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東方攻勢録
第二話
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いよね」
 少し離れた場所では、いつの間にかゲートをくぐりぬけていた鈴仙達が、説教をしている上官をひきつった顔で見ていた。
「まあ気づける訳がないとは思いますけどね」
「こいしさんが無意識でゲートを開けさせて、私が他の兵士にばれないように能力を使う……俊司さんはこれを計算していたんですね」
「さて、先に進みましょうか」
 四人は周囲を軽く警戒しながらもゆっくりと進んでいく。二人の能力があれば、この作戦も簡単に終わらせられるだろう。そう思っていた。
「ふーん……どうやら四人一組で入りこんだのは策略なのかな?」
 そんな四人を物陰から一人の男が見ていた。
「古明地姉妹はあの基地にいたときから何度か見ているから能力は分かる。ウサ耳をつけているのは波長を操れる兎で……もう一人はチップ開発にも携わった河童か。なるほど、内部工作でもして侵入しようってたくらみか」
 男は何か考え事をしながら歩き始める。
「司令官からは戦闘してもばれない場所に連れて行けと言っていたな。だったら防音設備が整っている研究施設に向かわせるか……。はあ、あの鬼火の時といい、なんで俺はこんな面倒な事に巻き込まれるんだ」
 男はブツブツと独り言を言いながら四人の後をつけていく。誰も見つけることが出来ない四人をしっかりと捕えながら……。
「さて……君達はこの拒絶を避けることができるかな」
 男はそう呟いて一瞬目を光らせるのだった。

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