだ!」
「元々、捕まってただけで一度として音央はそっちについてねえんだよ!」

驚愕に染まっているオベイロンの事など気にもしないで一輝は踏み込み、獅子王を振るが、

「そんな・・・そんなこと認めないっ!タイターニアは、私の花嫁だ!」

オベイロンは黄金の剣を振り上げ、それを防ぐ。
技術の差によって押されてはいるものの、剣の質がいいのか全く攻撃が当たる気配はない。

「君を殺して、タイターニアを取り戻す!そうすれば、そうすれば!」
「死ぬのはテメエだ、オベイロン!」

一輝はそう言いながら獅子王を横薙ぎに当て、剣ごとオベイロンをぶっ飛ばす。

「湖札、戻ってすぐに悪いんだが、頼むぞ。」
『OK、兄さん。あの武器は任せて!』

二人の会話が終わると同時に一輝の体が黒い霧に包まれ、それがはれるとそこには巫女服を着た湖札がいた。
なんてことはない。ただ体の主導権を入れ替えただけである。
そして、湖札の手には妖刀村正が握られている。

「行くよ、村正。」
『うむ。あれほどの剣であれば、妾が斬るのにふさわしい。』
「何で、何でだ!何で神霊である私が、人間如きに攻撃を!」

一輝が一切攻撃を喰らわず、逆に攻撃を受けてしまったオベイロンはそう叫びながら湖札に向けて走り、黄金の剣を振り上げて・・・そこで湖札は村正の柄に手をかけ、鞘を逆の手でつかむ。
そのまま半身の姿勢をとり、オベイロンが間合いに入った瞬間・・・

「『剣殺交叉!!!』」

目に
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ